ノーベル物理学賞に選ばれた3人の米研究者 喜び語る
ワイス名誉教授は、「重力波の観測は、科学にとって大きな進歩で、宇宙観測の新たな分野が切り開かれた。今後できることは膨大にあり、アメリカの観測施設だけでなく各地での観察が進むことで将来的には宇宙で起きている現象をさらに詳しく知ることができるようになる」と述べ、日本の重力波観測施設「KAGRA」など、観測施設が整備され、連携していくことで解明がさらに進むことへの期待を示しました。
そして、ノーベル賞の受賞について、「多くの先人たちと同じカテゴリーに並ぶと思うと、とても恐れ多く、信じられない気持ちだ」と述べたうえで「科学的な事実をもとに、身の回りの世界についての情報を得て、それを理解するというプロセスが今、危機にさらされている。賞は科学者にとってとても心強いことだと感じる」と述べ、トランプ政権が科学関連予算を削減する方針を示していることを念頭に、受賞の意義を強調しました。
一方、カリフォルニア工科大学のバリー・バリッシュ名誉教授とキップ・ソーン名誉教授は3日、大学で記者会見しました。
バリッシュ名誉教授は「受賞の準備をしていたが、連絡がなかなかなく、ことしもダメかと思っただけに受賞を知ってうれしさと謙虚な気持ちが複雑に混在してこみ上げてきた」と、今の気持ちを語りました。また、ソーン名誉教授は「巨大な観測施設『LIGO』のチーム全体が受賞することを期待していたが、受賞できてうれしい」と喜びを語りました。
今後の抱負についてバリッシュ名誉教授は「LIGOをさらによくするためには、独創的な発想、資金、それに科学の発展が重要だ。重力波を測定するための次の施設についても考えないといけない」と述べました。またソーン名誉教授は、「宇宙の誕生を解明することが私の夢だったし、今後も夢であり続ける。個人的には、科学技術や宇宙について一般にわかりやすく映画やアートを通じて伝えていきたい」と述べました。
ノーベル物理学賞に選ばれた3人の米研究者 喜び語る
宇宙空間にできたゆがみが波となって伝わる現象、「重力波」の初観測に貢献し、ノーベル物理学賞に選ばれたアメリカの研究者3人が、それぞれ記者会見しました。
このうちマサチューセッツ工科大学のレイナー・ワイス名誉教授は3日、アメリカのボストン近郊の大学で記者会見しました。
ワイス名誉教授は、「重力波の観測は、科学にとって大きな進歩で、宇宙観測の新たな分野が切り開かれた。今後できることは膨大にあり、アメリカの観測施設だけでなく各地での観察が進むことで将来的には宇宙で起きている現象をさらに詳しく知ることができるようになる」と述べ、日本の重力波観測施設「KAGRA」など、観測施設が整備され、連携していくことで解明がさらに進むことへの期待を示しました。
そして、ノーベル賞の受賞について、「多くの先人たちと同じカテゴリーに並ぶと思うと、とても恐れ多く、信じられない気持ちだ」と述べたうえで「科学的な事実をもとに、身の回りの世界についての情報を得て、それを理解するというプロセスが今、危機にさらされている。賞は科学者にとってとても心強いことだと感じる」と述べ、トランプ政権が科学関連予算を削減する方針を示していることを念頭に、受賞の意義を強調しました。
一方、カリフォルニア工科大学のバリー・バリッシュ名誉教授とキップ・ソーン名誉教授は3日、大学で記者会見しました。
バリッシュ名誉教授は「受賞の準備をしていたが、連絡がなかなかなく、ことしもダメかと思っただけに受賞を知ってうれしさと謙虚な気持ちが複雑に混在してこみ上げてきた」と、今の気持ちを語りました。また、ソーン名誉教授は「巨大な観測施設『LIGO』のチーム全体が受賞することを期待していたが、受賞できてうれしい」と喜びを語りました。
今後の抱負についてバリッシュ名誉教授は「LIGOをさらによくするためには、独創的な発想、資金、それに科学の発展が重要だ。重力波を測定するための次の施設についても考えないといけない」と述べました。またソーン名誉教授は、「宇宙の誕生を解明することが私の夢だったし、今後も夢であり続ける。個人的には、科学技術や宇宙について一般にわかりやすく映画やアートを通じて伝えていきたい」と述べました。