「ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン」分解レポート。中身はミニファミコンとほぼ同じ!?
2016年11月発売の「ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ」(以下,ミニファミコン)に続くミニチュア版ゲーム機の第2弾は,スーパーファミコン用に開発されながら未発売となっていた幻のタイトル「スターフォックス2」を含む21タイトルをプレイ可能というのが大きな特徴だが,ハードウェア的な見どころはどのあたりにあるだろう? 入手した1台を分解してみたので,写真メインでお伝えしてみたい。
※注意
ゲーム機の分解はメーカー保証外の行為です。分解した時点でメーカー保証は受けられなくなりますので,本稿の記載内容を試してみる場合には,あくまで読者自身の責任で行ってください。分解によって何か問題が発生したとしても,メーカーはもちろんのこと,筆者,4Gamer編集部も一切の責任を負いません。また,今回の分解結果は4Gamerが入手した個体についてのものであって,「すべての個体で共通であり,今後も変更はない」と保証するものではありません。
オリジナルと同じ大きさのゲームパッドが印象的なミニスーファミ
さて,入手したミニスーファミの製品ボックスだが,デザインはオリジナルのスーパーファミコン風,大きさはミニファミコン風といった感じである。
製品ボックスを開けると,本体と2つのゲームパッド,HDMIケーブル,USB給電ケーブル(およびマニュアル)が出てくる。既報のとおり,ミニスーファミではオリジナルのスーパーファミコンと同じサイズ,同じデザインのゲームパッドが付属するため,ミニファミコンのミニチュア版ゲームパッドを見慣れていると,そのギャップにちょっと驚くだろう。
ここまでの写真で気付いた人もいると思うが,ミニスーファミの前面接続端子はダミーのカバーになっており,ここを引っ張って開けると,意外にゴツめの接続端子が顔を覗かせる仕様になっている。ミニスーファミのサイズに比して端子が大きいのは耐久性を確保するためだろうか。
本体サイズは実測約111(W)
中身はミニファミコンとほぼ同じ!?
さて,分解である。
ミニスーファミは,本体底面に貼られた滑り止め用のゴムを外して,その下に隠れている4本のビスをプラスドライバーで外せば,内部へアクセスできるようになっている。基板はメインと,電源のオン/オフおよびリセットを司るサブの2枚構成で,メイン基板にはヒートスプレッダとシールドを兼ねると見られる金属板が取り付けられており,この時点でかなり「ミニファミコンと似ている」雰囲気がある。
取り出した基板は,端的に述べて,ミニファミコンのそれと非常によく似ている。主要なLSIが5点というだけでなく,搭載するSoC(System
ミニスーファミのメイン基板。基板の型番は「FTM |
こちらがメイン基板の裏側。HDMI端子の近くにLSI,USB端子の近くにコンデンサがある |
というわけで,ミニスーファミとミニファミコンのメイン基板を並べて比較してみたところ,電源パターンの引き回し方法が変わっているのが分かった。マイナーチェンジによって電源の安定化が図られていると見てよさそうだ。
Allwinner Technologyは,いわゆる中華SoCベンダーの中では情報開示に積極的で,Linuxカーネルもちゃんと移植している。そのあたりが理由で,任天堂はミニファミコンに引き続いてミニスーファミでもR16を採用した,という可能性はありそうだ(※単に安かったから,かもしれないが)。
入手した個体では,容量2GbitのDDR3メモリチップとしてNanya Technology製の「NT5CC |
こちらは容量4Gbitのフラッシュメモリ。ここに21本のゲームが入っているわけだ。搭載するのはMacronix International製の「MX30LF |
21本のゲームタイトルを脇に置いて,ハードウェアの観点でのみ話をするなら,外観上の見どころは,オリジナルのスーパーファミコンと同じ大きさのゲームパッドが付属するため,ミニファミコンと比べて操作しやすく,しかもゲームパッドの交換が可能であることになるだろう。そして内部的には,採用するSoCがミニファミコンと変わらず,電源周りなどに若干のアップデートが入っているのを除けば基板もほぼ同じ点ということになりそうだ。
ミニファミコンに続いてミニスーファミも入手できた人は,操作性の向上というメリットを享受しつつ,ファミコンは1983年,スーパーファミコンは1990年の発売と,オリジナルの両製品には変遷まで7年もの期間があったにも関わらず,ミニファミコンとミニスーファミで実は中身がほとんど同じという事実にしみじみしてみると乙かもしれない。
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