保険のからくりとお得に保険に加入する方法
知り合や家族のすすめで、なんとなく保険を買ったりしていませんか?
保険の営業マンは、百戦錬磨で押しの強い人が多いので、確たる判断材料もないまま「流されて買ってしまった」という経験をお持ちの方も多いようです。
今回は、そんな保険のカラクリと、お得に入る裏ワザについてご紹介します。
(「保険」は、今回は生命保険のことを中心に説明します)
知り合や家族のすすめで、なんとなく保険を買ったりしていませんか?
保険の営業マンは、百戦錬磨で押しの強い人が多いので、確たる判断材料もないまま「流されて買ってしまった」という経験をお持ちの方も多いようです。
今回は、そんな保険のカラクリと、お得に入る裏ワザについてご紹介します。
(「保険」は、今回は生命保険のことを中心に説明します)
日本の大手の保険会社を見てみると、「相互会社」という形態をとっている会社が多く見られます。相互会社とは、保険会社のみに認められている形態です。では、その特殊な「相互会社」とは、いったいどういう会社なのでしょうか?
通常、株式会社は「株主」が資本を出し、得た利益を株主で分配します。意思決定の最高機関は株主総会になります。
では実際に、保険会社がどのようにお金を稼いでいるかについて、解説したいと思います。
保険会社の収入は、保険料収入と、資産運用における収入に大別できます。保険料収入は、その名の通り、保険料を受け取ったときに入ってくる収入です。加えて、保険会社は、保険という性質上、大量の資産を預かります。これを運用することにより、収入を得ているのです。
運用収入といっても、小さな金額ではありません。たとえば、上場している第一生命のIRデータによると、1.6兆円もの収入を運用で得ているのです。保険料収入が4.4兆円なので、全収入の25%以上を運用で稼ぎ出しているのです。
運用の割合もさることながら、その金額に驚かされますね。ここから、保険金支払いと、事業費(運営費)を除いたものが、保険会社の利益になります。
ちなみに先ほどのIRデータによると、保険金の支払いに約3.6兆円使用しています。事業費としても6,000億円以上使用しています。
この、6,000億円の事業費で、管理費や人件費、広告費やマーケティング費を賄っているわけです。6,000億円でも、随分大きな金額ですね。
保険金の支払いがあるとき、保険会社は審査を行っています。たとえば入院にしてすぐに、保険が支払われるわけではありません。きちんと診断書を提出し、それが受理されて、はじめて保険がおります。
これは不当な支払いを防ぐためです。かつて、2005年ごろ、保険会社の不払いのニュースが世間を騒がせました。これは、不当な支払いを防ぐ、という行為が行き過ぎた結果です。
最近は、そういうことはめっきり減ったようですが、保険会社が自分たちの利益を守るために、厳しく審査をしていることは覚えておくとよいでしょう。
保険料の設定や販売スタイルについて知ることがお得に加入する秘訣に繋がるのでそちらを先に説明します。
保険料は、どの会社であっても、「純保険料」と「付加保険料」に分けることができます。
「純保険料」とは、その名の通り純粋に保険だけの料金です。貰う保険料の総額と、支払う保険金の総額が一定になるように設定されています。
これだけでは保険会社の人件費や管理費等が払えず、保険会社は倒産してしまいます。よって、保険会社は、自らの利益を、「付加保険料」として顧客からもらっています。この付加保険料は会社によって様々ですが、だいたい全体の保険料の2~4割くらいが付加保険料と言われています。
まず、保険にお得に入ろうと考える方は、保険料の値引きを考えるかもしれません。しかし、まず断言できますが、保険料の値引きを行うことは不可能です。
なぜならば、保険料の設定というのが、超高度なロジックに基づいているからです。原則、保険会社には、アクチュアリー(保険数理人)と呼ばれる人がいて、その人たちがチームを組んで、保険商品を組成しています。
保険商品を組成する原則には、「大数の法則」というものがあります。大数の法則とは、サンプル数が多くなればなるほど、自然な確率に落ち着いていく、という法則です。サイコロを6回ふって、それぞれの数が1回ずつ出るのはまれですが、60,000,000回降ると、それぞれの目が出る数は、約10,000,000回ずつに収束していく、というのが大数の法則です。
保険商品は、「多くの人が保険に加入すれば、死亡年齢は平均年齢に収束する、また、病気になる確率も統計値に収束する」という原則に基づいて作られています。これをベースに「何歳の人を、何歳まで保障するなら保険金はいくら」という風に決められています。
