今週のお題「読書の秋」
今回も読書の秋ってお題に合わせて本の紹介です。
サン=テグジュペリの作品っていうと「星の王子様」を読んだことのない人のほうが少ないくらい「星の王子様」が有名で、一番に思い浮かぶと思います。
サン=テグジュペリは作家というより、本業は飛行機のパイロットであり、こちらの「人間の土地」はエッセイとゆうか手記のようなテグジュペリの体験談です。
彼が職業飛行士だった時代は、今とは違ってまだ飛行機が使われ始めたばかりの、いつ墜落するかも分からない命懸けの時代で、定期郵便を運ぶために命を懸けた飛行や、帰らぬ人となった僚友などについて語られていてます。
「もし今日が人生最後の日だったら・・・」みたいなことを耳にする機会もありますが、なかなか具体的には想像できません。そんな時にこの本を読むと、不時着をして砂漠で遭難した時のことなど、非常に臨場感溢れる描写がされていて強烈なインパクトと想像を与えてくれます。自分では体験できないことを、読書が体験させてくれることがありますね。
ちなみに「星の王子様」はサハラ砂漠で遭難した際の体験をもとに書かれたと言われています。
テグジュペリはフランス人ですが、不時着・墜落をした際に命を危険に晒すのは、怪我・飢え・渇きだけではなく、フランスの植民地にされている国などに不時着すると現地の人から蹂躙・虐殺などの危険もあったようです。
そんな命懸けの日々を送るテグジュペリの「人間」というものへの考えや、教えは非常に得られるものが大きいと思います。教養を身につけたい方には絶対的にお薦めいたします。
表紙の絵はスタジオ・ジブリの宮崎駿によるもので、巻末には「空のいけにえ」というタイトルの寄稿をよせています。
宮崎駿が好きな方は、彼に多大な影響を与えたサン=テグジュペリ・・・それだけでも「買い」かもしれませんね。
※ちなみにこのホンダ・CB750Fはこの著書とは一切関係ありません。
なんとなく載せてみただけです。