終活カウンセラーのMr.Kuyouです。
以前、世間を騒がせていた「お坊さん便 」ですが、実際に読経に行っている住職の話を聞く機会があったのでご紹介します。
お坊さん便とは?
全国対応可能で、定額のお布施で僧侶が手配されるサービスです。
四十九日や一周忌や三回忌など、日ごろ寺院との交流はないけれど、法事・法要はしてあげたいという方からの支持を受け、申し込みが年々伸びているサービスです。
お坊さん便の費用(金額)
費用は35,000円(追加費用なしで、こころづけも不要)
一番、評価されているのが、この点だと思います。
今でも「お布施はお気持ちで」とおっしゃるお寺さんは多いですから、正直いくらお包みすればよいかわからないというのが、本音だと思います。
金額は相場と同じくらいなのですが、明確に払う費用がわかっているというのが人気の理由でしょう。
その時だけのお付き合い
少し前までは、檀家や門徒になっていないとお経は読んでもらえないというのが、一般的な見解でした。
今は、その時だけでもいいという寺院も増えてきました。
大事な人の大事な法事だから、しっかりとお経は読んでもらいたい。
でも、その後、檀家や門徒になって寄付をしないといけないのでは?
と考える方もいらっしゃると思いますが、このサービスを使うことで割り切ったお付き合いができます。
私は、仕事の関係上、四十九日や一周忌での「納骨」に立ち会う機会が多いです。
100回は超えていますが、読経をしなかったケースは3件くらいです。
雰囲気としては、間延びしてしまうというか、始まりと終わりがわかりにくいというか、参加した方たち空気も微妙な感じになっていました。
個人的には、その時だけでも読経がある方がいいと思います。
住職に実際に話を聞いてみると
同じ宗派の住職には秘密にしているので、匿名ということを条件にお話しを聞かせてもらいました。
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仏教会との確執
相当な確執のようです。
「お坊さん便 」で読経に行っていることは絶対にバレてはいけないと言っていました。
ITの会社が間に入って「宗教行為の商品化だ!!」と言って怒っているそうです。
周囲には言えない
同じ宗派の集まりで、バレた寺院はボロクソに言われていたそうです。
お布施の相場を下げる=自分たちの収入が下がる。
檀家にならなくてもお経が読んでもらえる=檀家は減る一方
ということですから、そうですよね。
どの寺院も手を組まなければ、そのサービス自体が成り立たないわけですから、表向きは反対の立場を取るのが賢明ということでしょう。
私からの質問と住職の回答
私「お坊さん便からの紹介だと手を抜いたりするんですか?」
住職「とんでもない。私は、このままでは仏教はどんどん忘れ去られていってしまうという危機感を持っている。どんな形であれ、読経を頼まれたからには本気でお勤めをして、お経を読んでもらってよかったと思ってもらえるようにしているよ。」
私「檀家にならなくてもお経が読んでもらえるのが一般的になってしまうことは怖くないですか?」
住職「その点は、少し怖いところもある。ただ、もともと新しく檀家になることはめったにない。お坊さん便を始めて、読経が終わったお家には会報誌を送らせてもらうことにしている。そうするとお寺の取り組みに共感してくれて、檀家になってくれたところもある。まずは接点を持ってもらうことが大事だと思っている。」
私「なるほど。いきなり檀家になるってハードル高いですもんね。最初は読経だけでも、会報誌を読んで気に入って、お寺に足を運んでみて、お寺が気に入れば檀家になるというのは自然ですね。」
住職「どんなサービスも、使用する人の心がけ次第だと思う。仏教会のお偉いさんは檀家や門徒がたくさんいて、お金に困っていない人たちだ。実際、地方の寺院の離檀の数は年々増えていて、新しく檀家になることもない。このままでは廃寺になるのを待つばかりという寺院も多い。仏教が長い間受け入れられてきたのは、その時代に合わせて仏教も変化・対応してきたからではないかと思っている。一般の方がライトな仏教を望むのであれば、私たちもそれに寄り添っていく姿勢というのも大事だと思う。」
お坊さん便にしたからといって、適当にお経を読まれる可能性は低いことがわかりました。
まとめ
一時期、世間を騒がせていた「お坊さん便 」
現在は、ごく当たり前のサービスになっているようです。
私のお客様でも何件か使われていましたが、満足されているようでした。
全国対応で、ほとんどの宗派で対応可能なので、お寺とのお付き合いはないけれど、法事はしっかりやりたいという方は検討してみもいいかもしれません。
それでは。
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