子供を欲しがる友人に共感できない深刻理由

愛された記憶が無いから愛せる自信がない

酔うと化け物になる父がつらい』に描かれていることとは? マンガHONZから珠玉のマンガレビューをご紹介します。元記事はこちら(写真:yacobchuk / PIXTA)

私には、12歳のとき、一度私を捨てた母がいます。スナックのママをしていた母もまた、これから紹介する作品の中の「お父さん」と同様に酒を飲み、夜中に帰ってきては寝ている私を起こし、意味不明のことを言う”話が通じない化け物”でした。

私も母が大嫌いで、けど大好きで、母のことを想っては様々な感情が溢れ出して、今でも夜たまに泣いたりして。他人にはわからないかもしれない、親子の関係がそこにはあるのだと思います。

そんな私だからかもしれないけれど、読んでる最中苦しくて泣いて、最後のページで泣き止んだ一作を紹介します。

アル中の父と、宗教を信仰する母

【あらすじ】この作品『酔うと化け物になる父がつらい』は作者:菊池真理子さんのノンフィクションエッセイです。アル中の父と、宗教を信仰する母、3つ下の妹。幼少時代から現在に渡り、作者が父と向き合ってきた人生が描かれています。

第一話は作者の幼少時代~中学生になるまでのお話。冒頭1ページはこちらです。

©︎菊池真理子(秋田書店)2017
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  • NO NAMEe77c12e1fd1e
    「こんな世の中に生まれてきたら子供が不幸だから子供を生みたくない、子供なんて生む必要ない」
    このような意見をネット上の少子化問題を議論する場で見かけることが何度かありました。
    その度に私は「何言ってるんだこいつは?生きてれば良いことも悪いこともあるだろ。何が幸せで何が不幸なのかは当人の価値観によって変わってくるものなんだから、生まれてくる子供たちの気持ちを勝手に推し量って、それを根拠に少子化を肯定するなんて馬鹿げてる」と思ったものです。
    しかし今回この記事を読んで少し反省しました。
    幸いなことに私の幼少期は平凡なもので、この漫画の主人公やこの記事のライターのような波乱に満ちたものではありませんでした。
    幼少期の環境次第で、冒頭に書いたような価値観、意見も持ちうるものなのだと思い直しました。
    up59
    down2
    2017/9/30 05:47
  • NO NAMEe77c12e1fd1e
    こういう問題は親の資質に原因を求めがちです。
    確かにこの親たちに全く問題がないと言ってしまえば嘘になりますが、他人である私達がそれを言っても仕方がありません。
    ですから解決可能な社会問題として考えてみましょう。
    例えば漫画に出てくるアルコール依存の父親の場合ですと、
    ・断酒を促す公的プログラムがなかった
    ・アルコール依存者に振り回される家族をサポートする公的機関、NPOがなかった(その結果、母親は宗教団体を頼ることになった)
    という社会的に改善可能な問題点が見つかります。
    また、この記事を書いたライターの母親の場合なら、
    ・別れた父が養育費を払わなかった(支払いを強制する仕組みがなかった)
    ・生活を維持できるシングルマザー向けの仕事、求人が殆どなかった
    ということが挙げられます。

    不幸の連鎖を止めるには、毒親呼ばわりして溜飲を下げるだけでなく、社会問題として解決する必要があると思います。
    up49
    down1
    2017/9/30 06:32
  • NO NAME29c378443bab
    飲んで帰って来ては夜中に暴言を叫んで家族を困らせていた父。
    私は結婚して家を出る前まで、夜が怖くて「私が家族のパイプ役にならなきゃ、でもうまく出来ない」と思ってはその度に無力さに泣いてました。
    母は呆れて自分の部屋から出て来ませんでしたが父が夜中に母の部屋に入り暴言を吐くのを隣の部屋で聞いていて、私はこの2人の元に何故生まれてきたんだろう、私がいる意味あるのかな…とマイナス思考になる事もありました。
    今は、お互いに親で苦労した夫(家庭内別居で夫婦の会話無しの両親の元に育つ)と報われなかった日々を取り戻すべく、毎日ハグしたりお腹の赤ちゃんに話しかけたり、親を反面教師にしています。お互い家を離れたら親との関係が良くなりました。
    最近やっと、親の問題は子供には関係ないと理解しました。親とは関係なく、私たちは幸せになって良い。65才で仕事を引退したら、酔って暴言を吐くことは無全くなりました。
    up43
    down1
    2017/9/30 05:41
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