今回は1000円スコッチから、タリスマンを飲んでみます。

タリスマンは、ハイランドにあるトマーティン蒸溜所が販売するブレンデッドウイスキーで、他にエンシェント・クラン、ビッグT、アンティクァリーがあります。

現在のトマーティンのシングルモルトやエンシェント・クランは、国分が販売していますが、ビッグTとタリスマン、アンティクァリーは、蒸溜所の再建を支援した宝酒造が販売しています。

ランクとしては、アンティクァリーが12年以上の熟成原酒を使って最上位、次にビッグTがあり、エントリーにエンシェント・クランとタリスマンがある形です。

タリスマンもビッグT同様に5年以上熟成された原酒を使っていると言うことですが、モルトとグレーンの比率の違いでランク分けされているのでしょうか。

では、ストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色はシャンパンゴールド、香りはメロンと青リンゴが半々に感じます。

口に含むと、マスカットが前にありアルコールの揮発の奥にメロン、青リンゴが潜んでいます。後からはほんのりとピート由来のスモーキーさもあります。
味わいは酸味が先で、奥で辛さとビターが絡み合った印象です。

ロックにすると、先ほどのフルーティさはなりを潜め、カカオの香ばしさが前に来ます。
味わいもビターが表に現れ、香りと伴ってほろ苦さを演出します。

最後にハイボールにすると、香りはほんのりとマスカットが感じ取れる程度で、少し濃いめに作ることで青リンゴ、メロンも多少感じ取れます。
味わいは甘さと酸味が同じほど、ほんのりとビターが奥から訪れてきます。

全体的には、エンシェント・クランよりは上、ビッグTよりは下、という位置づけです。
ストレートで飲むにもアルコールの刺激が少ないのでとっつきやすいですが、加水すると香りが半減してつまらない感じです。

1000円スコッチのカテゴリーで見ても、勧められるほどの魅力は感じられず、なんとも残念です。
もっとお金を出して、ビッグTを買う方が満足できるでしょう。

700mL、アルコール度数40度、価格は1000円ほど。

<個人的評価>
  • 香り C: ストレートではフルーティさ、ロックでカカオが感じられる。
  • 味わい D: ストレートでは酸味、加水でビターが覆い被さっていく。
  • 総評 D: 1000円スコッチという部隊では、いまいち魅力が感じられない。