実際の画像を出したから描く必要ないのに、『金草鞋』バージョンのちょろけんも描いておきました! だって誰が何と言おうと、ここはイラストブログですから!(笑)
というわけで、左ページでございます。
※国会図書館の画像を加工しました。
千久羅坊のセリフからです。
(千久羅坊のセリフは、正確には一部、右ページにかかってますが、わかりやすくするために左ページにまとめました)
京では下駄の歯が減ると言って、雨が降り出すと革の靴を履いて歩くというのだが、ワシの方がずっと良い知恵を持っておる。
銅を下駄の歯に打ちつけて履くと、全く下駄の歯が減る心配がないではないか。
その代わり、滑って一歩も歩けないが。
延高に続いて京の人のケチより自分の方が上手だと自慢するのですが、見事にオチがついています(笑)
下段に行きまして、右側の指を差す女の子と思われる子供のセリフです。
あれを見て!ヘンなのが踊ってる!
続いて、男の子に背負われている幼児と思われるセリフです。
うわあん、怖いよお。ただ踊ってるだけならいいけど、「お金ちょうだい」なんて言うから、怖いんだよお。
こんな幼児までお金を使いたがらないという、京の人のケチっぷりへの皮肉ですね。
最後は再び千久羅坊のセリフです。
こんなカネにケチケチしてる土地でも、あんなふざけたことをして遊んで歩く人がいるとはなあ。
ちょろけんさん、必死で金儲けしてるのに、ふざけて遊んで歩いてるなんて言われてます(笑)
京都の人もちょろけんも、思いっきりディスられてますね(笑)
京都の人はこれを読んで怒らなかったのでしょうか?
あ、京都の人は京都の道中記なんかわざわざ読まないか(笑)
念のために出版者をチェック。
「馬喰町二丁目 書店錦森堂蔵」
良かった、東京だ(笑)
左ページは右ページに比べて難しい言葉とかなかったので、紹介があっさりしててすみません(笑)
実は、この本文中、ちょろけんという名称が一言も書かれていないのですよね。
でも、まあ、どうも見ても、ちょろけんに間違いないと思いますが(笑)
それだけ当時は有名だったということでしょう。
ちなみに、登場人物の、「はなげのびたか」のという名前の元になっている言葉は「鼻毛を伸ばす」で、「女に夢中になる」という意味です(笑)
「ちくら」は「ニセ」という意味で、ニセ坊主ってことですね(笑)
でね、ちょろけんは、最初、広辞苑がらみのイラストでなにげなく描いただけで、
朝ドラに便乗して、今巻でとりあげただけなんですけど、
どうやら、当ブログで二回ほど取り上げている、
豆腐小僧とも関わりがあるみたいなんすよ。
kihiminhamame.hatenablog.com
それについても、書きたいのですが、翻刻やら解読やら調査に時間がかかりすぎて、さすがに寝る時間がなくなるので(笑)、次回こそ、予告した『好色一代女』からの話を紹介したいと思います!
ただし、予定は未定です!(笑)
北見花芽のほしい物リスト
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