マネー研究所

タスヴェリ

ビットコインで1週間生活してみた 手数料には仰天 支払いはわずか数秒と簡単

2017/10/13

編集長の命を受け5日間ビットコインだけで生活することに…
日経ヴェリタス

今回から創刊500号を記念して、週刊投資金融情報紙「日経ヴェリタス」編集部による「+(タス)ヴェリ」コーナーの連載を始めます。タスヴェリはNIKKEI STYLEでだけ読めるスペシャル企画です。ミレニアル世代と呼ばれる20~30代の価値観やライフスタイルを、同年代の記者が取材し幅広くご紹介します。更新は不定期です。

 ビットコインが急騰している。10月10日時点で1ビットコイン=54万円前後と、昨年末から4倍以上に上昇した。投資対象として脚光を浴びる仮想通貨だが、決済手段としてはどうか。記者が1週間にわたってビットコイン「だけ」の生活に挑戦し、通貨としての実力を体感してみた。

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せっぱつまった時に5回だけ出せる「タス・ヴェリカード」

 【初日:10月2日】 ビットコイン生活がスタート。大手取引所「ビットフライヤー」のスマートフォン(スマホ)アプリが入ったiPhoneを手に、平日5日間を暮らしてみる。ビットコインで支払えずどうしても現金が必要になった場合は、ヘルプカードの「タス・ヴェリカード」を5回まで使って日本円で支払えるルールとした。1枚も使わず全部残るかどうか。

 「さて、どうしたものか」

 日本円が使えないので、自動販売機で飲み物すら買えない。記者は早速、ビットコインが使えるビックカメラへ向かうことにした。ところが現金が使えないため、電車に乗ることすらできない。普段、当たり前の電車移動だが、早速つまずいた。

 やむを得ず、「タス・ヴェリカード」を1枚使用。パスモに1万円をチャージして、電車に乗った。日本経済新聞社の本社がある大手町から地下鉄で約5分。気を取り直して、いざビックカメラ有楽町店(東京・千代田)へ。

 まず、水や菓子が並ぶ2階の酒販コーナーに向かった。ペットボトルの水に緑茶、ついでに就業後に備えてウイスキーとつまみの柿の種も買った。勤務中にアルコールを買うのは少し気が引けるが、買えるお店が限られるのでしょうがない。

 「お支払いはどうしますか?」

 店員の問いかけに、「ビットコイン決済で」と応じる。支払いは簡単だ。iPhoneで取引所の専用アプリを起動し、レジに表示されたQRコードをカメラで読みとるだけ。わずか数秒で決済が完了する。サインや暗証番号が必要なクレジットカードより手間が少なく、楽ちんだ。お茶や酒などの代金として支払ったのは計0.00523ビットコイン。日本円にして2566円相当だ。続いて3階で歯ブラシなど日用品を買った。こちらは0.00193ビットコイン(949円)だった。

 「意外とビットコインだけで生活できそうだ」

 そんな安堵もつかの間。急きょ、会社の先輩から「今夜、歓迎会を開く」と連絡が入った。10月はちょうど異動のシーズン。指定されたお店は、残念ながらビットコイン決済に対応していなかった。後輩の異動を祝う歓迎会で無銭飲食はあり得ない。惜しいが2枚目の「タス・ヴェリカード」使用となった。

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