はじめに
社会人になってから新しい分野を学ぶのに,どこから手をつけてよいか分からないことが多々あった.そこで役に立つのが,「大学のカリキュラム」だ.
大学のカリキュラムは,当然ではあるが,その分野の教員たちによって非常に良く練られている.また,修士・博士よりも学部のほうが,高校を卒業したばかりの若者≒初学者が,その分野をどのように学んでゆけばよいかという方法論を俯瞰的に見ることができる.
本稿では,「情報工学」について取り上げてみたい.
参考資料
今回は,日本の理系最高峰の東京工業大学のサイトを拝見した.コースの案内のなかに,「学びの体系」というページがある.
学びの体系 | 情報工学系(学士課程) | 教育 | 東京工業大学 情報理工学院 情報工学系
内容
大学の1年目から4年目にかけて,どのように学んで行けばよいかが丁寧に説明されている.全体像が科目関連図として示されている.各科目のシラバスを見れば,構成内容や参考書などが記載されている.初学者には大変有益な情報で,非常にありがたい.
科目関連図
http://www.ocw.titech.ac.jp/images/new/pdf/computing_b_23.pdf
1年目
まず1年目は,「専門分野にかかわらず全学共通の必修科目を中心とした基礎」を学んでゆくという.
- 微分積分
- コンピュータサイエンス
- 情報リテラシー
- 教養科目
2年目
1年目で基礎をおさえた次は,より発展的な科目に取り組んでいくことになる.一部を抜粋する.
3年目
3年目も,専門科目が並ぶ.一部を抜粋する.
4年目
4年目は,卒業研究に加えて,英語のプレゼンテーションなども学ぶ.
おわりに
これらのページを見ただけで,なんとなく「情報工学」の全体像が見えてきたように思える.富士山に登る前に全体像の眺め登山道を頭に入れておくのと同様に,初学者が全体像を眺めることは非常に有用であると考えている.