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大阪薬科大学における薬品反応事故について


平成29年6月29日



大阪薬科大学における薬品反応事故について



 

大阪薬科大学
学長 政田 幹夫




 平成29年6月9日に大阪薬科大学で発生しました薬品反応事故の経緯、事故原因及び再発防止対策につきまして、以下のとおり報告いたします。
 本事故により近隣住民の皆様、関係ご当局の皆様、本学の学生の皆様をはじめとする多くの方々に多大なご迷惑をおかけしましたことを、深くお詫び申し上げます。




発生場所  
 

大阪府高槻市奈佐原4丁目20番1号
大阪薬科大学B棟5階研究室

 

発生日時  
 

平成29年6月9日(金)午後3時5分頃

 

事故の経過
 

 平成29年6月9日(金)、本学教員(助教)が、当該研究室において機器類及び器具類を整理し、不要物品等の廃棄処理を行っていた際、同研究室内の物品棚の中から、不明物質(固体及び微量の液体)の入った試薬瓶を発見しました。
 同日午後3時5分頃、当該教員が同研究室のシンクに水道水を流しながら、その液体部分を廃棄したところ、シンク内で爆発が起こりました。その衝撃により、当該試薬瓶はシンクに落下・破損したため、当該物質(固体部分)がシンクに散乱し、複数回の爆発が起こり、室内に白煙が充満しました。
 爆発により自動火災報知設備が作動したため、それに伴う初動対応(消防への通報、学内自衛消防隊の設置、学生・職員の避難誘導等)を行いました。なお、火災には至らなかったことから、初期消火活動は、その必要なしと判断し行っていません。その後、通報を受けた消防や警察と連携し、事故の後処理(当該物質の回収、研究室内の洗浄等)を行いました。
 この事故により、当事者である教員1名が顔面等に軽度の熱傷(1度)等を負いましたが、その他物的被害はほぼありませんでした。
 事故の原因となった不明物質は、外部調査機関に内容物の特定調査を依頼し、金属ナトリウムであったことが判明しました。


事故の原因
 

学内において事故調査委員会を設置し、事故原因等について調査した結果は次のとおりです。

 

1)


 

不適切な薬品管理により、不明物質を長期間放置したことが、事故の一因となりました。当該物質が適切に管理されていれば、このような事故は起こらなかったと考えられます。
なお、当該物質は、研究室内の物品棚に内容物表示のない試薬瓶に入れられた状態で放置されており、相当長期間放置されていたものと推測されます。

 

2)

 

 

当該教員が試薬瓶に入っていた内容物を特定することなく、自己判断により廃棄しようとしたことが、事故の直接的な原因となりました。不要試薬の廃棄手順を遵守していれば、本事故は未然に防止できたと考えています。

   

5 再発防止対策
 

 本事故は不適切な薬品管理がその一因であることから、現在、学内に保管している試薬等の棚卸を実施し、その中で不要な試薬等を回収し、処理業者により廃棄する処理を進めています。また、学内で保管する試薬等の容器には内容物の明示を徹底するとともに、物品棚の試薬等の容器には転倒・転落防止措置を実施します。
 教職員に対しては、安全教育や災害対策訓練の徹底により安全意識の更なる向上を図り、二度と同様の事故を引き起こすことのないよう、継続して必要な対策に取り組んで参ります。


   
以上


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