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【東野圭吾】おすすめの小説ランキング 21を唐突に公表する

お世話になっております。Xi藤です。

今回はいつもの雑記と趣向を変えて、レビュー記事を書いてみました。ただ普通に紹介していっても面白くないのでランキング形式にしてみましたが、順番はもちろん僕の独断と偏見です。宜しくお願いします。

 

 

東野圭吾を選んだ理由

単純に僕が好きだからです。とにかく圧倒的な作品数の多さにも関わらずハズレ作品が少ないので、普段あまり読書に時間を割けない方でも、とりあえず東野圭吾を読んでおけば「時間を無駄にした・・」と思う事が少ないと思います。めっちゃ読みやすいしね!

21という数字には大して意味はありませんし、リーなんたらは関係ありません。

これも単純に僕が好きな数字です。

つまりどういうことかと言うと、ここは僕のウェッブサイトだということです。

 

では21位から。張り切ってどうぞ! 

 

第21位「ナミヤ雑貨店の奇蹟(2012年)」

コソ泥をして逃亡中の敦也・翔太・幸平は突然盗んだ車が動かなくなり、仕方なく以前翔太が見つけた廃屋「ナミヤ雑貨店」に逃げ込み夜が明けるのを待つことに。三人が店を物色していると、突然シャッターにある郵便口に手紙が投げ込まれる。手紙を開けるとそこには、月のウサギと名乗る者からの悩み相談が書かれていた。店に残っていた雑誌によると、ナミヤ雑貨店はかつて店主が投函された相談に一生懸命答えてくれる事で有名だった。敦也は放っておこうというが、翔太と幸平はこんな機会でないと人の相談に乗れないと返事を書く事を決意する。

                         出典:wikipedia

過去からの手紙に返事をする、というファンタジー。

なんとなくドラえもんを思い出してしまった。

ひとつひとつ独立した章の登場人物が、

実は全て深く繋がっていたという

正に東野圭吾らしい物語。

 

第20位「どちらかが彼女を殺した(1996年)」

OLである和泉園子は、ある日路上で絵を売っていた佃潤一と恋に落ちる。しかし親友である弓場佳代子に潤一を紹介して数ヶ月が経ったある晩、潤一から別れを切り出される。潤一が佳代子に心変わりしたのが原因と知り、園子は深く絶望する。それから数日後、園子の兄康正は遺体となった妹を発見する。巧妙に自殺を偽装されていたものの肉親としての直感から他殺であると看破した康正は、自らの手で犯人に裁きを下すことを決意する。やがて潤一と佳代子に辿り着いた康正は確信する。潤一と佳代子、どちらかが彼女を殺した

                         出典:wikipedia

タイトル通り、容疑者は二人にまで絞られているが、

最後までどちらが犯人か明言はされないという

一風変わった形で完結する。

また二人のどちらが犯人かという推理が最後の最後まで

二転三転し、読者を非常にやきもきさせる。

 

第19位「白銀ジャック(2010年)」

 新月高原スキー場でリフトやゴンドラなどの運営を行っている倉田玲司は、結婚するチャンスもないまま40代になり、スキー場を訪れる客の、スキーを楽しむ顔を見るのが最高の楽しみという日々を送っている。そんなある日、スキー場へ脅迫状が届いた。「ゲレンデの下に爆弾を埋めた」という内容のものであった。警察に通報できない状況の中で、犯人は悠々と身代金を奪取してゆく。ゲレンデを乗っ取った犯人の動機はいったいなんなのか。ゲレンデのどこに爆弾が埋まっているのか。パトロール隊員の根津昇平は、犯人の尻尾を掴もうと、仕舞いこんでいたスノーボードを手にした。1年前の禁断のゲレンデが鍵をにぎっている。

                        出典:wikipedia

表面に見えている目的が必ずしも犯人の真の目的ではない。

思わぬところから登場人物同士のつながりが発覚する。

という東野作品の真骨頂。 

内容、構成共にとにかく読みやすく、

初めて小説を読むような方でも問題なく読み進められそう。

 

