🔻前編
前回の話『不良をペチン!』
結果・・・・・
不良は即死。
めでたしめでたし。
完
・・・・・・・・・・
・・・・そんな事にはなりませんでした。
殴られた不良は・・・・
なぜか頬を抑えたまま動きません。
(痛かったのか?どういう心境かわからない・・)
取り巻きのザ・チンピラの二人が私にせまってきます。
おっ・・・・・おっ?やるのか?
私は本来『小心者』なのですが・・・・
たまにこうしてハイになってしまうのです。
しかし・・・この二人・・・
殴りかかってくるワケでもなく・・・・
「おい!何してんだ!謝れよ!」
となぜか謝罪を要求してきました。
(ええっ!?)
完全に予想外でした。
ここから殴り合いじゃないのか!?
私はアホなのです。
そして人と話すのが苦手なのでホトホト困りました。
何も反論出来ません。
しかし・・・・ここで冷静になると・・・・
たしかに突然殴ったのは私です。
(うーん・・・・ここは謝るか・・・・)
「ごめんね?」
と軽い感じで謝る私・・・・不良はまだ頬を抑えている。
「いや・・・・もういいよ・・・・」
ボソッとうつむきながら喋る不良。
そして後日・・・この不良は・・・・
学校を辞めてしまいました。
私との騒動が原因かはわかりませんが・・・
しかし・・・・・
この学校でそんな事を考える余裕はありません。
「うらぁっ!」
という掛け声?と共に・・・・
授業中に超個性的な生徒が乱入してきたのです。
その男は・・・・・
紫色に染められたツンツンの髪
ナスかと思いました。
もちろん先生が止めに入ります。
「おい!授業中だぞ!」
教室のドア付近でナスと先生が押し合いになっています。
「おい!ぶっころすぞてめぇ!!おい!おい!」
とナスが大声で先生に暴言を吐き、
今にも殴りかかりそうな勢いです。
授業はストップ、みんな迷惑しています。
(誰かがこういうヤツを叩かないといけないんだ)
私は自分の使命を再確認しました。
10代の私は血気盛んでありました。
が・・・私がそんな事をする必要はありませんでした。
気づけばナスの後ろには大柄でムキムキの男性。
体育の先生なのですが・・その鼻と耳は潰れています。
ナスはボコボコにされました。
なんと・・この学校は・・・・・・
体罰OKな学校だったのです。
一応言っておきますが・・・
私が10代の頃にはすでに、
『学校の体罰は止めよう!』
という話が度々ニュース等で見られていました。
それなのに!
この学校はバッコバッコン生徒を殴るのです。
(不良の生徒のみですが)
こうして・・・・
不良達は頭を丸めて大人しく学校に残るか・・・・
もしくは学校を去っていきました・・・
めでたし・・・めでたし・・・
・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
なんて事にはなりません!
そう・・違う!!!違った!
私は殴りたかったのです。
この手で!不良を!
ボコボコに!
ただ殴りたかったのです!
ああああああああああああ殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたいあああああああああ殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたいあああああ殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたい殴りたいあああ・・・・・・・・・・・・・・
私はその欲求を胸に抱いたまま・・・
平穏な高校生活を3年生まで続けました・・・
しかし・・・・もう限界でした。
私は自分の感情を抑えきれませんでした・・・・
・・・・・・だから私は・・・・・
殴っても良い不良を探し始めたのです・・・・・
つづく