18世紀後半の産業革命によって労働は機械化された。コンピューターの発展に伴い、21世紀のIT革命により労働は自動化された。しかし、多くの働く人々は今も昔も決して楽にはならず、朝昼晩働いている。機械化されコンピューターで自動化されているのに仕事量は同じ。これでは何のために技術革新を繰り返しているのかわからない。
便利な世の中になった
確かに便利にはなった、コンビニは24時間営業だし、ネットでも24時間好きなときに買い物ができる。しかも食料品から服飾雑貨、電化製品など生きて行くために必要なものが、わざわざデパートに買いに行かなくても手に入る時代。少々、便利すぎるくらいだ。
好きな仕事をしている人の割合
便利なのはいい。しかしどうして人は好きでもない労働に従事しなくてはならないのか?好きを仕事にできている人の割合は以下。
人生の半分以上を労働に費やしてると考えると、仕事が心底楽しめているのであれば、何時間働いても苦ではないだろう。反対におよそ7割の人たちは、自分の好きな仕事をしていないと考えられる。この7割の人たちが仕事を楽しめないは大いに理解できる。求人募集をしている7割以上の仕事は誰もやりたくない魅力のない仕事だからだ。魅力がないとは、自分の裁量や権限のほとんどない仕事という意味である。言われたことだけ忠実にこなすロボットでも代用できる仕事ばかりなのだ。人はロボットじゃない、血の通った感情のある生き物だから、強制的に作業させられる環境ばかりでは狂ってしまう。
ストレス職業ランキング
ストレスのかからない仕事とは自分の裁量や権限である程度、物事を自由に決められる仕事である。反して強いストレスのかかるストレスフルな仕事とは、人対人の接客業であったり、単純労働である。高ストレスな仕事第1位のキャバクラ店員は女性を指していると思われる。彼女たちはそれなりに高い時給を貰っている。2位以下の保育士、化粧品販売はキャバクラよりも安い時給で働いている。割に合わないとはこのことであろう。
資本主義経済の問題点
これから人工知能ロボットが普及してもっと便利な未来は近い将来きっとくる。そうなって初めて人は労働から解放されるのだろうか?古代ローマの奴隷制度のようにロボットが人の代わりに働いてくれる。人は自分の好きなことをして暮らせる世の中になるのだろうか。ぼくはそうはならないと思う。それは資本主義である限り、人を限界まで働かせないと会社に利益が出ない仕組みになっているからだ。
例えば、牛丼屋は牛丼を380円で販売している。一時期は350円だった。本にもなったが牛丼チェーンは一杯350円の牛丼を売って利益は9円しかない。(原材料の価格によって利益はもちろん変動する)では、どこで利益を上げるのか?利益は従業員を低賃金でいかに酷使するかにかかっているのだ。牛丼チェーン最大手のゼンショーは過去にワンオペ問題もあった。要は労働者の賃金を下げ、どれだけ限界までこき使うかで利益率が変わってくるシステムなのである。これは会社がブラック企業だからではない。資本主義経済という仕組み自体が、そういうものだからどうしようもないのだ。
なぜこんなに生きにくいんだろう?
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「はたらけどはたらけど猶わが生活楽にならざりぢっと手を見る」石川啄木は一握の砂の中でこう書いた。
以上をまとめると世の中にはざっと自分の好きな仕事をしている人が3割。その他の7割は言ってしまえば貧困層である。(高度成長期には中流階級と呼ばれていたクラスになる)不景気になれば中流は下流へとクラス落ちした。格差の拡大は止められない。ぼくは便利になればなるほど仕事量が増えることに疑問をメチャ感じる。政治には期待できないので困っている。資本主義経済を悪者扱いにしても、他に代わる主義もない。人々が労働から解放され、自分のやりたいとことを毎日やれる社会の実現はまだ当分先のことになりそうだ。タイムマシーンで未来に行くことができればいいのに。単純労働なんてやりたくない。クレバーな仕事がしたい。彼女も欲しい。お金は二の次。ぼくは欲張りなのかな?
いやんなっちゃうよん!イエイ!(※30年前のぼくです)