店頭に並んだ「ひゃくまん穀」の新米=5日午前10時20分、野々市市内のショッピングセンター
石川県産米の新品種「ひゃくまん穀(ごく)」の店頭販売が5日、県内のスーパーなど約270店で始まった。県が9年かけて開発したオリジナル品種で、2キロ入りと5キロ入りが用意された。大粒で粘りが強く、冷めてもおいしく味わえるのが特徴で、店頭では買い物客が試食しながら、本格デビューした新米を買い求めた。
野々市市のイオン御経塚店では、食品売り場の一角に特設コーナーが設けられ、「ひゃくまん穀本格デビュー!!」と書かれたのぼり旗も掲げられた。県マスコットキャラクター「ひゃくまんさん」が買い物客を呼び込み、おにぎりの試食を勧めた。
同店の店頭価格は2キロ入り980円、5キロ入り1980円(いずれも税抜き)で、コシヒカリより1割程度安い価格設定にした。試食後、5キロ入りを購入した金沢市の主婦澤村栄子さん(48)は「弾力と甘みがあって食べ応えが良かった。また買いたい」と笑顔を見せた。
県やJA全農いしかわなどでつくる普及推進委員会によると、ひゃくまん穀の初回出荷量は約40トン。今季は県内250ヘクタールで作付けされ、約1500トンの収穫が見込まれている。