第18位「私が彼を殺した(1999年)」

脚本家の穂高誠が、結婚式当日に毒殺された。容疑者は被害者のマネージャー、花嫁の兄、敏腕編集者の3人。事件後、3人は密かに述懐する。『私が彼を殺した』と。

                       出典:wikipedia

20位「どちらかが彼女を殺した」と同様に

最後まで犯人が名言されない形の作品。

ただ「どちらかが彼女を殺した」とは違い、

きちんと推理すれば犯人が明確にわかる。

(正直に言って「どちらかが彼女を殺した」では、作者はきっとこの様に誘導したいんだろうが、

それは決めつけだろ~?と思う箇所があった)

 

第17位「変身(1991年)」

成瀬純一が目を覚ますと、そこは見知らぬ部屋のベッドの上だった。思い出せるのは拳銃で撃たれたことと、純一という名前のみ。脳神経外科の権威だという堂元教授に聞くところによると、奇蹟的に命をとりとめたが、3週間も昏睡状態だったのだという。回復するにつれ、次第に自分は不動産屋で強盗に遭遇し、その場にいた女の子をかばって撃たれたのだという記憶がよみがえってきたが、鏡に映る自分の顔が一瞬わからない、嗜好品の好みが変わるなど、昨日までの自分と感性ががらりと変わってしまったような奇妙な感覚に戸惑いを感じるようになる。ある夜、病院内の研究棟とはいえ、シャッターが閉められてあちこちに鍵がかけられた様子に疑問を抱いた純一は、夜中に忍び込んだ部屋で自分のものと思われる脳が入ったガラスの容器を発見してしまう。そして堂元を問い詰め、自分が幸運にも10万分の1の確率だといわれる適合者が見つかったために、世界初の成人脳移植手術を受けたということを知る。

                       出典:wikipedia

もし自分がある日突然自分ではなくなってしまったら。

他人はおろか自分すら信じられなくなってしまうのではないか。

全くの非日常的なストーリーだが、

少しずつ自分が自分でなくなっていくという”異常事態”が、

実際に自分の身に起こった時の事を何故かリアルに想像できてしまい

怖くなった思い出。

 

第16位「白夜行(1999年)」

19年前(1973年)、大阪で起きた質屋殺し。何人もの容疑者が捜査線上に浮かぶが、決定的な証拠がないまま事件は迷宮入りに。被害者の息子・桐原亮司と容疑者の娘・西本雪穂は、その後別々の人生を歩んでいくかに見えた。だが、二人の周囲には不可解な凶悪犯罪が次々と起きる。人の心を失ったゆえの悲劇を、叙事詩的スケールで描いている。

                      出典:wikipedia

彼の彼女に対する感情は

果たして愛と呼べるものだったのだろうか。

基本的に第三者視点で物語は語られる為、

彼の胸中はだれにもわからない。

ただ、己の人生全てを捧げるに至った理由は、

もはや愛情というただの一言で表現できるものでは

ないのかもしれない。(ポエム感)

 

 第15位「使命と魂のリミット(2006年)」

父の死をきっかけに、ある思いを胸に秘めて心臓外科を目指すことになった氷室夕紀。そんな中、彼女が研修医として働く大学病院に脅迫状が届く。その脅迫状は、その病院の医療ミスを暴くという内容だったが、病院側は医療ミスの存在を否定した。

                      出典:wikipedia

手術室内の緊迫感に手に汗握り、

ラストシーンの愛情に涙できる。

小説でありながら、まるでスピード感溢れる

映像を観ているような錯覚を覚える作品。

「人間には、その人にしか果たせない使命がある」

 

