北朝鮮・金正恩氏の妹、政治局員候補に

金与正氏(円内の人物)の姿は金正恩氏の近くでたびたび目撃されている Image copyright EPA
Image caption 金与正氏(円内の人物)の姿は金正恩氏の近くでたびたび目撃されている

北朝鮮の朝鮮労働党は7日、党中央委員会総会を開き、金正恩(キム・ジョンウン)党委員長の妹、金与正(キム・ヨジョン)氏を最高意思決定機関の政治局員に選んだ。

金与正氏は故金正日氏の末娘で、叔母の後任として政治局員となる。現在30歳の与正氏は、3年前から党幹部の一人として名前が挙がるようになった。

第二次世界大戦後の1948年に北朝鮮が建国されて以来、金一家が国を支配してきた。

与正氏は公の場でたびたび兄の正恩氏の近くにいる様子が目撃されており、金正恩氏の公のイメージを管理する役割を担ってきたとみられている。同氏はすでに党宣伝扇動部副部長として影響力を持つ存在だった。

米国では、北朝鮮の人権侵害への関与の疑いから与正氏をブラックリストに載せているる。

与正氏の昇進は7日、党中央委員会総会で他の数十件の上級幹部交代人事とともに金正恩氏が発表した。

与正氏が昨年、党中央委員に選出された際、与正氏が北朝鮮指導部の中核で重要な役割を得るだろうと多くの人が予想していた。

このほか中央委総会では、先月の国連総会でドナルド・トランプ米大統領を「悪の大統領」と呼んだ、李容浩(リ・ヨンホ)外相も完全な投票権を持つ政治局員へ昇格することが発表された。

李外相は最近、トランプ氏が北朝鮮に宣戦布告していると非難し、トランプ氏が「危険な」発言を続けるならば、米国はミサイル攻撃の「必然的な」標的になると述べていた。

対決姿勢をとる金正恩氏が、制裁や脅しを受けてもなお北朝鮮の核開発計画を続けると言明するなか、金与正氏の昇格が発表された。

李外相の発言の数時間後、トランプ氏は長年の成果が出なかった対話の後で北朝鮮政府への対応で「うまくいくのはただ一つだ」とツイートした。

(英語記事 North Korea: Kim Jong-un promotes sister to politburo

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