“里親の日”で啓発活動
虐待など、さまざまな事情で実の親と離れて暮らす子どもを家庭的な環境で育てる、里親制度への理解を深めてもらおうと、名古屋市中心部で啓発活動が行われました。
里親制度は虐待や親の病気など、さまざまな事情で実の親と離れ、乳児院や児童養護施設で暮らす子どもを別の家庭で育てる制度で、10月4日は、国が「里親の日」と位置づけて全国で啓発活動が行われています。
名古屋市中心部では愛知県の職員や県内の里親など10人余りが街頭に立ち、道行く人たちにちらしを配って制度への理解を呼びかけました。
県などによりますと、ことし3月末現在、県内では実の親と離れて暮らす子どもが1725人にのぼり、このうち、里親の家庭で育てられているのは15.8%の272人にとどまっています。
里親への委託の割合は全国的に見ても17.5%で、欧米の先進国と比べて低く、国の有識者会議はできるだけ多くの子どもを家庭的な環境で育てるため、この割合を大幅に引き上げるよう提言しています。
愛知県児童家庭課の井上香奈子課長補佐は「家庭的な環境は子どもにとって、とても重要なもので、まずは里親について知ってもらえるよう取り組みを進めていきたい」と話していました。