脱いだキャミソールを部屋に散らかしてた仲暁子が上場企業社長とは感慨深いわ

はじめまして。梶野(かじの)くんです。

ウォンテッドリーの仲さん、燃えてますね。



僕は株を買っていないし、ネットビジネス業界も詳しくないんですけど、ウォンテッドリーという会社がマザーズ上場するようですね。


ウォンテッドリーとはウェブ上で仕事を探している人と、人材を求めている会社をマッチングさせるネットサービスです。ビジネス用SNSとも言われているようですね。


僕は何年も前からこの会社の存在を知っていました。というのも創業者で社長の仲(なか・あきこ)暁子さんとは大学時代に一度だけ直接お会いしているからです。


当時の僕は京都に住む大学4年生で、同い年の仲さんは京大経済学部経営学科の3年生でした。 仲さんは僕と同じ1984年生まれですが高校時代はニュージーランドに留学していて、卒業する時期の関係で結果的に1年浪人として帰国子女枠として京大に入学されています。 そのため大学では学年は僕の1つ下でした。ちなみに僕は京大ではなく、違う大学に行っていました。


ネット上でのちょっとしたことがきっかけで、仲さんとは知り合いました。同じ京都に住む大学生で同い年ということもあり。一度直接お会いしようということになりました。



当時は2006年で、ちょうどホリエモンが出てきた直後だったということもあり、大学生の間で「起業ブーム」のようなものが起こっていました。 今でこそ大学生、あるいは高校生でありながら起業家・社長の人も増えていますが当時はまだ「ブーム」であり、「起業するとカッコイイ」みたいな風潮がありました。今でいう意識高い系がよく起業サークルなどを作っていたわけですね。


そんな中、京大経済学部在学中であり、留学もしていて英語がペラペラ、さらにプログラミングができるという有能大学生であった仲さんも、大学の先輩達と起業したところだったようです。 ちょうどそのミーティングがあるというので、まだ会ったこともない僕もなぜだか呼ばれました。

仲さんのおじいさんが会社経営されているということもあってか、その起業サークル(?)の会社の社長は仲さんでした。社名は今でも覚えていますが、「ACROSSEA(アクロセア)」といいました。これは across(~を越えて)と sea(海)を合わせた造語で、「海を越えて」という意味を持ち、グローバルに展開していくという当時の仲さん達の展望を表していたようです。



会社のメンバーは仲さん以外は男が2、3人いて、全員いかにも京大生のような見た目、いわゆる「いか京」でした。今でいう陰キャです。


彼らの「ミーティング」中は僕は一言も発さず、ただただ聞いていました。 会社の事業内容は仲さんが得意な英語を生かし、「京都の飲食店に英語メニューを作る営業をする」ことと、もう1つは「TOEICの勉強ができる携帯サイトを作る」ことでした(当時はもちろんスマホなんてありませんでした)。



ありがちなサービスですね。 京大にTOEICTOEFLが両方満点の変わった先生がいるというので、アドバイスをもらえるという話でした。 僕は一応経営学を学ぶ学生だったけど全然勉強していなかったし、ビジネス・起業についても何も知らなかったのですが、そんな僕からしたら彼らのビジネスは何も響かなかったですね。ふーんって感じでした。



特に印象深かったのは仲さんがしきりに「最近『出来る男の〜』っていうフレーズ多いし、『できる男のTOEIC〜』とかそういうのいいよね」とか「TOEIC勉強サイトの4択問題は参考書とかからパクればいいよね?世の中そんなもんだし」と言っていたことですね。


別に「今でこそ上場企業の社長としてもてはやされてる仲暁子がパクリ発言連発していたぞー」とか言うつもりはないですが、当時の僕は中二病真っ盛りだったので、何も響かなかったです。「世の中そんなもん」っていう言葉が大嫌いでしたから。


まあ率直に言って仲さんに「人間的な魅力(笑)」を全く感じなかったんですね。まあ、「人間的な魅力」って非常に曖昧な表現なので、何だそれって感じでしょうが。



仲さんは英語ペラペラの京大生で、おまけにPCめっちゃ得意でプログラミングもできるという超有能・高スペック大学生だったんですけどね。それでも僕は魅力を感じなかったですね。




それからもう1つ気になったのが、仮にもネットを通して初めて会う男(=僕)を自宅兼事務所である、自分の一人暮らしの部屋に招くのに脱いだキャミソールを部屋に放り投げていたことですね。「片付けねーのかよ」と正直思いました。


部屋の床に無造作に並んだ一升瓶達は別にどうでもよかったんですけどね。もっとも僕はプライベートで部屋に招かれたわけではなく、あくまで会社のミーティングの場にいさせていただいただけでしたけど。



当時の僕は彼女が何をしようと、将来「大物」になるとは思いもしませんでした。彼女とはそれっきり会っていません。さすがに僕のことなんかは忘れていると思います。


その後彼女はゴールドマンサックスに新卒で入社、そのあと日本フェイスブックに入社したと聞いてやはり有能だとは思いました。そんな情報をネットで知っても、彼女に人間的な魅力は感じなかった印象だけが僕に残っていました。


それからウォンテッドリーを立ち上げて、ベンチャー女社長としてNHKに出たり本を出版したことを知り、「ああ、あの仲暁子か」と思い出すことが何度かありました。


そして先日のマザーズ上場決定を知りました。 別に驚きはしないけど、「俺の見る目は正しくなかったのかな?」と少し思います。それでもビジネスマンとしてはこういう人が有能というのだと思っていました。




とにもかくにも僕が直接会った人や知っている人の中では、売れっ子芸能人の同級生に次いで2番目の大物です。 そんな僕は鼻高々です。嘘だけど。



(この記事を書いたのは8/13でした。まさかここ数日で仲さんがこんなことになるとは思いもしませんでした)