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誰もが気になる、あの会社の「採用」「チームビルディング」「評価制度」とは? CTOや人事担当者が語る「エンジニア組織づくり」

「ULTRA BEER BASH 2017」セッション「働きやすい会社は自分たちでつくる! 注目IT企業によるエンジニア組織づくり」レポート

2017/10/13 14:00

 「良いエンジニア組織」は偶然生まれるものではない。優秀なエンジニアを採用して適切な手段で育成し、メンバー全員が志を1つにするからこそ実現可能な、各社による努力の賜物なのだ。では、先端を走るIT企業は具体的にどのような取り組みをし、良いエンジニア組織をつくり上げてきたのだろうか。お酒を飲みながら参加できるテックカンファレンス「ULTRA BEER BASH 2017」(株式会社ビズリーチ主催)では、「働きやすい会社は自分たちでつくる! 注目IT企業によるエンジニア組織づくり」と題し、トークセッションが行われた。イタンジ株式会社 取締役 CTOの横澤佑輔氏をモデレーターとし、株式会社エウレカ CTOの金子慎太郎氏、株式会社VASILY 取締役 CTOの今村雅幸氏、Fringe81株式会社 ジンジニア(人事を手掛けるエンジニア)の佐藤拓人氏の3名が、そのノウハウを語り合った。

目次

一緒に働きたい人を採用するのは同じ

イタンジ株式会社 取締役 CTO 横澤佑輔氏
イタンジ株式会社 取締役 CTO 横澤佑輔氏

横澤 本トークセッションでは、良いエンジニア組織をつくる上で欠かせない「採用」「チームビルディング」「評価制度」といったテーマで討論したいと思います。最初の質問は「採用活動においてのスタンスや工夫していることはありますか?」です。まずはエウレカの金子さんからどうぞ。

株式会社エウレカ CTO 金子慎太郎氏
株式会社エウレカ CTO 金子慎太郎氏

金子 エンジニアの採用では、一緒に働きたいかどうかを重視しています。それに加え、エウレカでは企業のミッションやビジョンを13個の行動規範に落としこんでおり、それらの要素を持っている人かどうかも併せてチェックしていますね。

 行動規範には「時間の価値を知っている」「顧客が真に求めているものを理解する」といった内容が盛り込まれています。

横澤 VASILYの今村さんはどうでしょうか?

今村 エウレカさんと同じように、VASILYでも「HIPSTER」という7つの行動指針を定めています。

 これは「HUNGRY」「INTERNET」「PROFESSIONAL」「SPEED」「TEAMWORK」「ENTREPRENEURSHIP」「RECRUIT」の頭文字を取ったもの。 これらの要素を持った方を採用しています。また、当社のユニークな点として人事がいないことが挙げられます。

横澤 人事がいない!? どうやって採用をしているんですか?

今村  VASILYは、社員全員が採用に携わるスタンスなんです。そのため、エンジニア自身が採用面接に参加しますし、採用の裁量も持っています。自分たちが一緒に働く仲間だからこそ、自分たちの目で見極めたいんです。

横澤 社員が団結して採用をしているからこそ、人事がいない状態でも大丈夫なんですね。最後にFringe81の佐藤さん、お願いします。

佐藤 当社も、一緒に働きたい人を採るのは同じです。あと特徴的な点として「面接官全員が(100点満点中)80点をつけたら落とす」というものがあります。誰かが必ず100点をつけないと採用しないんです。

横澤 それはなぜですか?

佐藤 エンジニアを採用した後に「予想していたよりもスキルが低かった」とか「なかなかチーム内で力を発揮できていない」といった事態は十分に起こり得ます。

 そんなときに、採用面接で誰かが100点をつけていれば「自分が良いと思って採ったから、自分が育てなければ」という責任感が生まれるんです。

トークセッションの模様
トークセッションの模様

著者プロフィール

  • 中薗 昴(ナカゾノ スバル)

     大学卒業後、システムエンジニアとして8年ほど勤務。その後、編集者・ライターへとへキャリアチェンジ。  エンジニアとして培ったテクノロジーへの理解やリサーチスキル、ビジネススキルなどを強みに、テクノロジー・ビジネス系メディアの編集・執筆を得意とする。

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