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やはり起きた“太平洋プレート連鎖型地震”。「東北地方太平洋沖地震」の次はどこ?

[2011年03月14日]

余震のなか、必死の救出作業が続く東日本大震災。太平洋プレートに今、何が起こっているのか

2月28日発売の週刊プレイボーイ11号「NEWSの裏スジ」で予測したことが、最悪の形で的中した。

3月11日(金)午後3時15分、宮城県沖で日本列島の有史以来最大規模、マグニチュード8.8(後に9.0に修正)の超巨大地震が発生。それに連動して数十分後には、茨城県沖でもマグニチュード7級の巨大地震が起こった。

11号の記事内容を反復すると、この二つの地震は決して単独に発生したわけではなく、2000年代に入ってから太平洋とその周辺地域で、“前兆”となる大地震と噴火活動がくり返されてきた。直近では、1月末に突如として火を噴いた霧島山・新燃岳、次いで2月22日(火)にニュージーランドのクライストチャーチ市を襲ったマグニチュード6.3の直下型地震、そして3月からマグマ流出量が急増したハワイ・オアフ島のキラウェア火山が挙げられる。これらの地震と火山活動は、地球最大の「太平洋プレート」が、20世紀後半から東西南北全方向へ急速に拡大し始めたことが原因である。その結果、太平洋プレート内部と周辺プレート境界の地殻内部に膨大な圧力エネルギーがたまり続けてきた。それがついに限界を越え、人間界に牙を剥いたのだ。

先日のNZ地震は日本列島から約1万キロの南半球で起きたので、他人事と受け止めた読者も多いはずだ。しかし広大な太平洋のスケールからみれば、プレートの南端と北端、同じ条件下で起きた地殻変動にすぎない。NZ地震で太平洋プレート南部の圧力が解放された結果、バランスをとるために、今度は北部のプレート境界で地殻が大規模に割れた。それが今回、起きるべくして起きた「東北地方太平洋沖地震」の正体なのだ。

そして、何よりも問題なのは「この先に起きること」である。

東日本のプレート境界で空前規模の地震エネルギーが解放された後、必然的に目を向けざるを得ないのは、これも膨大な地震エネルギーを溜め続けてきた、西日本地域の太平洋沿岸に延びるプレート境界地震だ。宮城県沖、茨城県沖と、震源が南下しながら連動発生した巨大地震の次に来るもの、それはやはり、「首都圏直下」「房総半島南沖」「東海・東南海・南海トラフ」、これらを震源とした巨大地震の大破局しか考えられないのだ。

もう手遅れかもしれないが、覚悟を決め、出来る限りの備えを整えてカウントダウンを待つしかなさそうだ……。

(文/有賀訓、写真/大島俊一)

■3月18日発売の週刊プレイボーイ14号で「東北地方太平洋沖地震」総力特集




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