スマホ3位「ファーウェイ」、掟破りの経営力

社内のエリートを社員自身が選抜する仕組み

10月10日に日本で発表されたファーウェイの新型スマートフォン。同社のスマホ市場での存在感は年々増している(記者撮影)

秋になり、スマートフォンの新製品が次々と発売されている。

アップルはiPhoneシリーズに「8」と「X」(11月発売)を投入した。グーグルもAI(人工知能)機能に最適化した純正スマホ「Pixel2」を発表。現在のところ日本での発売予定は明らかになっていないのに、ガジェット好きの注目を集めている。こういった中、無視できない存在として浮上しているのが、中国・華為技術(ファーウェイ)だ。

世界のスマホ市場におけるファーウェイのシェアは、直近の2017年4~6月期で9.8%(ガートナー調べ、以下同)。サムスン電子の22.5%、アップルの12.1%に続く世界3位だ。前年同期と比べると、ファーウェイのシェアが0.9ポイント増だったのに対し、サムスンは0.1ポイント増、アップルは0.8ポイント減。この勢いが続けば、今後1~2年でアップルを上回り世界2位になる可能性がある。

日本ではファーウェイのスマホは、NTTドコモなど大手通信事業者では取り扱いがなく、SIMフリー機や楽天モバイルなどMVNO事業者の機種として販売されている。このため、世界3位の存在感を日本人消費者が実感する機会は少ない。だが、通信業界関係者の間では「高機能でデザインが良く、故障率が抜群に低い。製品として格段に優れている」(ファーウェイ端末を扱うMVNO・NTTレゾナントの鈴木基久事業部長)といった評価が定着しつつある。

「5年でトップ3入り」を実現

ファーウェイがスマホを本格展開し始めたのは2011年。シェアは2.3%で世界8位だった当時に、「5年でトップ3入り」という高い目標を掲げた。上位にはノキアやHTCといった大手ブランドがあり、当時のファーウェイの製品力・ブランド力では過大とも思える目標だったが、結果としては達成してしまった。

成長の理由はお膝元の中国でスマホ需要が拡大したことが大きい。だがカメラの名門・ライカと開発したハイスペックスマホ・Pシリーズと、honor(オナー)シリーズは、欧州や日本、アジア各国でも高評価だ。

祖業の通信設備も、成長分野のモバイル通信向けが世界首位などで盤石。スマホや通信設備などを含む全社売上高は、2016年で8.7兆円。ソニーやパナソニックより大きく、ソフトバンクグループをやや下回る企業規模だ。従業員数18万人、年間の研究開発投資額1.27兆円という数字から、その巨大さがわかるだろう。この巨大な成長企業をコントロールするのが、世界的にもユニークな企業統治のあり方だ。

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  • NO NAME415a70848a44
    自分が株やってるから分かるが
    株主資本主義的なガバナンスはあまりにも馬鹿げてる。
    今の時点の株主利益と将来の時点の株主利益は基本的に対立する。
    将来の株主は今ある金を投資してでも将来の金を増やしてもらいたいが
    今の株主からすればそんなことするより
    手持ち資産を処分してでも配当を増やさせることが最適な行動だからな。
    それでも将来株が上がるなら持ち続ければ良いと思うかもしれないが
    アクティブなトレーダーほど
    短期・中期の株価変動(スイング)の波に乗って儲けるのが基本だから
    どれだけ長くてもせいぜい1年~2年くらいまでしか連続保有しないので
    (通常は数日~数週間)
    10年後20年後の企業の状態なんてどうでもいい。
    けど炭素繊維にしてもイメージセンサーにしても
    技術がものになって一般に広く普及するまで30年以上掛かってるんだから
    本当にどんな企業もそんな短期志向になれば技術発展は終わるわな。
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    2017/10/11 05:50
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