
希望の党からの出馬を決め、会見する小川氏(右)と玉木氏=高松市内
希望の党は3日、民進党を離党した小川淳也氏(46)を公認した。同氏は、民主党県連代表だった昨夏の参院選香川選挙区で、全国唯一の共産党公認候補の一本化を実現、支援してきた。共産党もこれに応える形で今回、同氏が立候補予定の香川1区の候補者擁立を見送り、希望への選挙協力の検討を進めている。
希望はリベラル系議員を排除し、枝野幸男氏が立ち上げた新党「立憲民主党」候補には刺客を立てるなど厳しい対応を取ってきた。しかし、希望が小川氏を公認したことで、全国でも異例となる希望・共産の共闘が実現する可能性が出てきた。
小川氏は、細野豪志氏と近く、山尾志桜里氏の幹事長人事を進めていた民進党代表の前原誠司氏の側近の一人でもある。安保法制の反対集会に参加したり、自らのブログでも廃止を訴えていた。
また、先の参院選では、一度は出馬表明した民主党女性県議を公認候補から降ろしてまで、共産党候補に一本化。一緒に街頭演説に立つなど共産候補を応援してきた。
こうした事情を受け、共産党県委員会の松原昭夫委員長は香川1区の対応について、「小川氏に苦心いただいたことに報いたい」と話している。
ただ、共産党本部は民進の候補者が希望の公認となった場合、原則として候補者を擁立し、徹底抗戦する構えを見せており、小川氏を支援することは、安保法制・憲法改正反対の姿勢と相いれないものがある。