2007年10月から慶應義塾大学通信教育過程第3類(文学)に在籍していたのですが、2017年9月30日をもって大学を辞めました。
10年在籍していたことになります*1が、この10年で3回の転職と5回の引っ越しと1回の結婚を経てるので、まぁまぁ地道に頑張った気もします。
大学に入学した理由
振り返りのために書いておきます。
大学入学のきっかけは、中高時代の同級生がマルチ商法にハマってて、それがいかにグレーかを様々な観点から指摘した時に「でもどこどこの大学の教授も勧めてるって言ってたよ」と言われて、自分が正しいと思うことを言っても(親しい人であっても)権威があれば根拠はどうあれそちらを信じることがあるのだという体験があって、大学にいくことで自分の話す言葉に信頼性を持ってもらえるならと思ったのが一つ。
あとはタイミング的な事情で学生時代に進学の選択がなく20代を過ごしていて、上記のことで色々調べている時に偶然通信教育の存在を知り、折角なので学びたかった文学をやろうと思ったのが一つ。
さいごは小説を書いていて、自分の描きたい時代の背景や文化風俗を調べたりするのに、大学という場所で学ぶのは独自で調べるよりもより広い視点で物事を見られる術を身につけられるだろうと思ったのが一つ。
大学に入ってよかったこと
学ぶ気があれば良質なテキストと参考文献の情報がそこにあって、レポートを繰り返し書いて戻されを繰り返す*2ことで、テーマや課題に対する見方や、どういった構成で書けばよいか、自分の知りたいことをどう調べればよいかという方法について、基礎的なことが学べたこと。
インターネットでもそうだけど、調べ物をするときにウェブに馴染みのない人は「どういう検索語を用いて検索すればよいか」が分からないことがある。どのような情報ならどこで調べるのが適切か、問題を解決するための手前の知識というか、汎用性のある「学び方を学ぶ」という部分は結構大きかったように思う。
学部なのでそこまで専門性の高いことを学んだわけではないけれど、さまざまな観点、物の受け取り方、物事の関連などを体感することができたと思う。
なぜ辞めるし
とくに就職や転職のためとかでもないので、学んだことを身につけるということを目的に、かなり亀速で丁寧に勉強してきた。
3年生分くらいの単位を取得して、ある程度大学で学ぶことに満足した部分があって、現時点での優先度が低くなったのが辞める理由。主婦しながらフルタイムOLもして女子大生までやるには流石に草鞋が多すぎる。
通信教育のいいところは年齢関係なく学びたいと思った時に学べるところなので、また20年後とか勉強したくなったら再入学するといいと思う。
ちなみに福澤諭吉がどんな人か知らないという人は結構いるのではないかと思うけど、入学の時にいただいた福翁自伝がハチャメチャに破天荒な感じで面白かったので勧めたい。