2018年から「つみたてNISA」が始まります.
金融庁肝いりの施策ともあって,とても魅力的な投資信託が次々と登場しています.
2018年のNISAの選択が10月1日から始まったこともあり,つみたてNISAをはじめよう,一般NISAではなくてつみたてNISAを選択しよう との声も聞こえてきます.
ブログや TwitterなどのSNS界隈でも,つみたてNISAを選択する方が多いような気がします.「一般NISAを選択する」と,わざわざSNSで公表する人が少ないというバイアスは存在すると思いますが・・・.
C55は,2018年も一般NISAを選択しますので,その理由を述べたいと思います.
(注:「つみたてNISA」の名称はひらがな表示で決定ですが,現行NISAに関しては決まった呼び名がまだ無い状態です.楽天証券で取引しているので楽天証券での呼び方「一般NISA」を使います)
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通常NISAを選択する理由
1年あたりの非課税投資枠が大きい
1年間あたりの投資枠は
通常NISA 120万円
つみたてNISA 40万円
夫婦であれば年間 240万円もの非課税投資枠が与えられます.
とはいっても,この240万円分の投資枠を使い切るのは大変です.
一ヶ月あたり,20万円ですから・・・.
毎月どこからか振り込まれる配当,給与からの新規投資などをフルに投入する必要があります.
C55は,妻の一般NISA分は資金を新規投入して非課税投資枠を消化していますが,自分の口座では,特定口座で保有する株を売却してNISAに買い換えています.
新規で120万円,夫婦で240万円の新規投資を行うことは難しいかもしれませんが,保有する株などの商品を一旦売却し,NISAで再投資すれば,不可能な額ではないと思います.
どのような方法でもかまいませんが,
投資資金を確保できるのであれば,まず選択すべきは一般NISAであると思います.
但し,一点だけ非課税投資枠に関しての注意があります.
総非課税投資枠は,
一般NISA 600 万円
つみたてNISA 800 万円
総非課税投資枠は,つみたてNISAの方が大きいです.
一般NISAに期限がある
2014年から一般NISAが開始されました.
金融庁のホームページでの表現では,平成35年(2023年)にて一般NISAの新規購入は終了.平成35年に購入した分に関しては,平成39年まで非課税で保有することができます.と記載されています.
この文言から以下のように考えることができます.
- 平成35年購入分は,5年後の平成40年(2028年)に「ロールオーバーできない」
- 一般NISAでの最長非課税期間10年を最大限に利用できるのは,平成30年(2018年)までに投資した分を,平成35年(2023年)までにロールオーバーした場合のみである.
どういうことか例を挙げて考えてみます.
例1)
平成30年(2018年)に一般NISAで購入した分は,平成35年(2023年)にロールオーバーか,課税口座へ移行か,売却かの選択をする.
ロールオーバーを選択すると,さらに5年間の非課税期間が確保され,最長10年の非課税期間を享受できる.
例2)
平成31年(2019年)に一般NISAで購入した分は,平成36年(2024年)に非課税期間が終了.
2024年には,一般NISAは終了している予定なので,この分は課税口座への移行,売却かの選択になり,ロールオーバーできず,非課税期間は5年しか得られない.
つまり
- 一般NISAで新規購入とロールオーバーができるのは平成35年(2024年)まで
- 10年の最長非課税期間が得られるのは,平成30年(2018年)投資分まで
合ってますでしょうか?
このように考えているので,2018年も一般NISAを選択します.
(注:平成35年は存在しない予定です.元号変更の可能性があるので公式文書は西暦表示すべきと思います)
株やETFに投資できる
「つみたてNISA」は,投資の裾野を広げる目的が大きいです.投資初心者でも安全に,低コストで運用を開始できるように金融庁自ら投資可能商品を選定しています.
投資可能商品は投資信託がメインとなり,個別株やETFには投資できません.
「つみたてNISA」に合わせて,S&P 500に連動した投信などが発売され,銘柄の選択の手間や,個別企業の倒産や業績悪化などによる株価低迷などのリスクを抑えてキャピタルゲインが期待できる,素晴らしい商品に投資ができるようになったのは大きな進歩です.
一昔前の「たこ配毎月分配」や「バカ高い信託報酬」といったクソ投資信託は今後駆逐されていくものと思います.
しかし,個別株(ETF)への投資のメリットは捨てられません.
現在の投資目標は「配当金で月10万円」ですので,投資信託への投資では時間がかかりすぎます.
この投資目標を達成するには,やはり高配当・連続増配株への投資が必要となります.
配当収入を増やすことを投資目標にしているならば,まずは一般NISAを使い切ることを選択した方が良いと思います.
一般NISAの期間延長・恒久化
これは希望,願望になります.
NISAのモデルとなった英国のISAも,当初は期間が設定されていましたが,途中で恒久化されました.
日本でもひょっとして・・・
つみたてNISAが誕生したので,実現の可能性は低くなってしまいました.
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まとめ
以下の理由で,2018年は現行,一般,通常NISAを選択します.
- 投資資金を確保できる
- 120万円,10年間の非課税期間が欲しい
- 配当重視の投資方針
この条件にどちらか一つ当てはまるなら,2018年はつみたてNISAより一般NISAを選択したほうが良いと思います.