ラスベガス乱射、少なくとも50人死亡 200人以上負傷と警察
米ラスベガスのマンダレイ・ベイ・ホテル近くで1日午後10時(日本時間2日午後2時)すぎ、乱射事件があった。ラスベガス警察によると、少なくとも50人が死亡し、200人以上が負傷した。被害者の多さで、近年の米国最悪の乱射事件となった。
ラスベガス警察によると、地元在住のスティーブン・パドック容疑者(64)がマンダレイ・ベイ・ホテルの32階から、大通りラスベガス・ストリップで開かれていたカントリー音楽の音楽祭会場に向けて自動式の銃を乱射した。容疑者はホテル32階で警察に射殺されたという。市警は深夜零時ごろ、容疑者1人が死亡したとツイートした。
警察はさらに、容疑者と共に行動していたアジア系女性のマリルー・デインリー氏を「重要参考人」として行方を探し、2日未明に発見したと明らかにした。
ラスベガス市警のジョー・ロンバルド保安官は記者団に対して、説明を数時間おきに繰り返した。2日未明になって、死者が少なくとも50人、負傷者は200人以上に達したと話した。非番で「ルート91ハーベスト」音楽祭を訪れていた警官2人の死亡も確認されたという。
ロンバルド保安官によると、容疑者の手元には複数のライフル銃があった。
ドナルド・トランプ米大統領は2日朝(日本時間同日夜)すぎ、ツイッターで「ラスベガスのひどい銃撃事件の被害者や家族に、心からお悔やみとお見舞いを申し上げる。神様の祝福を!」と書いた。
ソーシャルメディアに投稿された複数の動画では、何百人もの人が音楽祭の会場から走って逃げる様子が見える。自動式の銃声が連続して響いている。
目撃した人たちによると、数百発の銃声が聞こえたという。
英ブリストルから音楽祭のためにラスベガスを訪れ、舞台に近い位置にいたジョージ・フレンチさんはBBCに対して、銃声を聞いて「自分以外みんなうずくまった。大勢が一気に走り出すのが見えたので、自分も伏せた」と話した。
「安全な場所に誘導されて、封鎖されたマンダレイ・ベイの中にまだ避難している。友人たちとははぐれてしまったが、連絡はとれた。友達も無事だ」
事件現場周辺とラスベガス・ストリップ沿いの多くのホテルは、警察の指示によって封鎖されている。
ネバダ州は米国内でも銃規制の緩やかな州のひとつ。
住民は銃の携行を認められ、銃を所有しても登録する必要がない。銃砲店などで銃の購入時には身元調査が義務付けられているが、個人による売買も認められている。
自動小銃や半自動小銃の所有も認められ、銃弾の購入も制限されていない。