金沢、金沢の工芸の魅力が詰まったトロフィー。
29日開催の第3回金沢マラソンで、男女別の総合1~3位に贈られるトロフィーが完成し、12日、金沢市役所で発表会が開かれた。男子用は加賀藩祖前田利家愛用の「鯰尾兜(なまずおかぶと)」、女子用は金沢の冬の風物詩「雪づり」をモチーフとした。過去2大会同様、金沢卯辰山工芸工房の専門員が手掛け、金沢の工芸の魅力を国内外の走者にアピールする。
男子用は染工房専門員の安達大悟さん(32)が制作した。3Dプリンターで造形し、兜に映り込む空をイメージして青やピンク色に染め上げた。台座は金沢城の城壁を表現している。
女子用はガラス工房専門員の上前功夫さん(32)が担当した。グレーがかったガラスで雪づりの輪郭をかたどり、気泡を雪に見立てた。情緒あふれる夜の冬景色を連想させる仕上がりとなった。
完成したトロフィーを前に山野之義市長は「金沢の工芸の底力が表れている」と話した。金沢卯辰山工芸工房の村上潤館長補佐が完成報告した。第1回大会では漆や金沢箔(はく)を用いて金沢駅の鼓門を、第2回大会では九谷五彩や蒔絵(まきえ)の技法で梅鉢紋や雪づりをそれぞれ表現したトロフィーを入賞者に贈った。
金沢マラソンは石川県、金沢市、北國新聞社などで構成する組織委員会が主催する。