究極のチーム愛!カープ女子の驚きの行動とは

究極のチーム愛!カープ女子の驚きの行動とは
プロ野球のセ・リーグは広島カープが、ことしも優勝しました。かつては、球場に空席が目立つこともあったカープですが、今では人気は全国区。女性ファンも多く、「カープ女子」と呼ばれています。愛するカープのため、生活を一変させたある「カープ女子」を取材しました。(広島放送局記者 岡本潤)
カープファンで真っ赤に染まる広島市のマツダスタジアム。取材した板倉真弓さん(37)は、熱烈な「カープ女子」です。ファン歴は20年以上になる板倉さんですが今シーズンは、これまでで最も多い20試合をカープの本拠地マツダスタジアムで観戦しました。

37歳カープ女子

カープファンで真っ赤に染まる広島市のマツダスタジアム。取材した板倉真弓さん(37)は、熱烈な「カープ女子」です。ファン歴は20年以上になる板倉さんですが今シーズンは、これまでで最も多い20試合をカープの本拠地マツダスタジアムで観戦しました。

実は広島県民ではなく東京都民だった

実は板倉さん、カープが大好きすぎて1年前に東京から広島に移住したのです。

板倉さんがカープファンになったのは高校生の時でした。野球好きの友達に連れられて東京の神宮球場で見た往年の名内野手、正田耕三選手のプレーに魅了されたのがファンになるきっかけでした。いぶし銀のプレーでチームに貢献する姿に一目ぼれしたそうです。
正田耕三選手(1986年)
ただ当時は高校生。お小遣いだけでは、チケット代が足りなくなり、球場で飲み物を売るアルバイトもしたそうです。板倉さんは社会人になると、チームの本拠地、マツダスタジアムまで遠征して試合を観戦するようになりました。

ただ、東京から広島までの往復には時間もお金もかかります。カープを応援したい!でも、生活が苦しくなる…。そうした中、広島への転居を強く思い始めた出来事がありました。

おととし10月のシーズン最終戦です。この試合、広島カープが敗れてクライマックスシリーズ進出を逃します。テレビで観戦していた板倉さんは、いつのまにか号泣、自分のカープ愛の深さに改めて気づかされたそうです。

「カープが近づいてくれないなら私が移住しようと思った」と振り返ります。

いざ移住!でも簡単にはいかない

板倉さんは早速、東京にある広島県の移住相談窓口に駆け込みました。交通費の助成制度を活用しながら広島を訪れ、移住への準備を進めました。最大の障壁は仕事探しだったそうです。行政は仕事まではあっせんしてくれません。10社近くで不採用となりました。
板倉さんの履歴書

実現したカープ移住

苦労の末、ようやく採用されたのがマツダスタジアムから電車で2駅という好立地にある人材派遣などを手がける会社でした。
板倉さんと面接した常務に話を聞いてみると、「広島で働く志望動機の欄で最初にカープが好きで移住して、仕事を探していると書いていたので、会う前はちょっとうさんくさいかなと思っていましたが、求めていた技術を持つ人材でした」と採用した理由を説明してくれました。

仕事のめどがたった板倉さんは、去年9月に移住。前職のIT関連企業で培ったデザイン技術などを生かしているそうです。

チケットが確保できた日は定時に退社し、マツダスタジアムで試合観戦。カープを中心に生活が回っています。

地元で味わうリーグ優勝

優勝に王手をかけていた先月18日の試合はチケットがとれず、自宅のテレビで観戦でした。
優勝の瞬間を見届けた板倉さんは思わず自宅を飛び出し、向かったのはマツダスタジアム。広島に移住したからには本拠地で優勝の喜びをかみしめたいと足を運び、居合わせたファンと喜びを分かち合っていました。

板倉さんの今の願いはもちろんカープの日本一。「日本シリーズのチケットを取って、マツダスタジアムでカープが日本一になるのを見たい」と目を輝かせて話していました。

実はほかにも移住ファンが

広島に移住してくるファンはいるのか?

