ムクドリはもう益鳥じゃない?早めのムクドリ対策と駆除方法をご紹介
ムクドリもまた街中でよく見かけることが多い鳥です。昔は農作物に付く害虫を食べてくれる鳥として知られていましたが、現在では植物などを食い荒らすだけでなく、糞害や騒音被害が深刻となってきている一面があります。そのためムクドリも害鳥とされています。このコラムではムクドリの生態や被害対策の方法をご紹介します。
ムクドリは害鳥なのか?生体や特徴をご紹介
ムクドリによる糞害や騒音被害が確認されているため害鳥に区分されています。ムクドリは集団で群れをつくることから糞害や騒音も相当なものになるので注意が必要です。
ムクドリの生態・特徴
ムクドリはスズメ目ムクドリ科の鳥類になります。全長は24センチメートルほどあり、スズメとハトの中間くらいのサイズになります。
全体的に茶褐色になり、首から頭部とお腹周りに白色が混じっています。足と口ばしは橙色です。
鳴き声は「ギュルギュル」「ギャーギャー」「ケケケッ」など色々な声で鳴きます。
ムクドリは日本全国に生息している留鳥(年間を通して同じ場所に生息する鳥)です。植物や樹木がある場所を好んでいます。夕方になると集まる習性があるので、街路樹で大量の群れになっているムクドリを目撃している方も多いでしょう。
益鳥であったムクドリが害鳥と呼ばれる理由
元は害虫を食べてくれる益鳥のため、エサは昆虫にミミズ、両生類を食べてくれます。ですが、桜の実、エンジュなどの木の実、リンゴやモモなどの果物も食べる雑食性になります。レモンなどの酸っぱいものが苦手なため、柑橘類は好まないようです。
繁殖時期は年に1・2回ほどあり、3月下旬から7月までの期間です。薄い青緑色の卵を一度に4~7個ほど産みます。約12日で孵化し、その後23日ほどで巣立ちまでします。このように、巣立ちまでが短いので繁殖数が高いのがムクドリの特徴といえます。約1ヶ月で孵化から巣立ちまで終えても、しばらくは親鳥と共に行動します。
群れで行動することが多いムクドリは空一帯を黒く覆うほど集まることもあるようです。集まってからムクドリはねぐらへと移動するようです。
繁殖期に巣を作ることがあり、その間は群れでねぐらへと行くことはなく巣で寝るようになります。
ムクドリの被害は何があるの?
群れで行動するムクドリによる被害は大変なものになりますが、主な被害は糞と鳴き声になります。
ムクドリによる糞害
ムクドリによる糞の被害は他の鳥と比べると、被害の規模が大きいです。群れで行動しているため、糞をするときも一斉にすることがあるため多いです。特にねぐらにしている木下などでは糞が降ってくることもあり、身体や服に付着してしまいます。
ムクドリは野鳥になるので糞にはウイルスを持っている恐れもあります。糞を片付ける際に乾燥した糞の粉塵を吸い込んだり、直接手で触れるとウイルスに感染してしまう可能性が高まるので注意が必要です。
ムクドリにより巣を家に作られてしまうと、ダニが湧く可能性が高まることにも注意が必要です。ムクドリの巣があることでカイセンダニが来る恐れがあり、噛まれると蕁麻疹のような発疹が体に現れることがあります。このようなアレルギー症状が出た場合には、病院へ行った方がいいでしょう。
ムクドリによる騒音被害
群れで行動するムクドリたちの鳴き声は、凄まじいものになります。一度に1000羽以上の群れとなって行動する時もあるからです。
ムクドリが集団で鳴き声を上げる理由は、コミュニケーションを仲間同士で取り合ったり、外敵からの安全確認のためのようですが、ムクドリは寝付くまで鳴き続けるため、騒音被害は深刻です。近年は、夜になっても街の明かりによって暗くならないため、休みなく騒音被害に悩まされるといったケースが出始めているといえます。
自分でもできる?ムクドリ駆除や対策の方法
ムクドリが害鳥であるといっても、鳥獣保護法に守られているため、むやみに捕まえることはできません。ですが、そのまま放置してしまうとどんどんと被害は大きくなってしまうでしょう。ムクドリが巣立ったからといって安心してはいけないのは、しばらくすれば帰ってきてまた子育てを始めてしまうからです。そんなムクドリを追い出すための対策はあるのでしょうか?
侵入を防いで追い出す方法
ムクドリが侵入しないようにするためのネットとして最適なのが、網目が四角いピーコンネットを使用することです。侵入しないように事前にネットを張っておくことが理想ではありますが、巣を作られてしまった後でも、ムクドリ対策として有効です。ムクドリがいない間にピーコンネットを貼っておくことで、物理的に巣へと帰って来られないようにすることで、ムクドリを遠ざける方法になります。
しかし網目が粗いものですと隙間から入ってくることがあります。またひし形の網目ですとネットが伸縮することがあるため、鳥が絡まってしまいますので網目の種類には注意が必要です。その他にもムクドリの侵入を防ぐ方法として、釣りなどで使うテグスを設置するという方法もあります。テグスを貼ることで、ムクドリが止まる場所がなくなり寄り付かなくなります。ただしこのテグスが有効なのは巣が作られていない初期の段階に限ります。
Photo by Amazon
天敵を置いてムクドリを遠ざける方法
ムクドリの天敵になるタカやフクロウなどの猛禽類の偽物を配置することも対策になります。ムクドリが天敵となる生き物は意外と多くいるので、偽物とばれない限りは有効に働いてくれるようです。
Photo by Amazon
ムクドリの駆除には業者の利用を考えてください
ムクドリを巣から追い出すことは難しいとされています。巣にいるときは雛を子育てしている時期となりますので、親が子供を捨てて逃げることはそうあるものではないのです。ムクドリの巣立ちは1ヶ月ほどだからと騒音被害を我慢してしまうと、糞やダニによって健康被害となるなど、深刻なものに発展してしまう可能性があります。
巣立ちを待って巣を片付けるのにも、ムクドリの巣は割と大きいものなので片付けるが大変なようです。繰り返しになりますが、巣にはダニが生息している恐れがあるので、取扱いには注意が必要なのです。
依頼できる業者に依頼するのがいいでしょう。ムクドリの巣の駆除や、ムクドリが侵入してきた穴の対策もしてくれるので被害を繰り返すことがなくなるでしょう。
まとめ
早めに対処することで、ムクドリによる被害は減らすことができるのです。糞による菌やダニが発生するのを防ぐことになり、騒音被害も防げます。
ムクドリが巣を作ってしまった場合は、ダニによる被害に気を付けてください。ダニ対策のスプレーなどを撒くことで被害を抑え、早めに専門の駆除業者を頼ることをおすすめします。たかが鳥だからと甘く見ず、また悩まれているようであればご相談ください。決して小さな悩みではありません。騒音被害もまた、生活の支障になり、健康被害へとつながってしまう恐れもありますので早めの対策で解決していきましょう。
ムクドリの駆除をご検討中なら
依頼できる業者や料金について、詳しくは「生活110番 」の「ハト駆除 」をご覧くだ