Everything you've ever Dreamed

ただの日記です。それ以上でもそれ以下でもありません。

前立腺の手術を受けた僕にGOサインが舞い降りた。

ちょっと前になるが前立腺肥大症の手術を受けた。ホーケイ手術のように術後ドラマティックにオーケイな感じへ見た目が変わるわけでもなく、麻酔をかけられて寝ている間に終わっていただけので、気付きや学びといった類はない。正直に告白をするならば、ドクターによる手術の説明、「オットセイの先っちょから管のようなものを奥までズイズイズイと挿入してチョッキンするだけ」が恐ろしすぎて、ただいっさいがすぎていくのを待っていただけなのだ。気付きもなく、学びもないこの手術で僕が得たものは、「オットセイの先っちょから入れたんだよ…」と妻に告げたときに彼女が言ってくれた「素晴らしい…成し遂げた勇者ってわけですね…」というお褒めの言葉くらいしかない。そんなわけで《オットセイの先っちょからズイズイズイ》は僕の中ではすでに過去になりつつある。気がかりなのは昨年から引き続く下半身受難。左足は昨年の夏に交通事故で左膝を骨折して全治3ヵ月。そのうえ今回、真ん中の足にかねてからの勃起不全に加えて前立腺肥大。因果応報、僕の行いが悪いのだろう…と過去を振り返ってみたところ、下半身に災禍をもたらすような所業をしていたのを思い出してしまった。32年前。小学校の修学旅行。中禅寺湖畔にある、とある古旅館の大浴場でのこと。仲のいい友人や仲の悪い友人との旅行でテンションがあがった僕は、郷ひろみの「男の子女の子」という楽曲にあわせて己自身を弄んだのである。贖罪の意味も込めて、具体的に説明すると当該楽曲の「君たち女の子」というフレーズの箇所では、オットセイを股に挟んで隠蔽、女の子と偽装し、続く、「僕たち男の子」というフレーズで股の力を緩めてオットセイを開放して男の子アッピールをしたのである。その後のヘイヘイヘイヘイヘイヘイという掛け声に合わせてオットセイを振り回した自分を殺しに行きたいくらいだ。おそらくこの悪魔のような所業が、その後僕の人生を悩ませ続けるファイザー製薬頼みの下半身と、前立腺肥大というデーモンを召喚したのだろう。僕と共にオットセイを弄った友人Kは爾来30数年間没落した人生を送り続けている。前立腺肥大が解消されたら勃起不全も解消されるかも、と言われていたのだけども、現時点でそんな吉兆は1ミリもないので、おそらく、あの男の子女の子呪術で僕は悪魔を召喚しただけではなく僕の神をも殺したのだと思う。もし、あのとき、あの中禅寺湖畔の大風呂で、「男の子女の子」ではなく「2億4千万の瞳」を歌っていたら。億千万!億千万!と絶叫していたら、今頃は億万長者になっていたかもしれない。人生とは厳しい選択の連続に他ならない。(所要時間14分)