ここに個人差をつけてしまうと、計算が膨大になり、それこそ保険会社として割に合わないのです。なので、保険会社は、あらかじめ決めた金額でしか保険を販売しないし、できないのです。
また、割引行為自体が、保険業法300条の5項で「保険契約者又は被保険者に対して、保険料の割引、割戻しその他特別の利益の提供を約し、又は提供する行為」として禁止されているのです。
では、なぜ、保険に入るのにお得な方法があるのでしょうか?それは保険会社のビジネスモデルが特殊だからです。
保険会社は、直接営業とは別に、代理店を経由した営業を行っています。保険の販売は、生命保険募集人と呼ばれる、認定資格を取りさえすれば、自由に販売が可能です。保険の販売代理店は、なんと、個人、法人合わせて、約9万社、100万人近い方が保険業として従事しているのです。これはコンビニの店舗数にも匹敵する数字です。
保険会社としても、直接販売するには限界があります。よって、代理店営業という形で、代理店に販売をしてもらうこともあります。
また、最近では、代理店の顧客活動が盛んになってきたため、「代理店の紹介をする窓口」というサービスも出てきました。有名なところでは、「みんなの保険アドバイザー」や「保険の選択」「保険相談Navi」というウェブサイト等も、代理店を紹介するための窓口です。
こういった形で、保険に入るまでに保険会社含め2~3社を経由することが可能です。各社がそれぞれに営業活動をしているのです。営業活動は経費を使って行っているため、ここにお得に入るためのコツが隠れているのです。
保険会社のビジネスモデルが、しっかりとした計算ロジックに基づいていることが理解できたと思います。では、実際にお得に加入することなんてできるのでしょうか?その秘密を紹介したいと思います。
では実際に、保険に入る際に、お得に入るためのコツについてお教えします。お得に入るためのコツは「なるべく多くの窓口を経由し、多くのキャンペーンを利用する」です。
先ほども述べたように、保険会社および代理店は、もちろん保険の価格を変えることができません。しかしながら、独自にキャンペーンを実施することは可能です。彼らも顧客が欲しいため、顧客に対し様々なサービスを実施しています。こちらのサービスを利用するのが、「お得に入るための裏ワザ」なのです。
まずは、「代理店を紹介する窓口」を検索しましょう。各社様々なキャンペーンをやっているはずです。仮に直接キャンペーンをやっていない場合でも、ポイントサイトやクレジットカードのキャンペーンページ等で、キャンペーンを実施していることがあります。
ここで注意したいのは、「入る気もないのに、ポイント欲しさに相談をしてはいけない」ということです。多くのキャンペーンは、相談後ポイントやギフト券を付与する、と書いています。適当に相談しただけでは、もちろんキャンペーンの恩恵を受けることはできず、ただ時間の無駄になってしまいます。
窓口で紹介してもらった代理店にも、もちろん営業目標があります。何かしらのキャンペーンをやっていることが多いでしょう。
基本的に代理店は、契約者が保険契約を続ける限り、手数料収入が入ってきます。よって、保険を継続させることが重要で、そのために、加入に対してはコストをかけて行うことが多いのです。保険は長期運用商品なので、顧客に入ってもらうことが重要なのですね。
もちろん代理店は、窓口に対し紹介料を払っています。そのため、キャンペーンがない場合もありますし、もしあったとしても適用されるかどうかはわかりません。ただ、何かしらのお礼がある場合もありますので、聞いてみることがポイントです。
ただし、ここでも注意したいのは、「お礼目当てに保険に入ってはいけない」ということです。代理店によっては、特定の保険にキャンペーンをかけている事例もあります。もちろん入りたい保険がキャンペーン期間中だった、であれば問題ないですが、保険の中身は吟味するようにしましょう。
残念ながら、保険そのものの値引きは非常に難しいと言ってよいでしょう。しかしながら、保険会社のからくりや、保険のビジネスモデルを知ることで、場合によっては彼らが営業経費やマーケティング費、販促費として使っている分を、ポイントバックや謝礼品という形で得ることができます。
手間は少しかかりますが、様々な保険の話を聞き、比較できるチャンスでもあります。ぜひ試してみてくださいね。
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