希望の党「公認候補リスト」の残念すぎる面々

「野党共闘派」が残存、「身内候補」を優遇…

東京24区(八王子)は安倍晋三首相の側近である萩生田光一自民党幹事長代行の地元。ここに希望の党が擁立したのが吉羽(よしば)美華氏だ。

吉羽氏は自民党の谷川とむ前衆議院議員の前妻で、寝屋川市議を務めたことがある。昨年の阪南市長選にも出馬した。離婚原因は、DVとも、「結婚の条件が吉羽氏が家庭に入ることだったが、選挙に出たい吉羽氏はそれでおさまらなかった」とも言われている。

萩生田氏と谷川氏はともに同じ清和政策研究会に所属している。小池知事もかつて同派閥に所属していたため、人間関係については熟知しているはず。にもかかわらず、「仲間の元妻」を対立候補にあてがうのはすっきりしないやり方だ。

小沢鋭仁元環境相が維新に離党届

東京24区西隣の25区には、鳩山内閣で環境相を務めた小沢鋭仁(さきひと)前衆議院議員が出馬する。小沢氏は日本維新の会から山梨1区で公認候補に内定していたが、維新に離党届を出した上での合流だ。

2011年、歴代環境相がスーパークールビズをアピール。左端が小池百合子氏、右から2番めが小沢鋭仁氏(写真:AP/アフロ)

小沢氏は1996年に結党された旧民主党のオリジナルメンバーであったにもかかわらず、2012年の衆院選では日本維新の会に合流。南関東ブロック単独1位をゲットした。

この時、小沢氏は選挙区である山梨1区では勝てないと見込み、橋下徹代表(当時)に“因果を含んで”頼み込んだという。2014年の衆院選では、山梨1区を捨てて近畿ブロックで単独1位をゲット。“よそ者”の侵入に復活当選を逃して次点となった椎木保前衆議院議員は「小沢を殴ってやりたい」と周囲に漏らしている。

東京25区は小沢氏の地元である山梨に近いが、比例復活できる票を確保できるのかは不明。自民党の井上信治前衆議院議員が安定的に強い選挙区である。

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  • NO NAMEdb29897905d8
    この著者、最近政権べったりだからなあ。
    時間がない中で一定程度の混乱が生じるのは必然であって、細かいことまで批判する人はもうなんでも批判したいんだろう。
    up356
    down49
    2017/10/4 10:48
  • NO NAME02f030cb5886
    最初からうまくいくなんてあんまり無いと思うから、気にすること無いと思う。
    up274
    down33
    2017/10/4 10:39
  • NO NAME5d55071614c3
    別に希望の党を支持しているわけではありませんが、これはどれもいいがかりのような内容で、党派的な記事という印象を受けてしまいます。元妻だなんだというのも狭い政治の世界の中でよくあることですし、希望の党に政党としての基盤がないのもみんな知っている話。だからこそ政党としての基盤はあるけど勢いのない民進党と、勢いだけはあるけど基盤が何もない希望の党とのディールが成立したのでは。東洋経済ネットという経済紙の媒体で、こういう中立性を欠いた記事はどうかと思うのですが。。
    up277
    down37
    2017/10/4 10:50
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