斗比主閲子の姑日記

姑に子どもを預けられるまでの経緯を書くつもりでBlogを初めたら、解説記事ばかりになっていました。ハンドルネーム・トップ画像は友人から頂いたものです。※一般向けの内容ではありません。

「中古品にはトラブルが多く我慢ができる気がしない。お金がないときに中古品を購入するのはあり?」

今日は読者からの簡単な質問に回答します。テーマは「中古で物を買うことの是非」です。

※あれだけ流行ったブックオフは最近低迷。

中古品が怖い

トピ主様

気になることがあってメールしました。

仕事の都合で中古車販売について調べました。「中古車 オークション」で検索すると、弁護士ドットコムがヒットしたので読み進めていたところ、トラブルの内容が恐ろしくて、正直新車を購入した方が得なのではないか?と思いました。

弁護士ドットコムには、被害者だけではなく、出品した車にクレームを付けられた側からの相談もあって、「確かにエンジンから異音はしていたけど普通に走っていました」等とコメントしていて、私が見たことのない世界が広がっていました。

私自身は車は所有しておらず、今後も所有する予定はありません。今まで買い物をする際は、新品/中古品の区別に興味がなく、新品ばかり購入していたのですが、犬を飼ったことをきっかけに気が大きくなりお金を使いすぎてしまったことがあって、お金の使い方に関心を持つようになり、「中古品もいいかな」と思い始めた矢先に、中古車オークションのトラブルを見てすごくビビっています。

このまま一生、中古には近づかない方がいいような気もしています。

いくらお金がないとはいえ、きちんと見極める能力がないと安物買いの銭失いになってしまう感じがするし、そのような能力を身に着ける気力もないので、思わぬトラブルに遭うくらいなら新品を買おうと。

しかし、たまたま食事をした友人と話しをしていたら、その日着ている洋服は中古で購入したもので、「新品の店にはヴァリエーションがない」とのことで、確かにそうだなと思いました。ファッションの店は流行のものが揃っているので、どうしても他の店と似たり寄ったりになってしまいますよね。

そう考えると、中古にも良いところはある。よく考えたら、私も本やCDは、ほぼブックオフで買っています。理由は単純に安いからです。

私は今はまだ金銭的に余裕があるので「中古超怖ーい」と抜かしてヘラヘラしながら新品を購入できていますが、もし経済的に自由がなくなったら、中古に手を出さざるを得なくなるのかと思うと、怖いです。というのも、以前、リサイクルショップに財布を売りにいって「本当に買う人いるんですか?」と聞いたら、「お金のない主婦の人とか、一度人が選んだものがいいという人もいる」と教えられました。半信半疑でその店のネットショップを確認したところ、本当に売れていてビビりました。

私はたぶん中古は我慢できないだろな、でも本当にお金がなかったら、どうすればいいんだろう、と色々考えてしまいます。

トピ主さんは中古で何か大きな買い物をしたことはありますか? ヤフオクやメルカリなど利用したことはありますか?その際にトラブル等ありませんでしたか? 本当にお金がないときは、中古品を購入するのもありだと思いますか?

Hより

お金がある、余裕があるときこそ中古品を買う

私は子どもの時から中古品が好きでした。ビンテージ感があるのが良いというわけじゃなくて、新品では買えないものがリーズナブルな値段で買えるというシンプルな理由からです。

幼稚園児の頃はお小遣いで貸本屋でマンガを借りていました。100円のお小遣いで月刊漫画誌を購入するためには数ヶ月お金を貯めないといけないけれど、貸本なら貯めなくても漫画誌を読むことができる。質屋に通い始めたのは小学校高学年ぐらいだったでしょうか。学校帰りに質屋でVHSテープを買ってました。高校時代はバイト代で岩波書店の古本も大量に購入していました。毎月、数千円で数十冊買い揃えてホクホクしていた。

大人になった今でも中古のものはよく買います。大きなもので言えば、家ですね。我が家は二世帯住宅にするために、もとは姑たちが住んでいた家をリフォームしたので、家を中古で買ったとも言えます。あとは、車も中古で買っています。子どもたちのための衣服や本や玩具も貰い物は多いですし、これも中古といえば中古ですね。フリマも好きです。家電製品では、食器洗浄機や斜め式洗濯機みたいな大物でも中古で購入したことがあります。

子どもの頃はまだしも、今は、お金にはまったく困っていません。私が求めるニーズが中古でも満たせるようなら、わざわざ余計にお金をかける必要はないと考えていて、中古品をチョイスしています。

 

「お金がなくなったら中古品を買うなんて耐えられない」という恐怖感を覚える人がいるのは知っています。私みたいに何でもかんでも中古を選択肢に入れる人よりも、まずは新品を買う人のほうが日本では多いんじゃないでしょうか。

一方で、そういう新品にプレミアムを見出す人がいてくれるおかげで、中古購入者にとって日本はとてもいいマーケットになっていると思うんですよね。

何しろ、新品にこだわる人が多ければ、中古価格は下がりますから。例えば、家や自動車が顕著で、新品価格と中古価格では物凄い差があります。一度住んだ、利用したぐらいでも中古というくくりに入れば値段が下がる。日本人の中に、ある種の新品に対するプレミアムがあるおかげで、私は安くて良い中古品を購入できているんだなと思っています。

それでも、みんながみんな中古で物を購入して大正解かといえば、やっぱりトラブルには遭遇することはあるでしょう。私は子どものときから中古品に慣れ親しんできたし、しかも、職業柄というか、趣味というか、物の品質と値段の相場が大抵のもので分かっているし、後は中古での購入をお試しと割り切っているところもあるので。万人に常に中古を推奨したいとは思いません。

 

中古を利用するということについては、個人的には3つ目の視点が大切かなと思っています。要は、お試しと考えることですね。例えば、ピアノを試しに練習したいから、中古で安価なピアノを購入してみる。ピアノが長続きしそうなら、新品のピアノを購入してみる。中古なら経済的な打撃が少ないから、気楽に失敗できる。

実を言えば、余裕があるからこそ中古を買えているというのもあると思うんですよね。本当にお金の余裕がないと時間や心の余裕もないから、中古の目利きをしている暇も、試しに購入する気力も起きない。

だから、

本当にお金がないときは、中古品を購入するのもありだと思いますか?

この質問に対しては、お金がなくなってから中古品に手を出すより、常日頃から物の値段と品質には敏感でいて、お金があるときにも中古にトライしているぐらいのほうがいいんじゃないかな?というのが、答えになっていない、私の答えになります。