株の下落はツイッターから
9月26日、出版・動画配信大手のカドカワ <9468> の株価は売り気配で始まり、一時前日比45円(3.3%)安の1326円まで売られた。カドカワの下落は「たつきショック」と騒がれ、前夜のあるツイッターから始まった。SNS発で株が下落する流れを追ってみよう。
9月25日20時、ツイッターで「たつき/irodori (@irodori7) 」アカウントから「突然ですが、けものフレンズのアニメから外れる事になりました。ざっくりカドカワさん方面よりのお達しみたいです。すみません、僕もとても残念です」とのつぶやきがあった。 アニメの「たつき監督」のアカウントとして18万人のフォロワーがいる人気アカウントだ。
たつき監督は、人気アニメ「けものフレンズ」で知られる。「けものフレンズ」は、3Dのかわいい動物としてアニメ化された少女達「フレンズ」が、サファリパークの「ジャパリパーク」を舞台に、旅や冒険をする話だ。17年1月から3月までテレビ東京系列で放送されて人気化した。制作はたつき監督が所属する製作会社のヤオヨロズだった。テレビ番組終了後は、アニメの第2期制作が、ニコニコ動画で有料コンテンツとして配信されることが決まっていた。
たつき監督のツイッターは、第2期の制作から監督が外れることを意味する。
たつき監督が辞めることは、SNS経由でネット上を瞬く間に広まった。「たつきショック」がファンにあたえた衝撃の大きさは、当該ツイッターが31万回(9月28日時点)もリツイートされていることでもよくわかるだろう。発表直後からネット上で「たつき監督辞めないで!」と題した署名運動が始まり、一晩で2万人もの署名が集まったようだ。
27日にやっと行われた正式発表では、アニメの2期制作から監督だけでなく制作時会社のヤオヨロズ自体が外れることがわかった。ニコニコ動画には、カドカワ批判や有料コンテンツの解約宣言などの書き込みが急増しているようだ。