「悟らなくたって、いいじゃないか 普通の人のための仏教・瞑想入門」を読みました

 

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 今週のお題「読書の秋」

 

悟らなくたって、いいじゃないか 普通の人のための仏教・瞑想入門 (幻冬舎新書)

悟らなくたって、いいじゃないか 普通の人のための仏教・瞑想入門 (幻冬舎新書)

 

 

本書は、ニー仏こと魚川祐司氏(@neetbuddhist) とプラユキ・ナラテボー氏(@phrayuki)の対談形式となっています。非仏教徒(魚川氏)と仏教徒(プラユキ氏)、ミャンマー仏教(魚川氏)とタイ仏教(プラユキ氏)のように立場やベースの異なる2人の対談で、深い議論になっていて大変興味深かったです。

 

food for life(人生の糧)としての仏教

本書の序盤で「food for life(人生の糧)としての仏教」というフレーズが出てきます。これは、仏教を信仰の対象として見るのではなく、仏教から人生にとって必要なことを学ばせてもらおうと考えるということを意味しています。

 

もちろん、これは仏教を信仰の対象として見ることが悪いと言っているわけではありません。単に、food for lifeとしての仏教を学びたいと考えている人たちはおそらく結構存在しているんじゃないかということを言っているのです(私もその1人です)。

 

そして、そういったfood for lifeとしての仏教を学びたいと考えている人たちは、どのように仏教と接していけば有意義で有益なものを得られるだろうか、といったような議論が本書ではなされています。

 

 「瞑想難民」問題

本書では、瞑想に関する議論が多くなされています。 近年は瞑想やマインドフルネスという言葉がもてはやされている節がありますが、本人にとって合わない瞑想法を続けてしまうとかえって精神状態を悪化させてしまうような事態も起こり得ます。

 

瞑想というのは「ただ1つの正しい方法」があるものではありません。瞑想を行う本人が、何を目的にして瞑想を行うかによって最適な瞑想法は異なってきますし、本人の資質による合う合わないだって存在します。本書においても、
・複数の教室と先生を訪ねてみる
・瞑想を教えている先生を見て、「自分はこういうふうになりたいのか」と考えてみる
といったことが推奨されています。

 

雑感

本エントリで記載した以外にも、実に幅広い仏教的思想の話が繰り広げられており、大変興味深い内容でした。かなり濃密だったので、ページ数の割に読むのに時間が掛かった印象です。

 

また、実際に瞑想会などに参加してみたいという思いも生まれてきました。 仏教は知れば知るほど大変奥深く面白いですね。

 

 

悟らなくたって、いいじゃないか 普通の人のための仏教・瞑想入門 (幻冬舎新書)

悟らなくたって、いいじゃないか 普通の人のための仏教・瞑想入門 (幻冬舎新書)