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どうも、マスクド・ニシオカです。
3歳から母親に連れられてスイミングスクールに通うようになり、その後紆余曲折を経て大人になってスイミングスクールで働くようになり、現在は会社を辞めてアルバイトをしています。
19歳からアルバイトで始めて会社を辞めたのが46歳ですから、たっぷり26年ほど子どもに水泳を教えてきました。その中で学んだというか身に付けたのは、子どもに対する鉄板ネタです。
これまで26年の間に、いくつものスイミングスクールを転勤で渡り歩き、数え切れないくらいの子どもに水泳を教えてきました。さすがに日本全国というわけにはいきませんが、それでも自分が担当してきた数万人の子どもを必ず笑わせてきました。
そこで、自分がやってきた子ども向け鉄板ネタをここに公開してみます。
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あいさつで「ニシオカケーキ」
スイミングスクールに限らずですが、子どもの習い事ではしつけの一部としてあいさつの練習を行います。その回数はスイミングスクールによりますが、レッスンを始める前と終わってからの2回というのがほとんどでしょう。
特にレッスンを始めるときのあいさつは、子どもに気分を乗せて、楽しく練習をスタートさせるための大事なものです。中には水泳が嫌いな子どももいますが、せめてあいさつだけは楽しくするために、ここで笑いを取るための鉄板ネタを行います。
- コーチ「はい!じゃあ練習始めるよ~!」
- コーチ「その前にあいさつをしましょう!」
- コーチ「コーチの名前はニシオカコーチです!」
- コーチ「はい!じゃあみんな一緒に!」
- コーチ「ニシオカケーキ」子ども「ニシオカコーチ」
- コーチ「誰や?ケーキいうたん」
- 子ども「いうてないいうてない、コーチがいうた!」
- コーチ「知らん知らん!じゃあもう一回ね!はい!」
- コーチ「ニシオカホットケーキ」子ども「ニシオカコーチ」
- コーチ「誰や?ホットケーキいうたん」
- 子ども「コーチやんかー!」
- コーチ「じゃあもう一回ね!はい!」
- コーチ「ニシオカコーチ」子ども「ニシオカホットケーキ」
- コーチ「誰やほんまにホットケーキいうたんわ!コーチや!」
- 子ども「わっはっはっは」
これで子どもがドッカンドッカン間違いありません。
もちろん全ての子どもがウケるわけではありませんが、これをレッスン後のあいさつでもやって、次回のレッスンでもやっていると、子どもが覚えて乗ってくれるようになってきます。
ただ唯一の欠点がありまして・・・。
たまに保護者から「コーチのことをケーキと呼ぶんですが、何かヘンなことを教えていませんか?」と相談に来られることもあります。そのときはちゃんと説明して、たいていの保護者には理解してもらえるのですが、ちょっとした洗脳と捉えられかねないので注意が必要ですね。
練習の説明で「ブクブク、口閉じ、口開け」
子どもに練習の内容を説明することがコーチの仕事のひとつです。
例えば、「25メートルクロールで泳いだら1回止まって、コーチがスタートの合図を出したら帰ってくるときは背泳ぎを泳ぎましょう」という説明をしたとします。
大人にとっては簡単な内容ですが、意外と聞いていない子どもがいて、間違えることがあって、そうなるとまた説明に時間を取られるので、意外と重要な仕事です。
しかし、重要な仕事だからこそ(?)ここでも鉄板ネタを行います。
- コーチ「はい、じゃあ次の練習いうよー」
- コーチ「一番向こうまで行っブクブクブクブク(水の中でしゃべってる)」
- コーチ「はい、わかった?」
- 子ども「ブクブクいうてわからんよ~」
- コーチ「あ!なるほど水の上でいうねんな?」
- コーチ「よーし!じゃあ水の上でいうで!」
- コーチ「一番向こうまで行っモゴモゴモゴモゴ(口を閉じてしゃべってる)」
- 子ども「もー!わからーん!」
- コーチ「なんでや?水の上でいうたがな」
- 子ども「水の上で口を開けていうの!」
- コーチ「そない怒らんでもええがな~」
- コーチ「はい、じゃあ水の上で口を開けていうよ~」
- 子ども「たのむわ~コーチ~」
- コーチ「一番向こうまで行っアワアワ(口を開けたままでしゃべってる)」
- 子ども「コーチ!ちゃんとしてーやー!」
- コーチ「わっはっはっは」
ただ、これは何回かやっていると子どもにバレて、最初に水の中でブクブクいった時点で、子どもから「わかったわかった」という空気感が出てくることがあります。
このネタが浸透していることを喜ぶべきか、呆れた目で見られることを悲しむべきか・・・
見本で「行くよ見ててね、行くよ見ててね」
子どもに泳ぎを教えるときに、コーチが見本を見せるのも大事な仕事です。
百聞は一見にしかずという言葉通り、初めてする練習や泳いだことのない種目などは言葉での説明するよりも、 実際の動きを見せる方が手っ取り早く、ダイレクトにイメージを伝えます。(それを見るだけで出来てしまう子どももいますしね)
もちろん普通にやってもおもしろくありませんから、ここでも鉄板ネタの出番です。
- コーチ「はい、じゃあコーチがやって見せるから」
- コーチ「いいか?ちゃんと見とくんやで!」
- コーチ「ほら!そこ!おしゃべりしない!見とく!」
- コーチ「あ!〇〇ちゃん!よそ見しない!」
- コーチ「じゃあ行くでぇ~」
- コーチ(泳ぐそぶりをする)
- コーチ「(振り返って)ほんまに行くよ!見ててや!」
- コーチ(再び泳ぐそぶり)
- コーチ「(振り返って)ほんまに行くよ!見ててや!」
- コーチ(再び泳ぐそぶり)
- コーチ「(振り返って)ほんまに行くよ!見ててや!」
- 子ども「もうー!ええから、はよいきーやー!」
- コーチ「だって~ちゃんと見てないも~ん」
- 子ども「ちゃんと見とくからー!」
- コーチ「そない怒らんでも~」
- コーチ「じゃあ、今度こそ行くから!ちゃんと見ててや!」
- コーチ(さらに泳ぐそぶり)
- コーチ「(振り返って)ほんであれやで、ちゃんと見ててや」
- 子ども「もぅ~はよいきーやー!」
- コーチ「わっはっはっは」
未収園児などの低年齢の子どもには理解が出来ませんが、幼稚園児や小学生の前でやるとこれは確実にウケます。
ただ、これも注意が必要で、一緒に来た保護者からは「コーチが遊んでいる」と思われることがあります。もちろんちゃんと意図(後述)を説明して理解してもらうのですが、これを読まれたみなさんも、やっぱり遊んでいるように思われますかね?
