週刊少年チャンピオンの安部真弘「あつまれ!ふしぎ研究部」
メインの3人ヒロインの一人である二宮鈴。
主人公の五領大祐は「巨乳が好き」という趣味がヒロイン達に知れ渡ってしまいそして本人ももう開き直ってる感があって、大祐が巨乳ヒロインの大原ことねを慕っていることはふしぎ研の中では公然の事実になってます。
大祐のことねへの気持ちが恋愛感情なのか性欲なのかは微妙なところですが、少なくとも3人ヒロインでは大祐はことねのことが一番好きなのは間違いないところでしょう。
実際にことねの巨乳っぷりが強調されるシーンやたまにパンツ見えるシーンなどのお色気サービスに大祐は反応しまくってます。
そして一方の鈴に対しては胸はぺたんこだし、妹の結から「二人はつきあってるの?」と聞かれても平然と否定したりと恋愛感情はないとこがやたらと強調されます。
なのにその鈴のエピソードになると、お色気サービス全く無しどころか胸に刺さるようなせつないシーンがなんか多くて、読者に「この子は気になる子ですよ」という印象を与えようとしているのではないかと思えてなりません。
鈴は大祐とは同学年だけど違うクラス、大祐が初めて鈴のクラスに行くと、彼女がクラスで孤立してることを知ります。
孤立してる理由は鈴のTPOをわきまえないオカルト趣味のせいで、彼女自身も自分が孤立してることを自覚してるのになぜかオカルト趣味を隠す意志は無いようです。
せつない。
鈴に親しく近づくのはことねと千晶と、そして男子では大祐だけ。
そして結ともなぜか仲が良くその縁で大祐と一緒に昼食を食べることができて、少し孤独が癒されたといった感じの「ありがとう」の表情が嬉しそうでかわいくて素敵でした。
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そんな回があったと思いきや一点、今週の体育祭でのエピソードなのですが、借り物競走で「リボンの女の子」のお題を受けた大祐は、鈴に同行を頼みます。
(鈴はやっぱり孤立状態…)
途中他の選手とぶつかってお題カードが「好きな人」と取り違えられてしまい、ゴールの審査係に「この子があなたの好きな人なの?」と問われます。
大祐は困り果てます。
「違います」「実はお題が取り違えなんです」と答えると鈴に恥をかかせるのではと思い、かといって「そうです」と言うこともできない。
大祐が硬直していると鈴が「大祐が好きな子は自分ではなく(ずっと持ってる)オカルト人形です」とごまかしてその場を収めました。
鈴がそうした理由が、もう見てられないほどせつない!
大祐が自分を好きだと知れ渡るより呪いの人形が好きな奴だと思われるほうがまだマシだと言うのです。
それはもうなんか悲しそうなせつない笑顔で!
弁当回の嬉しそうな笑顔と大違いです。
こんな表情されて大祐は何も感じないんでしょうか。
しかし8ページ漫画なのでそのへんの心理描写もなくただそのまま今週の話が終わってしまいました。
大祐本当にそれでいいの?
それに鈴もなんで孤立してまでオカルトキャラを通そうとするの?
なんなんでしょう、本当に。
作者の前作侵略!イカ娘のときは「そもそもイカ娘は何者なのか?」みたいな疑問は「そんなことはどうでもいいこと!」と100%コメディに徹して細かい疑問を無視して吹き飛ばしていました。
でもふしぎ研はこの風変わりで孤立しているヒロインの心の内面をコメディ色抜きで掘り下げていくんでしょうか??
この漫画がどういう漫画なのか認識を改めたほうがいいのかなあー。
私は鈴が一番お気に入りのキャラなので彼女が特別なヒロインとして扱われるのは歓迎なんですけども!
あつまれ!ふしぎ研究部 2 (少年チャンピオン・コミックス)
- 作者: 安部真弘
- 出版社/メーカー: 秋田書店
- 発売日: 2017/09/07
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