完全母乳で育てている赤ちゃんですが、片方のおっぱいだけで満足してしまい、残りのおっぱいが溜まったままになってしまうようです。ママは次の授乳時に古い方のおっぱいから飲ませるのですが、問題はないか心配だと言っています。また、余ってしまったおっぱいを搾乳しようとしても自分では上手くできず、どうすればいいのか悩んでいます。医療やヘルスケアの専門家が回答するQ&Aサイト「なるカラ」で、看護師さんや助産師さんたちがアドバイスしてくださいました。
授乳に悩むママからの相談：「母乳がよく出るのですが、赤ちゃんが飲み残してしまうことも。次の授乳で古いおっぱいをあげてもいい？」
現在3カ月の赤ちゃんを育てているママですが、おっぱいが出過ぎるあまりに赤ちゃんが飲み残してしまい、片方だけのおっぱいで済んでしまうことも。次の授乳の際、溜まった古いおっぱいを飲ませると赤ちゃんが吐き戻してしまうこともあり、やはり古いおっぱいは与えちゃダメなの？と悩んでいます。
3カ月の乳児を完全母乳で育てています。母乳がよく出るのはよいのですが、出すぎておっぱいがたくさん残ってしまいます。片方だけで事足りることも多く、飲んでもらえなかった方の胸は痛くなることも。それでも上手く自分で搾乳することができず、次の授乳時にあげていない方のおっぱいから子供に飲ませています。たまった古い母乳を飲ませることは、あまりよくないことでしょうか。古い母乳を飲むと母乳の吐き戻しが多く、先日飲み終わった母乳を見たら、気のせいかもしれないのですが色が黄色っぽかったです。(30代・女性)
古い母乳を飲ませること自体はそれ程問題ありません
赤ちゃんが古い母乳を飲んでも、それほど問題はないようです。しかし、おっぱいが張ったままだと乳腺炎になる可能性がありますし、溜まったおっぱいだと勢いが良すぎるため赤ちゃんがむせているということも考えられます。できるだけ両方のおっぱいを飲めるように、工夫してみてはいかがでしょうか。
授乳している時間や間隔が3～4時間程度であれば、前回授乳しなかった方から授乳しても問題ないでしょう。しかし古い母乳は黄色く、あまり美味しくないと思われますので、できれば授乳時間内で左右両方を飲ませるのが望ましいです。もし片方飲んでいる時に眠ってしまったら、もう片方は少し搾乳をしておいたほうがよいかもしれません。授乳間隔が開くと、乳房内で母乳が留まり乳腺炎になることもありますので注意が必要です。(看護師)
古い母乳を赤ちゃんに飲ますことは、それほど心配なさらなくてもよいでしょう。しかし、飲んでいない方のおっぱいは母乳が過度に溜まり、乳栓になっておっぱいを詰まらせてしまう可能性がありますので注意された方がよいですね。(助産師)
古い母乳だと吐き戻しが多いとのことですが、溜まった母乳が勢いよく出すぎてしまうためかもしれません。できるだけ1回の授乳で両方を均等に飲んでもらうのがよいでしょう。例えば片方10分であれば5分程度で切り上げ、残り5分でもう片方を飲んでもらうようにしてはいかがでしょうか。(助産師)
溜まったおっぱいが勢い良く出る(射乳といいます)ことが原因でむせている可能性も高く、その場合は授乳前に少し、圧が抜ける程度におっぱいを搾って噴射が落ち着いてから飲ませるようにするとよいかもしれません。(産科看護師)
余ってしまったおっぱいは軽く搾乳を。難しければ母乳外来などの受診を検討してみても
古いおっぱいを飲ませることはそれ程問題ないようですが、溜まったおっぱいをそのままにしていて張って辛い場合、軽く搾乳しておいたほうがよいと看護師さんたちは説明しています。自分で搾乳するのが難しければ、母乳外来などで相談してみてはいかがでしょうか。
搾乳をしすぎると、出した分以上の母乳を作ろうとしますので、すっきりするまで搾乳せず、圧迫搾乳だけでとどめましょう。(圧迫搾乳は、乳首を触らず張っている部分だけ軽く手の平でおさえ、ぽたぽたと母乳を出す方法)自分で調整がうまくいかない場合は、母乳外来で相談するとよいでしょう。(助産師)
まだ片方のおっぱいしか飲んでいないのに、そのまま眠っちゃったということ、よくありますよね。次の授乳で、吸ってない方のおっぱいから母乳を飲ませることは問題ないようですが、おっぱいを溜めたままにしておくと乳腺炎になる可能性もありますので、赤ちゃんが飲み残した時は軽く搾乳し、乳房の張りを和らげてあげるとよいでしょう。