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遊んでいるわけじゃないんですよ
ただ子どもを笑わせるだけを目的に、前述したことをやっているわけではありません。自分なりにですが、これらをやる理由があります。
掌握という技術
水泳に限らずスポーツにも限らず、人が複数の人を前にして物事の説明や指導をする場合、掌握という技術を要します。
ここでいう掌握とは、相手に説明や指導をするためにこちらを見させて、話を通じやすくしたり説明を理解してもらいやすくする技術です。
例えばスイミングスクールの場合、コーチひとりで子どもが10人、子どもに簡単な説明をしてそれが正しく全員に伝わっていれば、そのコーチには掌握能力がある、もしくは高いということになります。
もっと簡単にいえば、これも掌握です。
- 誰かがパチン!と手を叩く
- その音に引かれてみんながそっちを見る
- 手を叩いた人が話し始める
- みんなが話を聞く
このパチン!と手を叩く行動が掌握で、これをやらずに話し出すのとでは大きな違いがでます。
他のスポーツの指導などでも同じですが、スイミングスクールではレッスンの時間が限られています。変な言い方をすれば、ちゃんとレッスンをしなくても、勝手に時間は過ぎます。子どもに一度説明して、それでスッと練習を始められればいいのですが、中にはちゃんと聞いていない子どもがいて「コーチ、わたし何するの~」と聞いてくる子どももいます。
当然コーチとすれば心の中で「説明したやんか!何でちゃんと聞いてないの!」となりますが、これは説明するコーチの掌握能力が低いだけで、子どもを怒ることはできません。ただ単にコーチが下手くそなだけです。
ニシオカケーキは名前を覚えてもらうため
あいさつのときに「ニシオカケーキ」とふざけているのは、子どもに名前を覚えてもらうためです。スイミングスクールにおけるコーチの名前は、商品のひとつなのです。覚えてもらうことで、少しでも身近に感じてもらい、家庭でも話題にしてもらうためにやっているのです。そうです、ある意味洗脳です。
レッスンの始めと終わりにあいさつをするとして、最初に3回終わりで3回の計6回ニシオカと声にします。前述したように、ホットケーキとセットになって、家で「ニシオカホットケーキ!」と連呼している子どももいます。でも、それでコーチの名前を覚えてもらえれば、何かトラブルが起きても解決がしやすくなります。(経験上)
スイミングスクールやコーチによっては、コーチの名前を言わずにあいさつする方もおられますが、自分はこんな考えをしていますので、たとえレッスンをする子どもが小学校の高学年でも行っています。
水の中でブクブクと行くよ見てては掌握のため
水の中でブクブクやって行くよ見ててねーと繰り返すのは、前述した掌握をするためです。
子どもには自我というか大人になりたい!という欲求があって、大人がふざけているのを注意したがります。それを利用して子どもが注目してよそ見をしないようにします。
もちろん、そんな無駄な時間を止めるべきではないか?という声もありますが、自分が知る限り、どうしたって子どもは遊びたい生き物であって、レッスンの1時間ずっと集中なんてしていられません。泳ぐときに集中して、説明を聞くときも泳ぐ順番を聞くときも集中している子どもなんて見たことがありません。
ならば、出来るだけ泳ぐときに集中してもらい、集中できない時間を楽しく過ごし、さらに説明がちゃんと伝わるようにコーチが尽力し、上手く時間を使うのが良いと自分は考えています。
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大阪だけかも・・・やねん
ここまで書いて来たことは、自分が絶対の自信を持つ鉄板ネタで、これまで何万人もの子どもを笑わせてきました。しかし、それは関西限定なのかもしれません。
ご存知の通り、関西にはボケとツッコミの文化があって、子どものころから「笑わせたもん勝ち!」という概念が染み渡っています。なので、自分が担当してきた関西のスイミングスクールの子どもは、自分がやったボケに対してツッコんでくれます。
そのツッコミがあるからこそ鉄板ネタとして成り立っているわけで、もし、子どもから「ふ~ん」と白い目で見られれば、鉄板どころか氷のようにスベリまくるかもしれません。というわけで、これを読んだ関西以外の方は、「何がおもしろいの?」と言われるかもしれませんが・・・関西では鉄板なのでお許しください。
最後に
こんな水泳のコーチしかわからないようなことを書いて、誰が読んでくれるんだろう?と思いながら結局4,000文字を越えてしまいました。やっぱり自分が慣れ親しんだ世界のことですから、いつもよりキーボードを叩くスピードが早く、書いては消しても少なく最後までたどり着きました。
そんな記事を最後まで読んでくださったアナタに深く感謝します。
本当にありがとうございます。
でわ、股!!
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