昨日は、わんこのトリミングDay。
時間潰しに、近くの書店に立ち寄ったところ、この一冊が目に止まりました。
未来の年表 人口減少日本でこれから起きること
河合雅司著 講談社現在新書 2017
この本は、急激な人口減少のただ中にある日本にいったい何が起こるのか、2065年までを目途に、その変化が年表のように示されており、最後に滅びゆく日本を救う処方箋が提示されています。
あれはもう20年近く前のこと。
厚生白書に、わが国の高齢化とこれからの人口予測が記載されていました。
そこには、西暦2500年には、我が国の人口はわずか500人となり、西暦3000年には、ついに日本の人口は1人になる・・そんな記述があったのを鮮明に覚えています。
「ああ、日本人は、このままいけば、佐渡のトキとなり、絶滅するのか」
そんなことを思いつつも、どこか他人ごとのようだった記憶があります。
しかし、今回手にしたこの著書にも、机上の計算では「西暦3000年には、我が国の人口は、2000人となる」とあり、このままいけば国家の消滅の危機にあることを改めて認識しました。
2042年問題とは
消費税の引き上げ等をはじめとして、何度も議論されてきた「2025年問題」。
しかし、2025年問題の先に、もっと重大な局面を内包する「2045年問題」があるというのです。
2042年といえば、今から25年後です。
生きていれば、私は85歳。夫は87歳になっています。
その2042年は、団塊世代(1947~1949年生まれ)のジュニア世代(1971~1974年生まれ)がすべて高齢者となり、高齢者人口はピークの4000万人となります。
高齢者の絶対数がピークを迎えるだけではなく、支え手である勤労世代が著しく減少。
無年金、低年金の貧しく身寄りのない高齢者が街に溢れかえり、生活保護受給者が激増して国家財政が危機的状況。
この2042年をピークとする数年間をいかに乗り切っていくかが国民的課題になるとのことです。
そして、この2042年問題の支え手が、現在の中・高・大学生というわけです。
現在政府は、迫りくる「2025年問題」への対応に手いっぱいの状態ですが、本当の危機は、高齢者数がピークを迎える「2042年問題」に訪れるというのが著者の主張です。
そこに至るまでの日本
この著書のなかでは、2042年に近づくにつれて、どのように世の中が変化していくのかが綴られていました。
印象の残ったエピソードをいくつかご紹介すると、
・2027年、若い世代の献血によって成り立っている輸血製剤が著しく不足。少子化によって救急隊員、医療スタッフの確保も困難になり、緊急時、救急隊員不足で病院に辿りつくことすらできなくなるケースも。
・2030年、人口減によってハンバーガーショップも20%の自治体で姿を消す。
・2033年、増大する「老いる家」のせいで、街の景観は失われ、治安も悪化。
・2039年、国内死亡数が169万人とピークを迎える。
・2040年、自治体の半数が消滅の危機を迎える。
・2045年、東京郊外がゴーストタウン化していく、原宿もシルバー向けファッションの地に
そして、2042年を迎えて以降、
2050年には、相変わらず増え続けて100憶人に達した世界の人口増加を背景に、日本は食料の争奪戦に巻き込まれ、さらに2065年には、外国人が誰も住まなくなった国土を占拠するのではないかという将来予測が示されています。
出生率を引きあげようにも、2020年には女性の2人に1人は50歳以上となり、それは「すでに遅し」といった状況のようです。
まるで記録映画のよう
この本を読んでいたら、これからの日本の行く末が、まるで記録映画のように鮮明に浮かんできました。
どれもこれも、「ああ、こうなっていくのか」と思わず溜息が出ることばかり。
「人口急減社会」「少子高齢社会」は、目にしない日がないくらい日常に溢れている言葉です。
ただ、それが具体的に何を意味するのか、どんな暮らしがこれから待ち受けているのかはいまひとつハッキリしないままでした。
しかし、この本を読んで、少子高齢社会の本当の恐ろしさ、怖さ、真綿で首を締められるような残酷さを肌で感じ、「人口急減・超高齢社会」が、まさに「静かなる有事」であることを納得しました。
よしそうか!
今まで、どこか漠然としていた超高齢化していく日本の将来像。
それは、まるで沈没していくタイタニック号のようにも感じました。
最終的に日本という国が大海に呑み込まれていくのか、沈みつつもどこかで平衡を取り戻し、小さいながらキラリと光る国として存続していくのか、今がその境目かも知れません。
現状さえ、共有できれば、何か方法があるというのは、楽観的過ぎるかも知れませんね。
ただ、私にとって、この本を読んで、日本の近い将来の姿がイメージできたことは、大きな一歩になったような気がします。
今は、「よし、そうか!」「そうなるのか!」といった気持ち。
暗い時代に突入しようとも、ある程度気持ちのうえで準備ができるというのは幸せなことですね。
それで私はどうするのか
もし自分が20~30歳代の若者ならば、沈みゆく船から脱出して、海外に出て行くという選択肢も考えたかも知れません。
しかし、還暦を迎える今、日本でしっかりと根を張って生きていく以外にはありません。
まずは、自分の心と身体をしっかりマネジメントして、2042年、85歳を迎えた時にも元気でいられるように。
そして、何かのご縁で、この時代に出会い、同じ沈みゆく船に乗り合わせた者同士なのですから、お互いさまの気持ちで助け合っていく他はないと思っています。
些細な日常のあれこれに、気持ちをとられがちにもなりますが、数十年のうちに国が滅びていく(可能性)ことを考えれば、逆になんだかおおらかな気持ちになったりもします。
小事に気を取られず、変えることのできない大きな流れを受け入れつつ、淡々と。
その時々で、自分のできることは必ずあり、それをただ積み重ねていくしかないと改めて考えています。
目を通していただきありがとうございました。
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