Devfest Tokyo 2017 に参加してきたが、何だかもやもやする感があって、途中で帰ってきてしまった。
もやもやはオープニングにあった。
Devfestは開発者コミュニティの集まりということで、冒頭にDevfestに参加している開発者コミュニティの紹介があった。ところが14の参加コミュニティのうち5つが、女性開発者を対象としたコミテニティだったのだ。
残りの9つの開発者コミュニティが、男性開発者を対象としていた訳ではない。
となると必然的に女性「だけ」が講演できるセッションが増えることになる。そのようなセッションを聞いてみたが、「女性開発者でなければ話すことができない」ような内容とは限らなかった。
男性が参加できないコミュニティが全体の3分の1以上を占めていて、しかも講演でソフトウェア業界におけるジェンダー問題を扱っているのかというと必ずしもそうではない。
となると「DevFestでは男性開発者の価値が(相対的に)低い」と主張しているように、私には思えてしまう。
それがもやもやの原因だった。
なので帰った。
この業界では女性開発者はマイノリティだから女性は優遇されるべきである、と識者は言うのかもしれない。
確かにオープニングの聴講者は9割くらいが男性だったように思う。
しかし仮にそうであったとしても、Devfestはジェンダーを扱うイベントではない。だから、ジェンダーを扱うコミュニティは1つか2つ参加してもらえば十分ではなかったのだろうか。そしてその中でこの業界におけるジェンダー問題を真剣に議論すればいいのではないだろうか。
あるいは、DevFestはそれ自体が開発者コミュニティのような存在なので、その中で性別をどのように扱おうとそのコミュニティの自由ではないか、という意見もあるかもしれない。私も開発者コミュニティに関わる人間であるのでDevFestのスタッフには個人的な知り合いが多く、Googleの社員ではない人が多数スタッフとして参加している事は知っている。
だがDevFestは実質的にGoogleが主催するイベントである。でもGoogleという企業に批判的なコミュニティは、DevFestの主催側あるいは運営側としては参加できないだろうと思う。そういう意味でGoogleの影響があるのは間違いない。
つまりGoogleは女性を優遇したい、ということになる。少なくともDevfestでは、男性関発者を女性開発者と同等に扱う気はなさそうだ。
もちろんこれは私の勝手な推測にすぎない。が、最近起こった事件を思い出すと、そうではないとも言い切れない。
ちなみに、女性コミュニティのセッションであっても内容はいたって真面目な内容であり、(当然ではあるが)男性が聞いても十分に参考になる話ばかりであった。
また私自身は、開発者コミュニティがジェンダー問題を扱っても全く構わないし、特定の性別だけを扱う開発者コミュニティがあってもちっとも構わない、考えている。
そんな事で私がもやもやすることはない。そんなコミュニティはスルーするだけなので。自分の同僚や友人がそういったコミュニティへ参加していても、していなくても気にすることはない。他人がとやかくいう話ではない。
私のもやもやは、DevFest全体の構成が、男性を積極的に排除したがっている(としか思えない)ところにあった。
全力でdisるような話でもないのだが、時間が経てば忘れるような話でもない。
この傾向が続くのであれば、私は今後Devfestに参加することをやめるだろう。
Googleはこうやってすでに女性エンジニアのみのコミュニティを立ち上げてたりするので DevFestが女性専用コミュニティで半分ほどを占めるのも不思議ではない https://www.womentechmakers.com/