第14位「さまよう刃(2004年)」

会社員・長峰重樹の一人娘・絵摩が死体で発見される。悲しみに暮れる長峰に、数日後、犯人の名と居場所を告げる密告電話がかかってくる。 逡巡の末、電話で言われたアパートへ向かう。留守宅へ上がり込み、部屋を物色すると、複数のビデオテープが見つかる。そこには絵摩が犯人2人に陵辱されている映像が写っていた。偶然帰宅した犯人の一人・伴崎敦也を惨殺した長峰は、虫の息の伴崎からもう一人の犯人・菅野快児の潜伏場所を聞き出し追う。

少年犯罪被害者の悲痛の叫び、正義とは一体何なのか、誰が犯人を裁くのか。思いも寄らない結末が待ち受けていた。

                         出典:wikipedia

とにかく読み進めるのが辛かった。

もしこのレビューを今読んでいるあなたが人の親ならば

この作品を読んで主人公を責めることができるだろうか。

読んだ当時のインパクトだけなら1位かもしれない。

 

第13位「手紙(2003年)」

弟の大学進学のための金欲しさに空き巣に入った武島剛志は、思いがけず強盗殺人まで犯してしまう。突然独りぼっちになり、途方に暮れる高校生の武島直貴だったが、謝罪するつもりで訪れた被害者の家の前で、遺族の姿を見かけただけで逃げ出してしまう。高校の卒業式の2日前の直貴の元に、獄中の兄から初めての手紙が届く。それから月に一度、手紙が届くことになる。 獄中の兄の平穏な日々とは裏腹に、進学、就職、音楽、恋愛、結婚と、直貴が幸せをつかもうとするたびに、彼の前には「強盗殺人犯の弟」というレッテルが立ちはだかる。

それでも、理解してくれる由実子と結婚して一時期、幸せが訪れるが、娘の実紀が仲間はずれにされ、正々堂々と生きて行く意味を考えてしまう。そして剛志との縁を切るために、獄中の兄に宛てて手紙を出すのだった。

                       出典:wikipedia

直貴の周りで巻き起こる出来事と共に

少しずつ兄への感情に変化が起こる。

正直ある程度は予想がつく展開だったが、

実際にその過程を見るにつれ心が苦しくなった。

個人的には、珍しく小説よりも映画の方が

見応えがあったように思う。 

 

第12位「容疑者Xの献身(2005年)」

花岡靖子は娘・美里とアパートで二人で暮らしていた。そのアパートへ靖子の元夫、富樫慎二が彼女の居所を突き止め訪ねてきた。どこに引っ越しても疫病神のように現れ、暴力を振るう富樫を靖子と美里は大喧嘩の末、殺してしまう。今後の成り行きを想像し呆然とする母子に救いの手を差し伸べたのは、隣人の天才数学者・石神だった。彼は自らの論理的思考によって二人に指示を出す。

そして3月11日、旧江戸川で死体が発見される。警察は遺体を富樫と断定し、花岡母子のアリバイを聞いて目をつけるが、捜査が進むにつれ、あと1歩といったところでことごとくズレが生ずることに気づく。困り果てた草薙刑事は、友人の天才物理学者、湯川に相談を持ちかける。

すると、驚いたことに石神と湯川は大学時代の友人だった。湯川は当初傍観を通していたが、やがて石神が犯行に絡んでいることを知り、独自に解明に乗り出していく。

                         出典:wikipedia

何気ない自分の言葉や振る舞いが

一人の人生を劇的に変えてしまうことがある。

狂気と冷静さの狭間で見せる容疑者Xの繊細さと愛情の深さが涙を誘う。

ラストについては賛否がありそう。

僕はちなみに”否”です。

 

第11位「夜明けの街で(2007年)」

運命的な出会いでもなく、バッティングセンターで出会った渡部と秋葉。2人は出会いを重ねて深い仲になっていくが、渡部は秋葉が高校生の頃に起きた、ある殺人事件の関係者だと知る。犯人は未だ捕まっておらず、秋葉がその事件の容疑者扱いとされていることも知る。事件は既に15年が経過しており、3月31日が終われば時効を迎える。自分が築き上げてきた家庭が壊れることを恐れながらも秋葉に惹かれる渡部は、その事件と関わりを持つことになる。

