カテーテル検査
心臓の構造は複雑で、知恵の輪のよう。
うんうん唸りながら図解しようと試みているが、時間がかかりそうなので別エントリーで説明する。
細い管を首と鼠蹊部の血管から通して、血管の圧や、血液にどのくらい酸素が溶け込んでいるか調べる。
造影剤を血管に流すことで、細かい血管の形もわかる。
成人なら局所麻酔でやる処置だが、まだ1歳のはる君は全身麻酔で行う。
カテーテル検査におけるリスク・合併症について詳しく知りたいなら、webなら東京女子医大・カテーテル検査のリスクがおすすめ。
実施の前には主治医から詳細な説明がある(インフォームド・コンセント)ので、心配なことがあればその時に確認できる。
カテーテル検査当日のタイムスケジュール
- 4:30…食止め(ミルク/母乳はこの時刻以降禁止)
- 7:30…水分止め(水、麦茶、スポーツドリンクなどはこれ以降禁止)
- 9:50…エスクレ(眠くなる座薬)を入れる
- 10:30…カテーテル検査予定時間
- 11:00…やや遅れて検査開始
- 13:30…検査終了
- 14:00…検査後説明
こんな感じだった。
感想
エスクレを入れる直前、はる君はぐっすり眠ってしまっていた。
熟睡しているところに浣腸して起こしてしまったので、はる君は泣くわ怒るわ便が出るわ、機嫌が最悪の状態で処置室へ向かった。ごめん。
睡眠薬なしで眠っているうちに行ければ良かったのにね。
検査後は実際に撮影した動画を見ながら解説してくれる。
わからない所もわかるまで質問して、きちんと回答が得られ納得した(素人なりに、だけど)。
これから受ける治療がどういうものなのか、わかる範囲で詳しく知りたいから、主治医と病院への信頼がさらに深まった。
これで安心して次のステップに進める。
説明を行ってくれたのは主治医だが、正式な方針については今週行われるカンファレンスで決められるそうだ。
こういう所もなかなかすごい。
はる君の心臓は元気に動いていた。
雑感
当初フォンタン手術へすすめる目安として言われていたのは、体重が10kgくらいまで成長することだった。
だが、グレン手術から1年が経過して酸素飽和度が下がりはじめた。
それが何を意味するのか。それがこの検査でわかる(かも)。
心内修復(≒根治術)は全員ができる手術ではないと、わたし達親はかなり早い時期から知らされる。
はる君は、もうじき1歳半になる。
この子と一緒に生活してきたこと、ブログを書き始めたことによって、自分自身の考え方が少し変わってきた。
変化のひとつは“闘病”という単語に違和感を覚えること。
わたし達は病気と闘っていない。病気と一緒に暮らしている。
はる君に朝晩欠かさず薬を飲ませることも、酸素ボンベを交換することもすっかり生活の一部になった。
風呂に入って歯を磨くのと同じように、病気と付き合うことが日常に組み込まれている。
他人から見たら大変すぎる生活に思えるだろうけど、不幸ではない。