北欧、住まいの特徴とは?(2)寒さゆえの、ほっこり空間のつくり方
|北欧の住まい|
北極圏にある、北欧では夏が短く、冬が長い。
短い夏を最大限楽しむ住まいの、作りかたをしています。
光を取り入れ、自然を取り入れ、屋外の座れる場所をつくり。。。。ですが、当然冬のことも考えなくてはなりません。
平日は、都心部のマンションに住み、週末は自然の中の住まいで過す習慣もある、北欧の生活の仕方。
週末だけを過す、ウィークエンドハウスであれば、基本・夏の事を考えておけばよいのですが、郊外の住まいに日常的に住んでいる方々も、当然いらっしゃいます。
長い冬を快適に住む工夫も必要です。
ほっこり暖かく住みたい。
この気持ちは、私たちと共通するものです。
北欧の自然環境では、太陽の高さが低く、窓の位置を工夫しなくても、光は部屋の奥まで入ってきます。
外気の寒さはストップさせたいですから、風通しは考え無くてよい。
部屋の中で空気が循環し、暖かい温度が家の中を廻っていく配置を工夫しなくてはなりません。
|アールト自邸とスタジオ|
暖炉と空気の循環を上手く使うには
寒冷地でのほっこり生活に必要で、本当に心地よいアイテムが暖炉。
自然の火は、熱で空気を直接温めますが、放射という火の光と熱が床や壁に当たることで、あたった床などの温度を高くします。
火に手をかざすと熱かったり、石油ストーブの廻りは暖かいのと同じ仕組みです。
床や壁という住まいの材料自体が暖かくなりますから、家全体が温まります。
温まった床は、熱を空気に伝え、温まった空気は部屋の上部に移動します。
この移動した暖かい空気を、そのまま使う為、リビングには吹抜けをつくり、2階は吹抜けに面した、オープンな個室があります。
個室はリビングの吹抜けに向かって、壁が上半分無く、リビングと同じ空気で満たされます。
床から上昇して来た、暖かい空気が個室を温める仕組みになっています。
リビングと2階の個室が1つの空気で温まる、一体感がほっこりに繋がっています。
|東京の住まい・design by 株式会社小木野貴光アトリエ一級建築士事務所|
窓の位置は変えてみたい。
太陽の高さが低い北欧では、壁の高い位置に窓をつけると、光が入りすぎて眩しくなってしまいますから、高い位置の窓をつける事で、室内を明るく照らす必要はありません。
また、夏の気温がさほど高くならない為、空気の流れをつくり暑さを逃さなくても、快適ですし、風が抜ける感覚を、楽しむには緯度が高すぎる為、部屋の高い位置に窓を設けなくても、快適な温熱環境、採光環境が得られます。
以前、日本の気候での窓のつけ方を記事にしました。
日本の気候では、夏の暑い空気を外に逃がし、空気の流れをつくることで心地よい住まいが作り出せます。
太陽の高さ、角度も高い為、高い位置に窓があることで、光が部屋の奥まで届きます。
そこで、北欧の住宅とは異なり、吹抜けのリビングの高い位置や、吹抜けと繋がっている2階個室に窓をつけ、光と風を呼び込む工夫が生きてきます。
【編集後記】
フルマラソンから、わずかな期間で、体が重たくなってきました。
食事の量は変わらなけれど、疲労抜き期間で、体を動かしていないからなのか。
焦らず、疲労を抜いてから、ラン再開したいところですが。
世界に一つだけのあなたらしい家を設計する建築士が、家づくり・フルマラソン・ゴルフ・茶道について語ります。 株式会社小木野貴光アトリエ一級建築士事務所
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