                         出典:wikipedia

今旬(?)な「不倫」が大きなテーマ。

ミステリーではなく恋愛小説だが、

やはり東野作品だけあって、

本筋とミステリーとの絡み方も巧妙。

というかこの作品は男性と女性で読後の感想が

全く違うんだろうなぁと。笑

 

 

 第10位「さよならコーチ(1990年)」   

ある企業のアーチェリー部の選手・望月直美が自殺した。だが彼女はビデオで自らを撮影し、遺書代わりのメッセージを残していた。直美の遺体を発見した直美のコーチは、刑事に直美がオリンピックの選考会に敗れたことを悲観して自殺したという見解を伝えるが、直美の周辺の捜査をしていた刑事は、コーチに自殺と思われた直美の死の真実を告げるのだった。だがコーチは、直美の死にさらなるからくりが仕掛けてあったことに気付く。

                      出典:wikipedia

短編集「犯人のいない殺人の夜」収録。

ちょっと解釈が人によって異なる話かもしれないが、

僕は、直美の真の目的は、

”自分の気持ちを信じて欲しかった”

だけであり、陥れる気はなかったのだと思っている。

完全なネタバレをせずに説明するのが難しい笑

唯一短編集からランクイン。

 

 

第9位「虚ろな十字架(2014年)」

11年前、娘を強盗に殺害された中原道正は、当時の担当刑事だった佐山の訪問を受け、今度は離婚した元妻の小夜子までも刺殺されてしまったことを知る。小夜子とは、娘殺害の犯人の蛭川が死刑になることだけを望んで、裁判をともに戦った過去があった。犯人の死刑を望まない被害者家族はいないが、中原も小夜子も、「たとえ犯人が死刑になろうとも娘は戻らない」という虚しい事実に直面したのだった。

離婚した後はお互い連絡し合うこともなかったが、小夜子が離婚後も精力的に行動していたことを、事件の後になって知る。それは、娘の死を乗り越えるためという目的は同じだったが、そのために中原が選んだ道とは正反対であった。小夜子を殺害した犯人は自首してきたが、それも情状酌量となりそうで、とても死刑判決は出そうにもない。しかし孫と、今また娘までも殺された小夜子の母の里江は死刑求刑を願い、中原も元夫として関わって行くことになる。

                             出典:wikipedia

「死刑制度」がテーマ。

”罪を償う”とはどういうことか。

償う対象は、遺族なのかそれとも社会なのか。

失った者は、奪ったものに

一体何を望むべきなのだろうか。

 

 

第8位「分身(1993年)」

札幌に住む18歳の女子大生 氏家鞠子は、中学生の時両親を離れて函館で下宿しながら学校に通っていた。母親はとても優しかったが、自分とは目を合わせて話してくれないことから、自分は嫌われてるのではないかと思っていた。そして中学生の時その母が、火事で不審死した過去を持っていた。父親は母の死について全てを知っているようだった。

数年後、火事で亡くなった母の遺品をみつけた鞠子は、自分の出生の秘密を探り、自分とまったく同じ顔をした『双葉』という女性の存在を知る。鞠子は、その謎を解き明かすことを決意し、真相に近づいていく。

東京の20歳の女子大生 小林双葉も、自分の存在に疑問を持ち始めていた。双葉はアマチュアバンドのボーカルをしていたが、なぜか母親からテレビ出演を強く反対されたのだ。そして、鞠子と双葉の二人が出会った時、生命工学における「禁断の領域」が姿を現し始める。

                        出典:wikipedia

クローン技術が大きなテーマ。

容姿がそっくりな鞠子と双葉という二人の少女が主人公。

それぞれの視点で自身の出自や家族についての真実を探っていく物語。

そもそもの二人を”生み出した”大人達の都合の不条理さも描かれている。

読んでいた当時は、とにかくいつ二人が

出会うのかという所ばかり気にしていた。笑

 

