<栃木・施設虐待>職員の県警OBら逮捕 証拠隠滅の疑い

10月4日(水)11時38分 毎日新聞


 宇都宮市の知的障害者支援施設「ビ・ブライト」で4月、入所者の男性(28)が重傷を負い、職員ら2人が傷害容疑で逮捕された事件で、栃木県警は4日、暴行の内部調査資料を処分したとして、新たに同施設を運営する社会福祉法人「瑞宝会」職員の宇都宮市陽南2、手塚通(69)▽同県大田原市末広3、斎藤博之(58)▽宇都宮市南大通り2、斎藤健輔(56)の3容疑者を証拠隠滅容疑で逮捕した。手塚、斎藤博之両容疑者は同県警OBで、事件の内部調査を担当していた。


 逮捕容疑は、3人は共謀し、4月18日、施設内で起きた傷害事件の証拠となる調査書面を廃棄し、隠滅したとしている。


 県警捜査1課などによると、手塚、斎藤博之両容疑者は、瑞宝会のCSR(企業の社会的責任)部門で働いていた。斎藤健輔容疑者は当時、ビ・ブライトの施設長を務め、瑞宝会が運営する別の施設(栃木市)に勤務していた。


 施設内には防犯カメラ5台が設置されていたが、いずれも事件前後約3週間分の映像が消えており、県警は故意に消去されたとみている。瑞宝会は県警に対し「以前から録画できていないことがあった」と説明している。


 これまでに男性に暴行して腰の骨を折るなどの重傷を負わせたとして、ビ・ブライトで職員補助をしていた佐藤大希被告(22)と、同施設に勤務していた松本亜希子被告(25)は傷害容疑で逮捕、同罪で起訴されており、2人は「言うことを聞かずに腹が立った」などと供述。日常的に暴力を振るっていたことも認めているという。


 瑞宝会によると、松本被告は男性が大けがをした際、内部調査に暴行を否定していた。【野田樹】

毎日新聞

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