まず最初に育児あるあるを一つ
「布団を敷いていると、すかさず乗ってきがち~♪」
うちは、ベッドでなくて布団をしいて、家族4人が川の字で寝ているという、古風な家族風景となります。それで、布団で寝ているご家庭の方は共感していただけると思うのですが、寝る前に布団を敷いていると、どこからかそれをかぎつけて、敷きかけている布団に乗ってきませんか?
子どもにとっては、寝る前の遊びかもしれませんが、布団を敷く大人にとっては少々迷惑な話。それで、たいていの場合、僕は「電車ごっこ」と称して、子ども2人を布団の上にのせ、布団を“シューッ”と敷いています。
ただ、最近は、僕も年のせいか、腰が痛くなったりしていました。
つまり、布団の上に子どもが乗ってくるのは、不適切な行動ということですね。
そんなとき、アドラー心理学のパイオニア、野田俊作先生のブログにこんな言葉があったんです。
ジェーン・ネルセンが「不適切な行動で注目関心を引こうとしている子どもは、実はお手伝いをしたいと思っているのだ」と言った。だからどうすればお手伝いをしてもらえるか考えればよい。
☆お手伝いをしたいと思ってる!?☆
「不適切な行動で注目関心を引こうとしている子どもは、実はお手伝いをしたいと思っているのだ」
そうなのか。。。ほんとにそうなのか?
そこで、僕は試してみることにしたんです。
その日、僕はいつものように布団を敷こうとしていました。そうすると案の定、3歳の娘が布団のうえにのってきました。そのあとすぐ、「遅れてなるものか!」という様子で5歳の息子も布団に乗ってきました。
僕はそこで子どもたちにこうたずねたのです。
「誰かお布団を敷くの手伝ってくれる人?」
すると、、、なんということでしょう!
下の娘が「はぁーーい!」といってお手伝いをしてくれたのです!僕はとても意外でした。娘がこんなに素直にお手伝いをしてくれるなんて。。。
5歳の長男は、そのまま布団の上にのって動きませんでした。だけど、それはそれでかまわないのです。
息子にとっては、布団の上で電車ごっこをすることこそが正しい行動なのですから。
☆子どもをあやつるのではなく・・・☆
『不適切な行動で注目関心を引こうとしている子どもは、実はお手伝いをしたいと思っているのだ』
実際にこの言葉をもとに、普段の生活の場で実践をしてみて、“すごい威力を感じた”のです。
あんなに張り切ってお手伝いをしてくれたのは、記憶にありません。本当に素晴らしい言葉だなぁと思いました。
それと同時に、これは気をつけて使わないといけないなぁ~。と感じたんです。
ところで、あなたは、ジェーン・ネルセン先生の言葉を聞いてどう感じますか?
ひょっとして、“子どもに言うことを聞かせるための魔法の言葉だ”と感じるでしょうか?
もし、ネルセン先生のこの言葉を、子どもをマリオネットのごとく操る魔法の言葉ととらえたならば、僕はすごく危ういことだと思うのです。
なぜならば、子育ては、親のしてほしいことを子どもにさせるのではないからです。もし、この言葉を魔法の言葉と思ってしまっていたら、子どもにお手伝いを断られたときにどう思うか?をチェックしてみるといいと思います。
マイナスな感情。特に怒りの感情があったとしたら、あまり好ましい言葉の使い方ではないと思います。
子どもは親の言うことを絶対に聞かなければならない!という考えは窮屈な子育てになってしまうと思うんですね。
魔法の言葉は、そういう風な子育てになってしまう傾向が強いと思われます。
『不適切な行動で注目関心を引こうとしている子どもは、実はお手伝いをしたいと思っているのだ』
わが家の布団敷きの場面で、この言葉を使ったとき、親として僕が学んだこと。
それは
これは魔法の言葉だ!魔法の言葉を手に入れたっ!
ということではなく、
子どもには必ず良い意図がある。
ということでした。
布団を敷くときに、わざわざ布団の上に載ってくるのは
何も僕を困らせてやろうと思ってやっているのではないんだろうなと言うことです。
じゃないと、お手伝いに協力してくれるわけはないですよね?
良いときも、悪いときも、いつだって、子どもはかわいいんですよね~♪
ーおしまいー