専業主婦の若いお母さんのお話を例に。
二世帯住宅での同居のストレスが色々とあるそうです。
1階に義父母世帯、2階に自分たち世帯の暮らし。
1階の玄関はふたつあれど、やはり1階に降りると義父母世帯の気配がいつもあり、
義父母世帯の来客時には1階へ降りて玄関周りを掃除するのにも気を遣う。
田舎ゆえ来客も頻繁で、やりたい家事も予定通り行えない。
生活時間が違うので、気を遣う。
衛生観念が違うので気疲れする。
(たぶん叱ったりの)声が下に筒抜けだろうと思うと、
子供への指導も思うように出来なくてストレスが溜まる。
自宅内のある住宅機器の数が多く、掃除が大変で辟易しているけれど、
これが将来は1階の親世帯部分も全部自分の負担となってくるのだと思うとうんざりする。
等々。
普段はこういうストレスを我慢して溜め込んで暮らしているけれど、
子供同士のちょっとしたけんかをきっかけに我慢の糸がぷっつり切れてしまい、
ご主人に爆発してしまったとの事でした。
ご主人は実の親との二世帯だから、奥さんの気持ちなんて分からないからか、
デリカシーのない、また、ピントのずれた発言をして、さらに悲しく爆発。
専業主婦だから、主人も外で頑張っているから、私はいつも我慢して頑張ってる事を覚えておけって言い放ったと。
彼女の言い分はすご~くよく分かる。
世の中の奥さんの、よくある愚痴というか悩みで、多くの奥さんが共感もすると思う。
でも、
ふと、
「問題を人のせいにばっかりしてるから、
この人は幸せになれてないんじゃないのかな?」って感じてしまった。
(もちろん本人には言いませんけどね)
彼女自身も、自分が気を遣い過ぎるからいけないって言ってるのだけれど、
自分がいけないと言っている裏で、
気を遣わせるあんたたちが全部悪いのよ!!という本心が透けて見える。
良い嫁に思われたいのか、平和主義なのかは知らないけれど、
気を遣うのは自分の意志でやってるのでしょうに。
なぜそれで忍耐MAXになると切れちゃうのかな?
まさに逆切れ。
怒りを覚える現象の全てを、義父母や夫や子供たちのせいにしているけれど、
そんなに周りが悪いとも思えないし、普通より恵まれているのではない?
義父母やご主人だって、きっとあなたに気を遣ってるはず。
生きてれば気遣いなんてお互い様、山奥のジャングルじゃないんだからね。
テンパる気持ちは分かるけれども、
いい人に見られたい、悪者になりたくないという自分のズルい感情が、
自分の首を絞めている気がするんですよ。
とくに子供を叱るなんてことは、
誰が見てようがどこだろうが何時だろうが、一貫してやるべきだと思う。
若い奥さんに、可哀想ね、大変ねって言う事は簡単。
だけれども、共感だけしてあげてても問題解決にはならない。
彼女が幸せになる道は、当事者意識を持って人生の諸問題に立ち向かうこと。
そうすれば、人のせいにして頭にきたり、何でわたしだけって妬んだりという、
幼稚な感情にとらわれ過ぎちゃうこともなくなっていくと思う。
恵まれた環境や周囲への感謝の気持ちも、自然と持てるようになると思う。
分かっていても、若い頃は、なかなか出来ないのだけどね。
何でもかんでも、自分の思う通りにはならないのが人生ですね。
誰もが悩みもがきながらも、ささやかな喜びに出会うために頑張って生きている。
ままならない中で、どう自分を幸せに導くかは、自分の心持ちひとつかと思います。
凪