1兆4千億かけた次世代発電所?... 稼働させるほど損失増大(KBS)
石炭ガス化複合発電(IGCC)ですね。
その名前を見ても分かるように、石炭を一度ガス化してそのガスで発電し、さらにその廃熱を利用して蒸気を使って発電するという複合方式。
すでにLNGではガスタービン+蒸気タービンでの複合発電は実用化されていて多数の発電所があるのですが、石炭ガス化複合発電はまだ実用化されて日が浅い技術です。
最大の利点は低質炭でも高効率な発電が行えること。一度ガス化するというプロセスを経るために石炭の質を問わないのですね。
日本ではすでに商用発電が開始されていて、250メガワットのものが福島県で稼働しています。
ちょっと前にさらに大きいものを三菱重工がオーストラリアに建設しているという話を聞いたのですが、その後はどうなったかな。
で、石炭火力発電が全発電量の4割にも達しようかという韓国でも、石炭ガス化複合発電にチャレンジしているそうです。
将来的にはすべての石炭火力発電所をIGCCなどの次世代石炭火力にに置き換えようとしているという話も聞いたのですが、ムン・ジェイン政権でLNG一本槍になりそうな勢いです。
実際にこの石炭ガス化複合発電は技術的にハードルが高いそうで、実用化されているのは日本だけなんじゃないでしょうかね。技術評価用のものはアメリカにもヨーロッパにもあるらしいのですが。
そんな技術的ハードルが高い代物であるにも関わらず、韓国では一気に300メガワットのものを作り、案の定失敗している……といういつもの風景でした。
ちなみに受注しているのは斗山重工業。「韓国型原子炉」とかいうものを製造している企業です。
傘下にあのK2のパワーパックを製造している斗山インフラコアを持っています。さもありなん。
ニュースのコメントを見てみると「不正があるに違いない」とかいう前提で語られているのですが……。
そもそもの技術力不足だっていうことに気がついたほうがいいですよ。
『孤独のグルメ』巡礼ガイド (SPA!ムック)
週刊SPA!『孤独のグルメ』取材班
扶桑社
2014/7/24
<アンカーコメント>
石炭を燃焼させる代わりに、ガスを炉で作って発電機を回す複合発電所を政府が1兆4000億ウォンもかけて建てたものの、稼働させる度に故障して1年の間に千億ウォン台の損失だけ出しています。
「次世代発電所」というニックネームが稼働開始と同時に無意味なものとなっています。
ギムビョンヨン記者が取材しました。
<レポート>
忠南泰安発電所です。
昨年8月から300メガワット級の石炭ガス化複合発電所が本格稼働に入りました。
クリーン石炭利用技術を利用して、韓国型次世代の発展モデルを作るという政府主導のこの事業に1兆4千億ウォンが投入されました。
しかし、商業運転を開始するとすぐ内部の損傷によって約50日間稼動が停止しており、今年に入っても故障と発電中断は絶えませんでした。
商業運転開始1年間の利用率は、設計効率40%に対して不足している32%。
一方、電力販売単価は発電原価の3分の1にもならないために損失は雪だるま式に増えました。
稼働させるほどほど損失が大きくなるという懸念が提起されていますが、利用率を当初の目標よりも高めて5年後には黒字を出すというのが、発電所側の立場です。
<録音>韓国西部発電関係者(音声変調):「他の国も同様に竣工からの3年の利用率が、他の会社のIGCCを見ても平均50%未満です」
利用率を今の3倍の水準まで高め、必要に応じて電力販売単価まで変えて経済性を合わせてみるということです。
<録音>チェヨンヒェ(国会産業委員):「新しい再生可能エネルギー政策の推進は非常に困難であり、これによる試行錯誤はそのまま血税浪費につながるということを(示しています)」
初の複合発電所がこのような状況であるにも関わらず、慶尚南道南海には400メガワット級の同じ発電所が再び推進されています。
(引用ここまで)
石炭ガス化複合発電(IGCC)ですね。
その名前を見ても分かるように、石炭を一度ガス化してそのガスで発電し、さらにその廃熱を利用して蒸気を使って発電するという複合方式。
すでにLNGではガスタービン+蒸気タービンでの複合発電は実用化されていて多数の発電所があるのですが、石炭ガス化複合発電はまだ実用化されて日が浅い技術です。
最大の利点は低質炭でも高効率な発電が行えること。一度ガス化するというプロセスを経るために石炭の質を問わないのですね。
日本ではすでに商用発電が開始されていて、250メガワットのものが福島県で稼働しています。
ちょっと前にさらに大きいものを三菱重工がオーストラリアに建設しているという話を聞いたのですが、その後はどうなったかな。
で、石炭火力発電が全発電量の4割にも達しようかという韓国でも、石炭ガス化複合発電にチャレンジしているそうです。
将来的にはすべての石炭火力発電所をIGCCなどの次世代石炭火力にに置き換えようとしているという話も聞いたのですが、ムン・ジェイン政権でLNG一本槍になりそうな勢いです。
実際にこの石炭ガス化複合発電は技術的にハードルが高いそうで、実用化されているのは日本だけなんじゃないでしょうかね。技術評価用のものはアメリカにもヨーロッパにもあるらしいのですが。
そんな技術的ハードルが高い代物であるにも関わらず、韓国では一気に300メガワットのものを作り、案の定失敗している……といういつもの風景でした。
ちなみに受注しているのは斗山重工業。「韓国型原子炉」とかいうものを製造している企業です。
傘下にあのK2のパワーパックを製造している斗山インフラコアを持っています。さもありなん。
ニュースのコメントを見てみると「不正があるに違いない」とかいう前提で語られているのですが……。
そもそもの技術力不足だっていうことに気がついたほうがいいですよ。
週刊SPA!『孤独のグルメ』取材班
扶桑社
2014/7/24
『俺は発電所だ』云々ですかね?