日本の地上波のテレビでは、NHKのコンテンツがダントツで面白いと思います。
民法のテレビの番組でも中には面白いものもあるのですが、とても数が少ないし、長続きしないです。
これはNHKと他の民放のビジネスモデルの違いが原因です。
公共放送であるNHKは、視聴者の受信料によって成り立っていますから、純粋に視聴者の方を向いてコンテンツを作れます。
良識のある人は、番組が面白ければ受信料をちゃんと払います。
一方で、民放の地上波テレビ局は、スポンサーから利益を得て、株主から資金を得ています。
つまり、視聴者ファーストのコンテンツ作りができません。
良い作り手がいないのではなく、そういう仕組みなのです。
人は誰だって生き残る為のベストな選択をしますから、仕方が無いのです。
民法テレビ局の生存戦略は、スポンサーと株主の利益を増やすことであり、いかにひとりでも多くのマス(大衆)に見られるかです。
その為、当たり障りの無いタレントを起用し、スキルより見た目でアナウンサーを雇い、誰かの離婚や不倫(マスの大好物)に飛びつくのです。
少し話が逸れましたが、NHKのコンテンツの作り手たちはその様な大人の事情に支配されていませんから、面白い番組が本当に多いです。
その中で、特におすすめの9つの番組を紹介します。
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目次 [非表示]
NHKのおすすめ番組9選
SWITCHインタビュー 達人たち
達人、つまり著名人や特定の分野のスペシャリストたちが、サシで対談をするという番組です。
一方の達人が会いたい達人を指名しマッチングされるという仕組みで、面白い回とつまらない回がちゃんとあると所が良いです。
面白い回は、2人の達人が化学反応を起こし、グル—ヴ感が出ています。
例えば、霊長類学者の山極壽一と探検家の関野吉晴の回がまさにそれです。
違う分野の専門家2人の互いへの関心がとめどなく溢れ、お互いに刺激しあい、深く掘り下げあっている感じがします。
60分の枠におさまりきらないほどの濃厚な内容です。
逆につまらない回、噛み合ってない時もあります。
映画監督の西川美和といきものがかりの水野良樹の回です。
水野良樹が西川美和に会いたいとの事で実現した組み合わせなのですが、この回はひどかったですね。
アーティストとしての格が違うと言うか、西川美和の「ポカーン感」「ノれてない感」が凄かったです。
決して水野良樹がダメと言ってるんじゃなくて、西川美和がアーティストとして深すぎるので、釣り合う方が難しいって話です。
そんな感じで、面白い回とつまらない回がちゃんと混在してるのは、SWITCHインタビューがリアルな証拠なんです。
マッチングも達人まかせ、進行や台本など無い、ヨーイドンで達人たちに対談させるって所がSWITCHインタビューの魅力なんです。
バリバラ 障害者情報バラエティー
障害者やセクシャル・マイノリティをテーマとし、さらにそう言った人たちが作り手としても参加する情報番組です。
心身にハンディキャップを背負ってる人、少数派ゆえに弱い立場に追いやられている人の事を知れる、現代の最重要なテレビ番組だと思います。
全ての日本人、世界中の人に見てほしいと思っています。
プロフェッショナル 仕事の流儀
色んな分野のプロフェッショナルたちを、時間をかけて深く掘り下げています。
一流のスポーツ選手から一介の保育士まで、世界的企業の社長からマニアックな職人まで、規模やスケールの大小、職種に関係無く、ひとつの事を極めたプロフェッショナルを取り上げています。
仕事現場での振舞いからオフの時の人間らしい素の表情、そして現在や未来だけじゃなく、プロになるまでの経緯や挫折、人となりまで、多面的・多角的にフィーチャーしています。
プロフェッショナルの制作スタッフこそ、人間を掘り下げるプロフェッショナルです。
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100分de名著
聖書や万葉集、ベストセラーから難解で取っつきにくい作品まで、世界中の名著を掘り下げる番組です。
25分の番組を4回に分けて放送するので「100分de名著」という名前になっています。
その分野の専門家が詳しく解説してくれます。
レギュラーの伊集院光が、未読の人や我々一般人の立場で質問を投げかけてくれるのも「さすが」の一言です。
100分de名著で出会った本は何冊もありますし、既読の本でも100分de名著を通して新たな発見・気付き・解釈が得られた事が何度もあります。
朗読や映像も駆使し、色んな感覚を通して名著を紹介してくれます。
個人的には「ツァラトゥストラ」「アランの幸福論」「夜と霧」「夏目漱石 こころ」「アドラー 人生の意味の心理学」「司馬遼太郎スペシャル」「野火」あたりが神回だと思います。
ファミリーヒストリー
著名人、主に芸能人の家族の歴史を何代も遡って調査し、その内容を本人と一緒に見るという内容の番組です。
自分もそうですが、両親や祖父母の地元の事や交友関係、仕事の事とかってそんなに知らないですよね。
関心が無いわけじゃなくて、わざわざ深く聞く事がありません。
それはファミリーヒストリーに出てくる人たちも同じで、とにかくみんな口を揃えて「知らなかったー」なんて事を言います。
私が個人的に神回だと思うのは、坂上忍の回ですね。
「この内容を全国放送しちゃうのかよ…」ってレベルです。
坂上忍の父も祖父も破天荒な人で「この親にしてこの子あり」なんだなぁと思いました。
ブラタモリ
タモリが日本全国の様々な地域を訪れ、地元の専門家と共にその土地の成り立ちや歴史を紐解いていきます。
意外と観光地が取り上げらることが多く、私自身も行った事のある場所がよく登場します。
そして、行った事があるのに、こんなにも知らない事がたくさんあるのかと毎回驚かされます。
タモリと旅行したら楽しいだろうなぁ。
鶴瓶の家族に乾杯
笑福亭鶴瓶とゲストタレント(毎回変わる)が、日本全国の色んな地域に赴き、そこに生きる人々と触れ合う番組です。
本当にアポなしで家々を訪問するので、その地域の事がリアルに伝わってきます。
見ていると、とても温かい気持ちになります。
1995年から続く長寿番組です。
ドキュメント72時間
ひとつの場所に72時間(まる3日)かけて、訪れる人々に取材を行うというドキュメンタリー番組です。
取材するインタビュアーが優秀なのか、インタビューされた人は色んな深い話をします。
その場所によって、人々の属性の違いがうかがえる所がとても面白いです。
人名探究バラエティー 日本人のおなまえっ!
日本人の名字や名前をテーマとした情報番組です。
普段は気にしない人の名前ですが、実はひとつひとつに由来があったんです。
長谷川を「はせがわ」と読む理由とか、そんなことが学べます。
最後に
以上が特におすすめしたいNHKの9つの番組です。
一貫して言えるのが、やっぱり「リアル」なんですよね。
作り手がちゃんと視聴者の方を向いているし、真剣に作ってるんだろうなぁってのが伝わってきます。
それに長く続いてる番組も多いです。
それだけ視聴者に求められているんでしょう。
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