 

第7位「名探偵の掟(1996年)」

完全密室、時刻表トリック、バラバラ死体に童謡殺人。フーダニットからハウダニットまで、12の難事件に挑む名探偵・天下一大五郎。すべてのトリックを鮮やかに解き明かした名探偵が辿り着いた、恐るべき「ミステリ界の謎」とは?本格推理の様々な“お約束”を破った、業界騒然・話題満載の痛快傑作ミステリ。

                                                             出典:Google books

昔からよくあるミステリーのトリックを皮肉った

ギャグ要素の強い短編集。

自身の過去の小説ですらネタにしている。

日頃からよくミステリーを読む人が読めば

より面白く感じるかと。

 

 

第6位「魔球(1988年)」

開陽高校硬式野球部の主将である北岡が、愛犬と共に殺された。その試合で須田が投げたという「魔球」がキーワードとして浮かび上がってくる。東野青春ミステリーの代表作。

                         出典:wikipedia

タイトルからは想像もつかない結末。

正直主人公の行動の動機が極端すぎるというか

理解できないところもあるが、

”全ては家族の為に決断した”という所に

心をグイッと引っ張られてしまった。

 

 

第5位「聖女の救済(2008年)」

真柴綾音と真柴義孝夫妻は子供ができないことを理由に離婚することが決まっていた。その時綾音の胸中には義孝へのある宣告が下されていた。

数日後、綾音が主催するパッチワーク教室の講師である若山宏美が自宅で死んでいる義孝を発見する。死因は毒殺。彼が飲んでいたコーヒーに、猛毒である亜ヒ酸が混入されていた。そして捜査に当たった草薙は一目見た綾音に惹かれてしまう。一方薫は些細な事から綾音の犯行ではないかと疑念を抱くが、その考えを巡り草薙と対立してしまう。そして綾音には犯行当日まで北海道の実家に帰省していたアリバイがあり、毒物の混入経路も依然として不明のままだった。

綾音が離れた場所から義孝を毒殺したトリックを暴くため薫は湯川に再び協力を依頼する。湯川も捜査に協力するが、自身が立てた仮説も決め手にならず、トリックの解明に苦戦してしまう。だが湯川はある答えを導き出し、薫にある指示を命ずる。指示を行った薫からの回答を聞いた湯川は驚愕する。

湯川が出した答え。それは『虚数』、理論上はあり得ても、現実にはありえないという実に奇妙な答えだった。そして湯川をしてありえないと言わしめた綾音が行ったガリレオ史上、最も理解を超えたトリックによって行われた完全犯罪の全容が明かされる。

                        出典:wikipedia

これまたネタバレをしない様に感想を言うのが辛い作品。笑

夫が見せる優しさと理不尽さと。

せめてどちらかだけであれば

聖女はこれほど苦悩はしなかったのだろう。

被害者を守りたい加害者。その矛盾が”ガリレオ”を迷わせる。

 

 

第4位「回廊亭殺人事件(1991年)」

一代で財を成した一ケ原高顕が死んだ。妻子を持たない高顕の莫大な財産の相続にあたり、彼の遺言状が一族の前で公開されることになった。公開場所は旅館“回廊亭”。一族の他には、菊代という老婆が招待されていた。だが、菊代の真の目的は、半年前に回廊亭で起きた心中事件の真相を探ることだった…。その夜、第一の殺人が。斬新な趣向を凝らした傑作長編推理。

                       出典:「Book」データベース

叙述トリックが実に巧妙な作品だが、

それ以上に、とにかく人間の悪意というものが

どれだけ凄惨で惨たらしいものかという所が

わかりやすく描かれている。

ミステリーの枠を超えてホラーに近いくらいの作品。

 

 

