プレミアムフライデー。好きなオープンソースにコントリビュートしよう。

ぐっと気温が下がったプレミアムフライデー、いかがお過ごしでしょうか。

GitHubが、金曜日にはオープンソースへのコントリビュートを呼びかける、"Open Source Friday"という取り組みを行っています。

原文:Over the last three years, we've encouraged GitHub employees to take time at least every fourth Friday to work on open source and share what we're working on with each other. Open Source Friday has grown from this into a program anyone can take part in. 

訳:3年以上、私たちはGitHubの従業員達に、少なくとも毎週第四金曜日にオープンソースに取り組み、それぞれ参加していることを共有しようと呼びかけてきました。Open Source Fridayは、これを誰もが参加することが出来るよう発展させたプログラムです。

僕の周りでプレミアムフライデーの恩恵を授かり、昼から恵比寿あたりでビールを飲みまくっている人はあまりいないのですが、オープンソースフライデーの恩恵は僕達自身が受けている生き証人として、日本を救うのはプレフラではなく実はオープンソースフライデーなのではないかという仮説に基づき、今回はこのオープンソースフライデーについて紹介していきます。

Boostnoteとは?

オープンソースのプログラマー向けMarkdown/Snippetアプリです。GitHubで4,200以上のスターを獲得し、世界中の約200ヶ国へ広がっています。 日々沢山のユーザーの方々よりサポートを頂き、対話しながら開発を進めています。

f:id:kazup_bot:20171013123602p:plain

Open Source Fridayは素晴らしい取り組みだと思いますが、いきなりオープンソースへコントリビュートするのは少しハードルが高いことだと思います。

僕自身はじめてコントリビュートしたOSSはBoostnoteでした。

これに対し、実際にOSSを運営している身としてどうしても伝えたいことがあります。

それは「どんなに小さいコントリビュートでも、ものすごく嬉しいし助かる」ということです。

Boostnoteコミュニティ上での実例

Boostnoteへ寄せられたpull requestの例を挙げると、"grunt"を"grand"と誤植していたケアレスミスの修正を中国のユーザーが送ってくれたものだったり、英語の間違いをアメリカのユーザーが添削して送ってくれたものだったり、これらは些細なプルリクに思えますが、当の本人である僕たちは気付けておらず、とても助けられました。

逆に、それなりに大きなものが来ることがたまにありますが、例えばBoostnoteとGitHubGistとの連携や、Boostnote Mobileへのスター機能等が届いた日には、昼からビールを飲みたい気分になります。

また、Boostnoteの8~9割ほどは海外のユーザーであるもののメンテナは全員日本人である為、ユーザーさんがドキュメントを翻訳してくれる事がままあるのですが、これにもとても助けられています。

海外製のOSSのドキュメントを日本語に翻訳するのはとても喜ばれると思うので、おすすめです。

#hacktoberfest

また、毎年恒例の #hacktoberfest に乗っかり、Boostnoteでもコントリビュートを呼びかけているのですが、思ったより多くの人達がコントリビュートしてくれており、正直驚いています。

とは言え、まだメンテナ以外の日本人コントリビューターがいないのが現実です。

こちらには簡単だったり手軽なものを用意していますので、皆様是非ご贔屓にお願いします!

https://hacktoberfest.digitalocean.com/

Tシャツももらえるキャンペーンもあるようです。

オープンソース攻略法

その他にも、GitHubは以下のような情報やノウハウも公開しています。

  • Open Source Survey - オープンソースに関する調査です。後日翻訳と要約をブログにまとめる予定です。
  • Businesses - オープンソースのビジネスに対する寄与についての解説と、組織でOpen Source Fridayを実施する簡単な助言が掲載されています。カレンダーにリマインドを設定できる機能もあるので、是非チームの皆さんで設定されてみては如何でしょうか。
  • Maintainers - オープンソースのメンテナ向けに、プロジェクトを見つけてもらいやすくする工夫に加え、コミュニティの盛り上げ方や他の人達と共同で開発するにあたってのワークフローの改善等、実践的な内容が紹介されています。
  • Open Source Guides - 一般のユーザー向けに、「なぜオープンソースにコントリビュートするのか」、「コントリビュートにどんな意味があるのか」、「コントリビュートするプロジェクトの見つけ方」、「どうやってコントリビュートするのか」、「コントリビュートした後に何が起こるのか」といった、とても実践的な事例が書いてあります。とは言え長文英語なので、こちらも後日翻訳してブログにまとめておきます。

おわりに

以上オープンソースフライデーと、Boostnoteの取り組みについての簡単な紹介でした。

世の中に素晴らしいオープンソースプロジェクトは沢山あり、この記事を読んでいる皆様も、普段オープンソースの何某かを用いて開発を行っていると思います。

使うだけではなく、作る側にもまわり、エコシステムに貢献する日本人が増え、海外をあっと言わせるコミュニティ構築へ一役買う事が出来ればオープンソースベンダー冥利に尽きます。

また、僕は普段プログラマー以外の方々とお会いする機会がとても多いのですが、その度にオープンソースの仕組みを話すと、とても興味深く聞いて頂けます。

オープンソースの仕組みは、次の時代の働き方の祖だと僕は確信しています。

ITだけに閉じず、もっと広範囲に広げていけるよう、オープンソースベンダーとして取り組みを進めていきます。