ここしばらく、「コードが分かると作曲が出来る!」をテーマに記事を書かせていただいています。
で、④「ダイアトニック以外のコードを使ってみよう!」編を執筆していたのですが、書いているなかで、どうしても平行調と同主調の話が必要になってきたんです。
ですので、先に「平行調と同主調、そしてマイナーキーのダイアトニックコード」をお送りします!
「そもそも“キー”ってなんぞや?」という方は、先に「曲のキー」って何?が分かる!音楽理論なんて知らないという人に向けて解説!をご覧ください。
平行調
まずは平行調。
同じ調号によって示される調。並行調とも書く。
・・・これだけじゃよく分かりませんね。
簡単に言うと、平行調とは、「キーの中で使われる基本の7つの構成音が同じであるメジャーキーとマイナーキーの関係」のことです。
たとえば、Cメジャーキーで使われる基本の7つの構成音は「ドレミファソラシ(ド)」ですが、
これを「ラ」から始めて「ラシドレミファソ(ラ)」というスケール*1にすればAマイナーキーになります。
使っている7つの音が同じですね。
このようになるメジャー⇔マイナーのキーの関係を平行調と言います。
同主調
つぎは同主調。
同じ主音(第一音)を持つ調。「同名調(どうめいちょう)」ともいう。
・・・これは何となく分かりそうですね。
簡単に言うと、同主調とは、〇メジャーキーとか〇マイナーキーの“〇”の部分が同じになるキーの関係を言います。
一覧を見れば一目瞭然です。
これはそのまんまなので分かりやすいですね。
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マイナーキーのダイアトニックコード
では、マイナーキーのダイアトニックコードも見てみましょう。
ダイアトニックコードについては、コードが分かると作曲が出来る!「作曲に使うコードを知ろう!」編をご覧ください。
まず、Cメジャーキーの平行調であるAマイナーキーで使われるダイアトニックコードはこちらです。
AマイナーキーなのでAmから書き始めましたが、
これをCから始めると、
こうなります。
四和音にすると、
こうです。
そう。
これ、Cメジャーキーと全く同じなんですね。
※本来、AマイナーキーなのでAmから書き始めるべきところでしょうが、このブログでは、分かりやすさを重視するため、この書き方でいきます。
マイナーキーには3種類ある
「ほな、CメジャーキーもAマイナーキーもイコールで考えればええんやな!」
はい、基本的にはそうです。
ただし、マイナーキーにはスケールが3種類あるので、ダイアトニックコードも3パターンあることになります。
ナチュラルマイナースケール
1種類目がナチュラルマイナースケール。
Aマイナーキーの場合は、
ラシドレミファソ(ラ)
になります。
これが、先ほど紹介した、メジャーキーと全く同じ構成音になるパターンですね。
ハーモニックマイナースケール
2種類目はハーモニックマイナースケール。
Aマイナーキーの場合、これは、
ラシドレミファソ♯(ラ)
になります。
7つ目の音が半音上がりましたね。
ということは、ダイアトニックコードも変わってきちゃいます。
「Caug」、「E」、「G♯dim」といった、Cメジャーキーには登場しなかったコードが登場してますね。
ちなみに、三角を付けた「Caug」というコードは、理屈上はダイアトニックコードになるものの、あまり使われません。
四和音にすると、
こうなります。
メロディックマイナースケール
3種類目はメロディックマイナースケール。
Aマイナーキーの場合は、
ラシドレミファ♯ソ♯(ラ)
になります。
6つ目、7つ目の音が半音上がりましたね。
ということは、ダイアトニックコードはこうなります。
「Am」以外は全て、Cメジャーキーには登場しなかったコードですね。
こちらも、三角を付けた「Caug」、「Bm」というコードは、理屈上はダイアトニックコードになるものの、あまり使われません。
四和音にすると、
こうなります。
ハーモニックマイナースケールとメロディックマイナースケールは、一見取っ付きにくいですが、曲を作っていると自然に出てきてしまう音階ではあります。
意外とよく使われていますので、マイナーキーの曲に出会ったら注意して聴いてみてください。
ついでに、Cメジャーキーの同主調であるCマイナーキーのダイアトニックコードも見てみましょう。
三和音、四和音つづけてどうぞ。
とりあえず、ナチュラルマイナースケールだけ紹介します。
同主調の関係にあるメジャー⇔マイナーは、〇メジャーキーとか〇マイナーキーの“〇”の部分が同じなので見つけやすいですが、
中身のダイアトニックコードは全く異なってきますね。
まとめ
・平行調とは、キーの中で使われる基本の7つの構成音が同じであるキーの関係のこと。
・同主調とは、〇メジャーキーとか〇マイナーキーの“〇”の部分が同じになるキーの関係のこと。
・マイナーキーのダイアトニックコードは、ナチュラルマイナースケールの場合は、平行調の関係にあるメジャーキーと同じものが使われている。
・ハーモニックマイナースケールとメロディックマイナースケールの場合は、ダイアトニックコードも変わってくる。
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*1:「音階」のことです。