第3位「流星の絆(2008年)」

神奈川県横須賀市にある洋食店「アリアケ」の三兄妹、功一、泰輔、静奈は、夜中に家を抜け出して流星群を観に出掛けている間に、両親が何者かにより刃物で惨殺される。三兄妹は身よりが無く養護施設で幼少期を過ごした後に相次いで詐欺などに襲われ、強く生きるためいつしか彼ら自身も、裕福な男性を詐欺で騙していく。

事件から14年経過し時効を迎えようとしていた時期に、洋食チェーン御曹司の戸神行成をターゲットにした3人は、彼の父親の政行が、両親が惨殺された時間に家から出てきた人物に似ていることに気付く。店の名物のハヤシライスの味から、3人は政行が両親を殺害しレシピを盗んだ犯人だと確信する。行成に接近して政行を陥れるための罠を張り、作戦は順調に進むが、静奈が行成に恋心を寄せてしまう。

                           出典:wikipedia

詐欺に関わるシリアスな展開にハラハラし、

両親の殺害に関わるミステリーで真犯人に驚いて、

ラストのヒューマンドラマで心を揺さぶられる、

珠玉の名作。

読後の満足感は間違いなく1位。

 

 

 

第2位「秘密(1998年)」

杉田平介は自動車部品メーカーで働く39歳。妻・直子と11歳の娘・藻奈美との3人で暮らしていた。

1985年冬、直子の実家に行くために、直子と藻奈美の2人が乗ったスキーバスが崖から転落してしまう。直子と藻奈美は病院に運ばれたものの、直子は死亡してしまい、藻奈美は一時は回復不能といわれたにもかかわらず、奇跡的に助かる。しかしそれは、仮死状態になった娘・藻奈美の身体に、死んでしまった妻・直子の魂が宿っていたのだった。藻奈美の身体に宿った直子に、平介は戸惑いながらも周囲には決してバレないように生活する。

やがて月日はたち、娘の身体に宿った妻との生活に、次第に心のずれが生じてくる。そして直子は、医学部を目指して進学校とされる高校を受験し、見事合格する。奇妙な2人の生活が限界を迎えたある日、長らく消えていた藻奈美の意識が再びあらわれるのだった。

                           出典:wikipedia                                     

ラストシーンは思わず

声にならない声を漏らしてしまった。

夫婦愛と親子愛。

どちらかしか取れない、もしくは与えられないとしたら。

あなたはどちらを選びますか?

大人が読んでも、大人だからこそ泣ける名作。

 

 

 

第1位「パラレルワールド・ラブストーリー(1995年)」

親友の恋人を手に入れるために、俺はいったい何をしたのだろうか。「本当の過去」を取り戻すため、「記憶」と「真実」のはざまを辿る敦賀崇史。錯綜する世界の向こうに潜む闇、一つの疑問が、さらなる謎を生む。精緻な伏線、意表をつく展開、ついに解き明かされる驚愕の真実とは!?傑作長編ミステリー。

                           出典:Google books           

とにかく最初から最後まで先が気になり一気読みできる。

摩訶不思議なミステリーであり、切ないラブストーリー。

東野作品は、途中の伏線が複雑に張り巡らされ

我慢して我慢してラストが秀逸!

という作品が割と多い気がするが

この作品は本当に最初から最後まで完璧。(に僕の好み)

 

総 論

とにかく東野圭吾作品は、ミステリーを主軸として社会問題に焦点を当てることと、

人間の複雑な心情、主に献身性を描く事が絶妙に巧妙。

第3位「流星の絆」に代表されるように、

謎解きが苦手という方でもヒューマンドラマとして十分楽しめる。

冒頭の繰り返しになるが、例えば明日貴方が古本屋に行って

東野圭吾の棚から一冊無作為に文庫本を選んでも、

おそらく一定以上の満足感は得られる。

”一定以上”くらいでは満足できない貴方は、

上記のランキングも是非参考にして本を選んでみて下さい。

ではまた。