そんな疑問を移住施策を担当する広島県の地域力創造課に問い合わせてみると、「いますよ」とあっさりと返答が、さらに「1人じゃないです」とも。カープが好きという理由で東京にある広島県の移住相談窓口を訪れたケースは3年間で33件、このうち4件が実際に移住を実現させたということです。

担当者は「相談件数は多くはないが、実現した割合は移住を決めた理由の中でいちばん高いです。カープへの思いは私たちが思っている以上に強いので驚いています」と話しています。

取材してみて

広島では市内の至るところでチームの応援歌が聞かれるなど地域に根ざした球団であることを日々、実感します。去年、逃した日本一を33年ぶりに目指すチームをファンの思いも胸に、しっかり取材していきたいと思います。
究極のチーム愛!カープ女子の驚きの行動とは

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プロ野球のセ・リーグは広島カープが、ことしも優勝しました。かつては、球場に空席が目立つこともあったカープですが、今では人気は全国区。女性ファンも多く、「カープ女子」と呼ばれています。愛するカープのため、生活を一変させたある「カープ女子」を取材しました。(広島放送局記者 岡本潤)

37歳カープ女子

カープファンで真っ赤に染まる広島市のマツダスタジアム。取材した板倉真弓さん(37)は、熱烈な「カープ女子」です。ファン歴は20年以上になる板倉さんですが今シーズンは、これまでで最も多い20試合をカープの本拠地マツダスタジアムで観戦しました。
37歳カープ女子

実は広島県民ではなく東京都民だった

実は板倉さん、カープが大好きすぎて1年前に東京から広島に移住したのです。

板倉さんがカープファンになったのは高校生の時でした。野球好きの友達に連れられて東京の神宮球場で見た往年の名内野手、正田耕三選手のプレーに魅了されたのがファンになるきっかけでした。いぶし銀のプレーでチームに貢献する姿に一目ぼれしたそうです。
実は広島県民ではなく東京都民だった
正田耕三選手(1986年)
ただ当時は高校生。お小遣いだけでは、チケット代が足りなくなり、球場で飲み物を売るアルバイトもしたそうです。板倉さんは社会人になると、チームの本拠地、マツダスタジアムまで遠征して試合を観戦するようになりました。

ただ、東京から広島までの往復には時間もお金もかかります。カープを応援したい!でも、生活が苦しくなる…。そうした中、広島への転居を強く思い始めた出来事がありました。

おととし10月のシーズン最終戦です。この試合、広島カープが敗れてクライマックスシリーズ進出を逃します。テレビで観戦していた板倉さんは、いつのまにか号泣、自分のカープ愛の深さに改めて気づかされたそうです。

「カープが近づいてくれないなら私が移住しようと思った」と振り返ります。

いざ移住!でも簡単にはいかない

板倉さんは早速、東京にある広島県の移住相談窓口に駆け込みました。交通費の助成制度を活用しながら広島を訪れ、移住への準備を進めました。最大の障壁は仕事探しだったそうです。行政は仕事まではあっせんしてくれません。10社近くで不採用となりました。
いざ移住!でも簡単にはいかない
板倉さんの履歴書

実現したカープ移住

苦労の末、ようやく採用されたのがマツダスタジアムから電車で2駅という好立地にある人材派遣などを手がける会社でした。
実現したカープ移住
板倉さんと面接した常務に話を聞いてみると、「広島で働く志望動機の欄で最初にカープが好きで移住して、仕事を探していると書いていたので、会う前はちょっとうさんくさいかなと思っていましたが、求めていた技術を持つ人材でした」と採用した理由を説明してくれました。

仕事のめどがたった板倉さんは、去年9月に移住。前職のIT関連企業で培ったデザイン技術などを生かしているそうです。

チケットが確保できた日は定時に退社し、マツダスタジアムで試合観戦。カープを中心に生活が回っています。

地元で味わうリーグ優勝

優勝に王手をかけていた先月18日の試合はチケットがとれず、自宅のテレビで観戦でした。
地元で味わうリーグ優勝
優勝の瞬間を見届けた板倉さんは思わず自宅を飛び出し、向かったのはマツダスタジアム。広島に移住したからには本拠地で優勝の喜びをかみしめたいと足を運び、居合わせたファンと喜びを分かち合っていました。

板倉さんの今の願いはもちろんカープの日本一。「日本シリーズのチケットを取って、マツダスタジアムでカープが日本一になるのを見たい」と目を輝かせて話していました。

実はほかにも移住ファンが

広島に移住してくるファンはいるのか?

そんな疑問を移住施策を担当する広島県の地域力創造課に問い合わせてみると、「いますよ」とあっさりと返答が、さらに「1人じゃないです」とも。カープが好きという理由で東京にある広島県の移住相談窓口を訪れたケースは3年間で33件、このうち4件が実際に移住を実現させたということです。

担当者は「相談件数は多くはないが、実現した割合は移住を決めた理由の中でいちばん高いです。カープへの思いは私たちが思っている以上に強いので驚いています」と話しています。
実はほかにも移住ファンが

取材してみて

広島では市内の至るところでチームの応援歌が聞かれるなど地域に根ざした球団であることを日々、実感します。去年、逃した日本一を33年ぶりに目指すチームをファンの思いも胸に、しっかり取材していきたいと思います。