赤ちゃんの命名や芸能人・作家などの方のペンネームの依頼をされた際、人名にふさわしい、語源の良い漢字やプラスの波動を持つ音、そして画数を選定するのはもちろんですが、一方で“名づけの際に避けるべき、犯してはいけないタブー”というものが存在します。
凶悪犯罪を報じるテレビのニュースを見ていると、犯罪の当事者や被害者の姓名がテロップで出ることがありますが、やはり姓名学上ではタブーを犯している“凶名”であるケースが多く見受けられます。

生まれた際、姓名学を考慮しないという両親の判断で命名された赤ちゃんに、不幸な未来が待っていたという悲劇を招かないよう、姓名学上のタブーを、姓名学者の八田靖彦が今回はご紹介したいと思います。


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☆濁音は避ける

“次郎(じろう)” “秀幸(ひでゆき)” “恵三(けいぞう)”
“一代(かずよ)” “伸子(のぶこ)” “美登里(みどり)”

など、男性名にも女性名にも、“じ、で、ぞ、ず、ぶ、ど”など濁音を使うケースは非常に多く見受けられます。しかし、濁音を人名に使うと、“その音を使っている本人の人生にも濁りが生じる”という暗示があります。
性格が陰気になったり、他人を信用せず疑り深くなったり、なぜかいつも心労が絶えず苦労しているといった、音の暗示通り“濁り”が「出てきてしまう暗示があります。





☆植物関係の文字は避ける

最近は少なくなりましたが、“花子(はなこ)”“佳菜子(かなこ)”“小百合(さゆり)”“葉子(ようこ)”など、植物関係の漢字を名前に付けると、なかなか順風満帆な人生とはいきにくい暗示があります。これは、植物は人間と違い、外で野ざらしの中、厳しい自然環境の中で生き抜いてゆかねばならないという暗示が、そのまま漢字にも反映されるからです。
どんなに美しい花も、激しい風雨に打たれて生き残ったからこそ、大きな実をつけることができます。人名に植物が入っていると、外からの影響で人生がままならず、苦労を背負う暗示があります。

☆動物名は避ける

やはり平成時代に入ってからは少なくなりましたが、男児には“鷹(たかし)”“虎彦(とらひこ)”“龍馬(りょうま)”、女児には“千鶴(ちずる)”“万亀子(まきこ)”など、動物の入った名前を名付けるケースがあります。
これも先ほどの植物と同様、厳しい自然環境で生活しなければならない野生動物の生き方が人生に反映されるため、精神的に不安定になったり、気苦労が絶えず普通の生活を送るのが難しいといった暗示があります。

☆季節など天候関係の漢字は避ける

“春香(はるか)”、“千夏(ちなつ)”、“秋絵(あきえ)”“冬美(ふゆみ)”など春夏秋冬を表すもの、また“小雪(こゆき)”、“雷太(らいた)”、“風花(ふうか)”といった雪、雷、風など自然現象、天候関係の漢字も、植物名の解説と同様、厳しい自然現象を表す暗示がそのまま、人生にも大きな影響を与えるため、敢えて人名に使うのは避けた方が良いと言えます。
春夏秋冬の字を使うと季節と同じように移り気な性格にあり、雪の字は孤独に悩みそう。雷はやはり怒りっぽくなり、風の字は人生が安定しないといった暗示があります。芸能界など特殊な世界ではキャラクターを活かして成功する暗示がありますが、一般人には不適当と言えるでしょう。

以上、簡単ながら、命名・改名のタブーについてお話しさせて頂きました。

名前を考える際の、一助にして頂ければ幸甚です。





WRITTEN BY 八田靖彦

八田靖彦
幼少期より日本史に親しみ、日本語の持つ言語的特質に着目。独学で姓名学の研究に入る。早稲田大学在学中よ...