ノーベル医学・生理学賞にアメリカの研究者
3人は、1980年代に、植物や動物、それにヒトなどの生物が、どのようにして24時間のサイクルを把握し、体内のリズムを作り出しているのか、その仕組みを調べようと、ショウジョウバエを使った実験を行って、体内のリズムを制御している遺伝子を発見しました。
この遺伝子は、「時計遺伝子」と呼ばれ、太陽の光を浴びることで時間を把握し、夕方になると発現して、たんぱく質を作り始めることがわかりました。
さらに、このたんぱく質が増えることで、ヒトなどの昼間に行動する生物は眠気を感じるようになり、逆に、減ると目が覚めることがわかり、この遺伝子が、いわば「体内時計」の役割を果たしていることを突き止めました。
「体内時計」の仕組みは、ホルモンや代謝、体温の変化なども制御していて、このリズムに逆らって生活を送ると、体に大きな負担がかかり、さまざまな病気を引き起こすリスクが高まると考えられています。
ノーベル賞の選考委員会は、授賞理由について「3人は、生物が持つ体内時計に関する遺伝子を発見し、その遺伝子が光によって調節されていることを見つけた。この発見は、健康維持に重要な、体内時計という新たな研究分野を切り開いた」と評価しています。
専門家「時計遺伝子を見つけた伝説的な研究者」
ノーベル医学・生理学賞にアメリカの研究者
ことしのノーベル医学・生理学賞に、生物がどのようにして24時間のサイクルを把握し、体内のリズムを作り出しているかという「体内時計」のメカニズムを明らかにしたアメリカの3人の研究者が選ばれました。
スウェーデンのストックホルムにあるノーベル賞の選考委員会は日本時間の午後6時半ごろ記者会見し、ことしのノーベル医学・生理学賞に、いずれもアメリカの、メーン大学のジェフリー・ホール博士、ブランダイス大学のマイケル・ロスバッシュ教授、それにロックフェラー大学のマイケル・ヤング教授の3人を選んだと発表しました。
3人は、1980年代に、植物や動物、それにヒトなどの生物が、どのようにして24時間のサイクルを把握し、体内のリズムを作り出しているのか、その仕組みを調べようと、ショウジョウバエを使った実験を行って、体内のリズムを制御している遺伝子を発見しました。
この遺伝子は、「時計遺伝子」と呼ばれ、太陽の光を浴びることで時間を把握し、夕方になると発現して、たんぱく質を作り始めることがわかりました。
さらに、このたんぱく質が増えることで、ヒトなどの昼間に行動する生物は眠気を感じるようになり、逆に、減ると目が覚めることがわかり、この遺伝子が、いわば「体内時計」の役割を果たしていることを突き止めました。
「体内時計」の仕組みは、ホルモンや代謝、体温の変化なども制御していて、このリズムに逆らって生活を送ると、体に大きな負担がかかり、さまざまな病気を引き起こすリスクが高まると考えられています。
ノーベル賞の選考委員会は、授賞理由について「3人は、生物が持つ体内時計に関する遺伝子を発見し、その遺伝子が光によって調節されていることを見つけた。この発見は、健康維持に重要な、体内時計という新たな研究分野を切り開いた」と評価しています。