「はやく」と叱らず子を動かす「魔法のカード」

「次にやるべきこと」が一目瞭然になる

子どもたちに「やるべきこと」をやらせるには?(写真 : kou / PIXTA)

「やるべきこと、やったの?」「どんどんやらなきゃダメでしょ」「やることやってから遊びなさい!」

今日もまたこのような言葉があちこちの家庭で発せられています。本当に、子どもたちに「やるべきこと」をやらせるにはどうしたらいいのでしょうか?

口で叱っているだけでは効果がありません。なぜなら、そもそも子どもとは「やるべきことをやらない生き物」であり、それが子どもの定義と言っていいくらいだからです。ですから、大切なのは大人の知恵を絞って合理的な工夫をすることです。そこで、今回は「やることカード」を紹介します。

写真のおかげでやることが明確に

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千葉県のSさんは、息子のK君が幼稚園から帰宅したらすぐに4つのことをさせたいと考えていました。1.うがい、2.手洗い、3.幼稚園帽子をフックに掛ける、4.おはしセットを流しに持っていく、の4つです。でも、いくら言ってもやってくれません。それで、ガミガミ叱っていたのですが、あるとき私が書いたものを読んで、カード式という方法をやってみることにしました。

まず、息子が4つの行動を実行している姿を写真に撮って、それをはがき大にプリントアウトしました。そして、その4枚の写真をやるべき順番にA3の大きさのホワイトボードに貼って玄関に置きました。

そして、「帰ってきたらこの4枚の『やることカード』(写真)を見て、この順番でやってね。やったら裏返して貼ってね」と言いました。裏返すとSさん自作の「にっこり花丸ピース」というキャラクターの絵が見られます。

写真のおかげでやることが明確になりましたし、やる順番もはっきりしました。しかも、やっているのは自分ですから、「やれないはずはない」という気にもなります。たったこれだけの工夫で、ガミガミ叱らなくてもやれるようになりました。なお、キャラクターの絵ははがきより少し小さい付箋紙に描いて、写真の裏に貼ってあります。毎日同じ絵では子どもが飽きてしまいますので、違う絵がベストですが、毎日、4枚とも描きかえるのは面倒です。なので、4枚のうち1枚ずつ描きかえるそうですが、1分もかからないそうです。

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  • NO NAMEe35a95c46e1e
    お子さんと一緒に考えながら作れたら良いですね。
    親のやるべきこと、子どもができることを明確にして、無理やりやらせない、親が楽をしない親の価値観が大切だと思います。
    up3
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    2017/10/10 08:38
  • NO NAMEf64aac646c34
    かわんねーよ
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    down0
    2017/10/10 12:24
  • NO NAME24b564feb2d5
    子供が失敗などした時に、~しちゃダメではなく、~だったけど、~したらどうだろうと、親子が一緒になって考え子供だけではなく親もあわせて成長してゆく、それが子育てではないでしょうか。それが今の日本の子育ては否定だらけで、これでは子供たちの自信喪失に繋がり、活力のない、機嫌ばかりを伺う子供が増えるのは目に見えてます。親がだめと否定をすることは容易い事ですが、それは単に親が責任放棄をしているようにも見えますね。親は木の上から立って子供を見守るのです。
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    2017/10/10 13:04
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